若手の登竜門で躍動した2人のソフォモア=40得点のファリードがMVPを受賞

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40得点をあげ、MVPに輝いたソフォモア(2年目)のファリード 【Getty Images】

 15日(日本時間16日)、第62回NBAオールスターでルーキーとソフォモア(2年目の選手)によるライジングスターズ・チャレンジが行われた。今年からルーキーとソフォモアの選手の混合チームで戦うライジングスターズ・チャレンジ。シャキール・オニール氏とチャールズ・バークレー氏がそれぞれ、「チーム・シャック」と「チーム・チャック」率いて戦った。

前半からチーム・チャックが大量リードを奪う

 開始直後から両チーム共にディフェンスが散漫で、連続得点を奪いあう展開で幕を開けた。しかし、チーム・シャックのマイケル・キッド=ギルクリスト(シャーロット・ボブキャッツ)のレイアップ失敗を皮切りにチーム・チャックが流れをつかんだ。チーム・チャックは素晴らしいゲームメイクを見せたリッキー・ルビオ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)とケネス・ファリード(デンバー・ナゲッツ)がホットラインを形成しアリウープで会場を沸かせた。

 チーム・チャックはハリソン・バーンズ(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)やダミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)の活躍により中盤までに追いつかれたが、その後の選手交代を機に状況が一変。アイザイア・トーマス(サクラメント・キングス)を中心に3点シュートの雨を降らせリードを2桁に広げる。その後も、5つのダンクシュートを決めたファリードが19得点、3点シュートを4本全て沈めたトーマスが14得点とチームをけん引した。2人の活躍もあり、チーム・チャックは90対66の大量リードで前半を終了した。

 後半は前半よりも大味な展開になり、チーム・チャックはファリード、カウィ・レオナルド(サンアントニオ・スパーズ)を中心に加点する。一方、チーム・シャックもカイリー・アービング(クリーブランド・キャバリアーズ)を中心に得点を重ねるが点差は縮まることはなかった。点差も20点前後と大きいことから、ゲームに倦怠(けんたい)感が生まれていた。しかし、この空気を変えたのが昨年のライジングスターズでMVPを受賞したアービングだった。

観客を魅了したアービング

 残り時間5分30秒、アービングはコート右45度でブランドン・ナイト(デトロイト・ピストンズ)と対峙した。レッグスルーや小刻みなドリブルでナイトをほんろうすると、左にドライブすると見せかけステップバック。ディフェンスのナイトを必死にブロックに飛ぼうとするが、アービングの動きについていけず足がもつれ倒れこみ、アービングのジャンプシュートは成功。会場は大きな歓声に包まれた。

 ナイトはその前のポゼッションでもアービングに尻もちをつかされて抜かれていたため、汚名返上とばかりにアービングに向き合いスリーを決める。バンクシュートで決まったのはご愛敬。その後、アービングはまたもナイトに1on1をしかけると、4分47秒に左手の力強いレイアップでフィニッシュ。3分19秒にはスクリーンでナイトをかわし、トリッキーなドリブルでヘルプディフェンスのニコラ・ブセビッチ(オーランド・マジック)をほんろうしフィンガーロールを決め会場の注目を集めた。

 しかし、点差は埋まらず大差のまま試合終了。MVPは40得点、10リバウンドを記録したファリードが受賞した。敗れたチーム・シャックは、後半ショーの中心となったアービングが32得点、同じキャブスのディオン・ウェイターズが23得点をあげた。

 オールスターのイベントならではの華やかな試合展開となったこの試合だが、ファリードやアービング以外で一際輝いたのはルビオだった。5点、10アシストを記録したルビオは、アリウープパスやディフェンスを分断するバウンドパスなど、抜群のパスセンスを披露し観客を魅了した。

 昨年MVPでスター性を今回も見せつけたアービングや、昨年ライジングスターズに出場したポール・ジョージ(インディアナ・ペイサーズ)が今年のオールスターに選出されたように、ファリードを筆頭に今大会で躍動した彼らの今後の活躍に期待したい。


<了>

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