最多得票のコービーが狙う5度目のMVP=夢の祭典、NBAオールスターが開幕

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約159万票で最多得票だったコービー(左)は、史上最多となる5度目のオールスターMVPを狙う 【Getty Images】

 15日(日本時間16日)、米国・テキサス州ヒューストンでNBAオールスターウィークエンドが開幕する。今年で62回目のオールスター開催となり、200以上の国と地域に40カ国語以上の言語で放送される世界的祭典がいよいよ幕を開ける。

15年連続出場のコービーが得票数トップ

 17日に行われる今年のオールスターゲームのスターターを決めるファン投票では、ガード、フォワード、センターのポジション別で投票する従来のフォーマットから、バックコート(ガード)から2名、フロントコート(フォワード、センター)から3名を選ぶフォーマットへと変更された。従来のフォーマットでは近年、ガードやフォワードに比べ圧倒的な実力を持つ選手が少なくなったセンターのポジションで特定の選手が多数の票を得ていた背景があり、今年のフォーマットではより公平に選手の人気がわかるフォーマットに移行。その中で得票数トップに選ばれたのは、昨季念願のチャンピオンリングを獲得したレブロン・ジェームズ(マイアミ・ヒート)ではなく、長年リーグのトッププレイヤーの一人として君臨するコービー・ブライアント(ロサンゼルス・レイカーズ)だった。

 約159万票を獲得したコービーは、ジェリー・ウェスト氏、カール・マローン氏、シャキール・オニール氏と並んでいたオールスター最多連続出場記録を15に伸ばし、単独トップに君臨した。1998年に19歳で選出され、オールスター最年少出場記録を保持しており、昨年マイケル・ジョーダン氏の持つオールスター通算得点数も超えたコービー。そんなレコードホルダーのコービーが新たな金字塔を打ち立てた。今年はさらに、史上最多となる5度目のオールスターMVP獲得を狙う。

 コービーとウエストのバックコートを組むのはクリス・ポール(ロサンゼルス・クリッパーズ)。フロントコートのスターターには昨季オールスターMVPのケビン・デュラント(オクラホマシティ・サンダー)、昨年までの得票数がフロックでなかったと証明したドワイト・ハワード(レイカーズ)、センセーショナルなダンクが魅力のブレイク・グリフィン(クリッパーズ)が選出された。今季からレイカーズに移籍したハワードはウエストの一員として初出場となる。

 惜しくも約158万票で最多得票とはならなかったレブロンのほか、イーストからはカーメロ・アンソニー(ニューヨーク・ニックス)、ケビン・ガーネット(ボストン・セルティックス)がフロントコートのメンバーとして選出。バックコートにはドウェイン・ウェイド(ヒート)、レイジョン・ロンド(セルティックス、故障で欠場)が選ばれている。

ウィークエンド初日は若手の登竜門

 ウィークエンド初日の目玉は、ルーキーとソフォモア(2年目)が2チームに分かれ戦うライジングスターズ・チャレンジ。昨年より、シャキール・オニール氏とチャールズ・バークレー氏がGMとなり、選手をドラフトし、チームを編成する方式が執られた。

 今年のドラフトで1巡目指名されたのは、ともにルーキーのダミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)とアンソニー・デイビス(ニューオーリンズ・ホーネッツ)。リラードを指名したオニール氏のチーム・シャックには、昨年のライジングスターズMVPで今年は本戦にも初出場するカイリー・アービング(クリーブランド・キャバリアーズ)も名を連ねた。アービングは昨年ジョン・ウォール(ワシントン・ウィザーズ)とバックコートコンビを組んだが、またもそれぞれの代のナンバーワン・ポイントガード同士でコンビを組むこととなった。

 昨年勝利を収めたチーム・チャックはデイビスのほか、昨年も華麗なプレーを見せたリッキー・ルビオ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)、オーランド・マジックに移籍し開花したニコラ・ブセビッチらで構成。10名中7名がソフォモアで、チーム・シャックに経験の差を見せることができるだろうか。

前夜祭はカンファレンス対抗戦に

 オールスターゲーム前夜に行われるオールスター・サタデーナイトでは、ダンクコンテストを始め、スリーポイントコンテストなど4つの競技の結果により各カンファレンスにポイントが振り分けられ、勝利カンファレンスを決めるフォーマットとなった。各イベントともにファーストラウンドはチーム戦で、セカンドラウンドでは各カンファレンスでベストスコアの選手同士が対決する。

 一番の華であるダンクコンテストには、昨季のダンクコンテスト覇者のジェレミー・エバンス(ユタ・ジャズ)を筆頭に、参加者の中では最低身長の188センチながらアグレッシブなダンクを見せるエリック・ブレッドソー(ロサンゼルス・クリッパーズ)、デンバー・ナゲッツのケネス・フェリードがウエストから出場する。

 特に注目したいのはイーストの面々だ。07年ダンクコンテスト王者のジェラルド・グリーン(インディアナ・ペイサーズ)はもちろん、テレンス・ロス(トロント・ラプターズ)も豪快なダンクが売り。ニックスのジェームズ・ホワイトに至っては過去にレーンアップから豪快なトマホークやレッグスルーを決めている。30歳で出場選手中最年長だが、世界の注目が集まるダンクコンテストでスターになれるか注目したい。

<了>

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