五輪シーズンへ、期待あふれるスノボ勢=14歳平野、17歳角野に注目!
W杯ニュージーランド大会で優勝した14歳の平野。2位には平岡(左)、3位にハーラーが入り、BURTON勢が表彰台を独占 【トランスワールド・スノーボーディング・ジャパン】
とは言え、世論の期待は当然メダル。あの“腰パン騒動”から早3年半が経過……ついに、日本人ライダーのメダル獲得が現実味を帯びてきた。それを証明するかのように、8月24日に開催されたニュージーランドでのワールドカップ(以下、W杯)では、年齢制限がクリアとなり初出場した14歳・平野歩夢(あゆむ)がハーフパイプ種目を制覇。そんな期待あふれる、日本ナショナルチームを探る。
14歳平野、強豪倒しての価値ある優勝
ダブルグラブでダブルコークを決めるのが、平野のスタイル 【トランスワールド・スノーボーディング・ジャパン】
同大会2位には、同じく日本の平岡卓が食い込んだ。平岡は、BS540→FSダブルコーク1080→CAB1080→FS1260→BS900と、ルーティンでは優勝した平野を上回る内容だったが、FS1260で手をついてしまったことが敗因だろう。さらに加えると、全体の安定感では平野に分があったように感じた。だが、昨シーズンのプレ五輪にあたるソチでのW杯で優勝した実績があるだけに、さらに完成度を高めれば平岡にもメダルが見えてくるはずだ。
さらに子出藤(ねでふじ)歩夢が4位、女子では降旗由紀が5位と善戦。青野令、佐藤秀平、岡田良菜(らな)ら、前述以外の強化指定を受けているライダーたちは予選で涙をのんだ。
新種目スロープスタイル 昨季Vの17歳角野
強化指定はされていないが石田貴博、上村好太朗らも日本代表の座を狙っている。女子はW杯に参戦できるライダーが不在のまま開幕したのだが、先日のFISコンテストにおいて、平野と同じく14歳の鬼塚雅が出場条件を満たすポイントを取得している点にも注目だ。
代表の最終決定は1月中旬
最後にまとめると、現時点で日本代表の座にもっとも近いライダーは、角野と平野ということが言えるだろう。次のW杯はハーフパイプ、スロープスタイルともに12月(フィンランド、米国)。まずは次戦までの3カ月、スノーボード勢の今後の動向からも目が離せない。
<了>
(野上大介/トランスワールド・スノーボーディング・ジャパン編集長)
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