猫背解消のためのエクササイズ 伊藤華英のピラティスレッスン(3)

伊藤華英

【坂本清】

実感が湧かない方も焦らずに

 前回からセッションが始まった本連載は、第3回を迎えました。実際ご自身で体験した方は、どのような感想をお持ちですか? 心と身体の声が聞こえてきましたか?

「ピラティスとは、心と身体のバランスを整え、生活を豊かにするものである」
 このように私は唱えていますが、あなたはどのように感じましたか? 実感が湧かない方も焦らずに、エクササイズを行っていきましょう。

 繰り返しお伝えしますが、ピラティスを行いながら、身体のセンター(軸)を意識することによって、心にも軸ができ、信念にぶれがない心を手に入れることができます。その一方で、軸ができることで、信念以外の物事については柔軟に対応できるようになると思います。

センター(軸)を意識して

【Getty Images】

 今回のテーマは、猫背解消です。

 オフィスワーカーの方は、1日中椅子に座っていることが多いと思います。その際、パソコンのキーボードを打つために、両肩が内側に入っていませんか? また、首が前方へ向かっていませんか?

 その時は楽な姿勢に思えるのですが、あとから腰が痛くなったり、肩こりがひどくなってくる方もいるのではないでしょうか。猫背姿勢の方は、骨盤が後傾(骨盤が立っていない状態)していることが多いのが特徴です。

 いつもの自分の姿勢を思い出して下さい。この思い出す作業も、自分と向き合うために大事な一歩になります。ご自身の姿勢のチェックは済みましたか?
 では、エクササイズを2つご紹介します。セッション1は「スワン」です。このエクササイズの目的は、背中を反った際の体幹の安定を図り、背骨を正常な状態に持っていくことです。曲がった背中は、背骨の周りにある筋肉が固まってしまっているので、その筋肉を呼び起こしていきます。さらに、呼び起こした筋肉を強くしていきます。

 前回もお伝えしたように、セッション中は呼吸、筋肉など、自分自身の身体に耳を傾け、センター(軸)を意識することが大切です。ピラティスの呼吸法は、鼻から吸って、口から吐きます。吸っている際は、動きは停止しています。息を吐く時に動きが入ってきます。

 では、集中力を高めて、心を落ち着かせてトライしましょう!

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著者プロフィール

1985年埼玉県さいたま市生まれ。幼いころからスイミングスクールに通い、10代から頭角を現した才色兼備のスイマー。2008年日本選手権で背泳ぎの日本新記録を出し、北京五輪に出場。その後、けがのため自由形に転向し、12年ロンドン五輪に出場した。12年9月に現役を引退。現在は水泳を中心に、スポーツ全般の普及に尽力する。また、日本ピラティス指導者協会公認マットピラティスコーチの資格を取得し、指導を行っている

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