早大・藤田慶和が語る現状と未来 「大学はラグビーIQを高めないと」
2019年ワールドカップでは中心選手に
大きなストライドを生かして、グラウンドを縦横無尽に走り回る 【矢沢彰悟】
理想としては、2015年のワールドカップの前には、試合に出られないとしてもメンバーには入れたらいいなと思っています。世界のトップレベルのラグビーを経験してからワールドカップに行きたいという思いがあるので。もし、それが叶わなくてもできるだけ早く、25歳までにはスーパーラグビーでプレーできているようになりたいと思っています。
――19年ワールドカップではどのような選手でありたいですか?
日本の核となる中心選手でありたいです。スピードを持って抜いていくのが強みなので、均衡を打開して得点につなげられる選手として、チームを引っ張っていける選手でありたいですね。
――目指している選手はいますか?
プレーヤー的には、ミルズ・ムリアイナ(元ニュージーランド代表/NTTドコモ)のような、堅実かつダイナミックな選手になっていきたいと思っています。人間的にはソニー・ビル・ウィリアムズ(元ニュージーランド代表)やベリック・バーンズ(元オーストラリア代表/パナソニック)のような、ジェントルマンでチームメートとの関係も良好な、男気がある選手になりたいです。
エディー日本代表HCからのアドバイス
ダイビングトライを決める藤田。ダイナミックなプレーが持ち味 【矢沢彰悟】
エディー(ジョーンズHC)さんから「将来的にはフルバックで考えていて、トップレベルの視野でラグビーが見られるようにウイングで経験を積んでから、フルバックへ転向させる」という言葉をいただいているので、それを信じて、いろいろなことを経験させてもらっています。日本一のフルバックになる一つのステップとして、ウイングもできるようになりたいと思っています。
――そのほかにエディーHCから影響を受けていることはありますか?
常に「ハードワークしなさい」と僕もすごく厳しく言われるんですけど、ハードワークしないと日本代表もトップ10に入れないですし、普通の大学生と一緒のことをしていると、絶対に自分もスーパーラグビーにいけないと実感しています。スーパーラグビーに行くためには、今どの位置にいて、何が得意なのかと自分をよく知った上で、いいトレーニングをすることが大事だなと感じました。
「五郎丸さんをギャフンと言わせたい」
東福岡高時代の谷崎(重幸)監督と現監督の藤田(雄一郎)コーチは信頼していますし、尊敬しています。人間として大切なものを教わったと思います。
谷崎先生は奥さんを早くに亡くされていて、当たり前に夫婦生活を行っていた中で、ふと奥さんがいなくなった時に「本当に楽しめていたのだろうか」と感じたとおっしゃっていました。そこから「今を楽しむ」、「今に感謝」という言葉をいただいて、印象に残っています。明日どうなるか分からない中で、今を本当に楽しもうと、生活やラグビーに取り組んでいます。トレーニングできていることを感謝して「今をハードワークして楽しむ」というのが座右の銘になっています。
――16日の日本選手権、ヤマハ戦への意気込みを教えてください。
トップリーグのチームとやるのをすごく楽しみにしていますし、早稲田全員の「気持ちで負けない」というのが勝利へつながると思うので、やるからには勝ちを貪欲に狙いにいきたいと思っています。
僕が合流してから、バックスが流れず、縦に走れるように練習してきたことで、バックスリーにいい球が入るシーンも見られて、深津(健吾)さんや荻野(岳志)さんのトライが多くなっていると思います。ウイングやフルバックが大きな強みだと思っていますし、いい球が広いスペースで回ってくれば走れるので、そこを狙っていきたいです。
個人的には、アタックに関してチャンスを一つでも多くつくれればいいと思っていて、一発ギャフンと言わせられるようにしっかり楽しんでプレーしたいです。特に、代表でもとてもお世話になっている大学の先輩のフルバック五郎丸(歩)さんをギャフンと言わせたいですね。
コンディションも大学選手権が終わって、一からウエイトトレーニングをしていい状態にできていますし、いいイメージも持つことができているので、最高のコンディションで臨みます。
<了>
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