箱根駅伝、優勝候補は「駒澤大だけ」=法大OB徳本氏が区間エントリーを分析
ダークホースは総合力の中央学院大
学生長距離界のエース・早稲田大の大迫は1区にエントリーされた 【CSPark】
その他のチームで気になるのは、中央学院大でしょうか。優勝戦線には絡まないと思いますが、「気付いたらこんなに上位にいる」ということもあるかもしれません。区間賞を取るといった派手な仕事をする選手はいませんが、ブレーキしそうな選手もいないですし、区間3〜5位で走れる選手が平均的にいて総合力のあるチームです。今大会のダークホースと言えますね。
また、予選会から出場の東京農業大も注目です。予選会を好タイム(10時間04分35秒)でトップ通過しているので、この勢いで良いところまでいくかもしれません。シード権獲得は確実だと思います。3区に登録された戸田雅稀選手(2年)でうまく流れをつかめるかがポイントです。ただ、予選会から出場したどの大学にも言えますが、山をどう走るかですね。そこ次第で順位は大きく変わります。
母校の法政大は、エースの西池和人選手(3年)が補欠で登録されました。法政大はあまり本当のオーダーを隠すようなことはしないですし(笑)、西池選手が走るのであれば、この時点で登録すると思います。もしかしたら、ケガか何かで走らないのかもしれないですね。
5区には各校の主力級が名を連ねる
おそらく、エースを置いて失敗したチームは、悲惨な順位になる可能性も十分にあります。5区を制せば優勝できるといっても過言ではありませんから。そこは、どの監督も承知の上で、勝負に出ていると思います。区間2位に4、5分も差が付けられるのは5区しかありません。1〜4区で一生懸命頑張ってもせいぜい1、2分引き離すのがやっとなのに、5区だけで(その差が)ドンとひっくり返されてしまいます。5区は距離も1番長いですし、そこだけ見てもかなり過酷な駅伝になってきていると思います。
上位校は、平地でそれなりに走れれば、山だけでひっくり返すことができるので、どの大学にも優勝のチャンスがあります。レース展開は日本体育大、東洋大、明治大、青山学院大が駒澤大を追う展開になるでしょう。明治大、青山学院大などは、高校時代から有名な選手しかいないというチームなのですが、それでも勝てないのですから、それが箱根駅伝の面白さであり難しさなのだと思います。
<了>