カッコよく美しく登るボルダリング 上達のコツ直伝!シリーズ 第4回

ACS編集部

【(c) Athlete Career Support】

気軽にチャレンジでき、1人でも始められて楽しい

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 元アスリートや現役アスリート、専門家などがさまざまな競技の上達のコツを伝授するシリーズの第4回は、美人プロクライマーの尾川智子さんが登場。「Asian X-games」で2度優勝し、女性として世界で初めてV14の難度の岩を登破した尾川さんに、“カッコよく美しく登る方法”を伝授いただきました!

 気軽にチャレンジでき、1人でも始められて楽しいということで人気が高まっている「ボルダリング」。都内をはじめとして、さまざまなエリアにジムが増えており、さらに身近なスポーツになりつつあります。

「無理なく続けられダイエットにもなるので、女性の方にもおススメです。あと子供でもすぐにできるので、親子一緒もいいですね」と尾川さん。今回撮影でお借りしたクライミング&ボルダリングジム ロッキー船橋店では、レディースデーや初心者道場、キッズ道場を開催しており、参加者も増えているとのこと。
 もともと登山をやっていた尾川さんは「エベレストを目指す上で必要」ということで、ボルダリングに出会ったそうですが、「ランニングのための筋力トレーニング」「登山の練習」「ダイエット」「体力づくり」など、きっかけは人それぞれ。ボルダリングの魅力を尾川さんに尋ねると、「“達成感”ですね。パズルのように考えて登るのが楽しいです!」との答え。その達成感を味わいながら、カッコよく美しく登るポイントを教えてもらいました。

POINT(1)つま先でホールドに乗る

左:つま先で乗っている動き/右:ホールドに乗せるのは少しだけ 【(c) Athlete Career Support】

 初心者は土踏まずでホールド(引っ掛けたり、持つことのできる突起や穴)に乗ってしまいがちだが、つま先(親指の腹)でホールドに乗るのが良い。小さいホールドでも力が入りやすい上に、可動域が広く方向転換がしやすくなる。

POINT(2)腕を伸ばしてホールドにひっかける

左:悪い例/右:良い例 【(c) Athlete Career Support】

 力づくでホールドをつかもうとすると、常に腕立ての時に肘を曲げているような状態になり、すぐに筋疲労を起こす。できるだけ腕を伸ばして“ぶらさがり健康棒”にぶらさがる感じの状態にすることで、少ない力で体を支えられる。

POINT(3)ホールドごとに持ち方を変える

左:さまざまなホールドが存在する/中央:Aはクリンプ(カチ持ち)という握り方/右:Bはオープンハンド(ガバ持ち)という握り方 【(c) Athlete Career Support】

 下記写真のAとBのように、ホールドは形がさまざまある。それぞれの形に合わせて持ち方を変えることによって、うまく力を加えることができる。ホールドごとの特徴を学んで対応するのは面白さのひとつ。

POINT(4)体をひねってできるだけ遠くを狙う

左:普通に手を伸ばした場合/右:体にひねりを加えた場合 【(c) Athlete Career Support】

 体をひねるだけでより遠くに手を伸ばすことができるので、通常届かないようなホールドをとらえることができる。

左:テニアシ/中央:ランジ/右:フィギュア4 【(c) Athlete Career Support】

 上記の他にも、足をテコの原理のように使って自分から遠いところにあるホールドをとる方法や、次の動きのために壁と体の間にスペースを空けることが大切など、ポイントはいろいろとあるので、詳しくはジムのスタッフの方に教えてもらいましょう。

 尾川さんによるとボルダリングを続けると以下のような効果が表れるという。
・自体重で無理なく楽しく続けられることによる筋力UP
・インナーマッスルを使うことによるダイエット
・ひねりや伸ばすことが多く柔軟性が高まる

 最後に尾川さんに「カッコよく美しい」動きBEST3を見せていただきました。
 みなさんもボルダリングに出掛けてみましょう!

(取材協力:クライミング&ボルダリングジム ロッキー)

尾川智子プロフィール

1978年4月14日生まれ、愛知県出身。宇宙飛行士を目指して進学した早稲田大学理工学部物理学科卒業。在学時の2000年、国体山岳競技に誘われたことがきっかけで、クライマーの道に。03年、06年には「Asian X-games」で優勝。その後は自然界の岩場へのチャレンジに魅力を感じ、08年4月に日本人女性初となる難度V12を達成。世界のトップと肩を並べる。しかしその記録では満足できず、09年秋から女性では前人未到の難度V14の岩に挑み始める。数ミリ単位で指や足の位置を研究し続け、ついに12年10月に完登。その名を世界にとどろかせた。今後の目標として、小学校などへの普及活動を考えている。
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著者プロフィール

元十種競技選手の奥山剛史が代表を務める、株式会社アスリート・キャリア・サポート。「スポーツはみんなを元気にする。」をコンセプトに、人とスポーツとの関わりをデザインし、躍動感あふれる社会をつくるためにさまざまなアイディアでスポーツを楽しみ愛する人を応援していきます

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