――今日の試合を見て、準備がうまくいっていると感じたが、今後さらにどんなことを積み上げていく必要があるか？（大住良之／フリーランス）

　やはりスピード。スピード感というものが今日は出なかったので。想定内ではあったが、フィジカルコンディションにイコールなのがスピード感だと思うので、今後さらに上げていきたい。このチームの作り方は、個のクオリティーとスピードに乗った技術というものを前面に押し出したい。（逆に）球際でフィジカルで押しこむようなサッカーは目指さない。あくまでも監督の考えだが、自分たちの特長を目指していきたい。

――ボランチとセンターバックについて、後半は長谷部と吉田を投入する時に、遠藤（保仁）と今野（泰幸）を下げた。これは予定どおりだったのか。今日は山口（蛍）と森重（真人）が良かったが、彼らがフル出場を勝ち取ったのか？

　ゲーム前から交代のことは頭にあった。遠藤はリーグ戦でもずっとやっているので、試合勘というものをやらせる必要はない。長谷部に関しては４５分やらせたいという気持ちがあった。加えて山口は、ここでさらにインターナショナルな経験やチームに合わせる時間を与えることを考えていた。最後の長友（佑都）の交代以外は、ゲーム前からプログラムされていたチョイスだった。

――本田の動きが重く感じたが、彼を９０分間使った理由は？

　本田と香川はチームの出場機会が限られていたのでフルで出したかった。パフォーマンスに関しては、長い目で見ていかないといけない。今日がゴールではない。今後のことを考えて９０分使った。

――途中出場の大久保（嘉人）は、相手の最終ラインと中盤の間に入ってうまく機能していたと思うが、評価はどうか？（小谷紘友／サッカーキング）

　ハーフタイムに柿谷（曜一朗）にも指示を出していたが、センターフォワードは止まってはいけない。裏に抜けるのか、自分が引いて味方にスペースを作るのか、ということを指示した。

――ミーティングが長かったが、今日はどんな話をしたのか。それから前半の２７〜８分ぐらいに監督が内田に何かを話していたが、どんなアドバイスをしたのか？

　内田に関しては、覚えていない。確実に言えることは、私のアドバイスのおかげでゴールが決まったということはないと思う（笑）。
　それから試合のあとのミーティングが長かったということだが、ゲームに出ていない選手のトレーニングが終わるのを待って、それから締めのあいさつをしただけ。ゲームに出ていないメンバーも、今日は疲れていた。

――大久保が今後、担うべき役割やスタイルについてどう考えるか？

　大久保だけでなく、香川、清武（弘嗣）、岡崎（慎司）、大迫（勇也）、柿谷といった前線のメンバーは、みんなスピードを持っている。ゲームの流れや展開に応じて、得意な場面とそうでない場面もあるので、それらを見極めながら前線のメンバーを使っていきたい。

――相手に対してかなりうまく対応できていたと言っていた。守備はそうだと思うが、ＧＫに関して、このあと他の選手を使う可能性はあるのか？（田村修一／フリーランス）

　今日の１試合目に集中していたが、２試合目、３試合目にそういった可能性はある。本番に向けて（チームを）作っていかなければならないので、その意味では（他のＧＫを試す）可能性はある。今日はＤＦライン、中盤、前線もいじったので、残りの２試合はＧＫだけが例外とはならない。当然、監督としては、今日起こった現象のように、ポジティブなパフォーマンスを見せてくれることが、一番大切なことだ。

――大久保と本田は、もっとポジションチェンジをしたほうがいいと思うのだが？（湯浅健二／フリーランス）

　本田に関しては、『彼の家』と呼んでいるのだが、トップ下でより多くの時間帯をプレーしなければならないと思う。逆に大久保や柿谷や大迫は、時に裏に抜けたり、スペースを作るために引いたりするようなプレーを見せなければならない。

　最後に、この場を借りてＪＦＡ名誉総裁の高円宮妃殿下の次女、典子さまのご婚約について、おめでとうございますと申し上げたい。

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