カナロア有終連覇、史上最大の圧勝劇=合田直弘の香港国際競走 回顧

JRA-VAN

アスカクリチャンは直線で伸びを欠いて7着

好スタートを切ったアスカクリチャンだが、直線で伸びを欠いて7着に終わった 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

[香港ヴァーズ]

 牡馬を撃破したG1愛チャンピオンS(芝10F)を含め3つのG1を制しているほか、前走G1BCターフ(芝12F)でも僅差の2着に入っている英国調教馬ザフューグ(牝4、父ダンシリ、2.5倍の1番人気)を筆頭とした、欧州勢の圧倒的優位が伝えられていたレースだったが、勝ったのは、オッズ13倍の5番人気に推されていた地元香港の代表馬ドミナント(牡5、父カシーク)だった。

 ドイツから遠征したG1ベルリン大賞(芝2400m)勝ち馬ニンフェア(牝4、父ディラントーマス、32倍の8番人気)がハナを切ったこのレース。前半は12頭立ての最後方に控え、4コーナー手前から進出したドミナントが、直線に入ると大外に進路をとって伸び、残り250m付近で先頭へ。前半中団に位置し、直線では勝ち馬同様に外を伸びたザフューグの追撃を3/4馬身退けて優勝。香港調教馬としては98年のインディジェナス以来となる、このレース15年ぶり2度目の優勝を果した。

 一昨年のこのレースの勝ち馬で、前走G1ジャパンC(芝2400m)5着のドゥーナデン(牡7、父ニコバー)が、道中後方から直線内を伸びて2着馬から短頭差の3着。日本から参戦したアスカクリチャン(牡6、父スターリングローズ、14倍の6番人気)は、好スタートから好位で競馬をするも、直線で伸びを欠き7着。逃げたニンフェアは最下位の12着に敗れている。

 愛国産馬のドミナントは、英国で競走馬としてデビュー。6戦して2勝を挙げたほか、G2ヨークS(芝10F88y)3着の実績を残した後、11/12年シーズンから香港に移籍。昨年、今年と香港G3クイーンマザーメモリアルC(芝2400m)を連覇したほか、香港G1チャンピオンズ&チェイターC(芝2400m)でも2年連続で3着となる実績を残していた。

<了>

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント