閃光復活エイシンフラッシュ! 殊勲ミルコ、両陛下に最敬礼=天皇賞・秋
フェノーメノGI連続2着、蛯名「ちょっとした運が…」
1番人気フェノーメノは半馬身及ばず2着、力は見せたが……【撮影 【写真:中原義史】
「競馬としては完ぺきだったんだけど……」
悔しさを噛みしめるように蛯名が振り返った。絶好の4番枠から道中は、大逃げするシルポートのペースに惑わされずに、好位4番手をキープ。実にスムーズなレース運びで最後の直線に差し掛かると、あとは目一杯に末脚を伸ばせば、勝利に手が届くはずだった。しかし、最内を突っ込んできたエイシンフラッシュの豪脚に敗戦。またも、ビッグタイトルを逃す結果となってしまった。
「併せ馬の形になれば良かったんだけど、まさかあそこ(最内)が空いちゃうとはね。逃げていた馬が下がってくるのは目に見えていたし、前が詰まらないように確実に脚を使えるように持ってこれたけど、ちょっとした運が……」
競馬としては文句なしの正攻法。馬の力も100パーセント出している。あとは、ジョッキーが語ったように、ほんのちょっと運が足りなかったか。
ただ、「力では負けていない。十分ここでもやれることが分かりました」と蛯名。キッと前を向き「次こそ巻き返します」と、ジャパンカップ、有馬記念でのGI初戴冠を誓った。
「距離かな」カレンブラックヒル初黒星
距離の壁は大きかったか、カレンブラックヒルの連勝ストップ 【写真:中原義史】
「うーん、距離があったのかなぁ」と秋山。レース自体は「この馬の競馬ができたと思う」という納得の形だけに、やはり未知の残り1ハロンが大きな足かせとなってしまったか。
デビューからの連勝は「5」で止まったものの、それでも古馬のトップどころを相手に初距離の競馬で掲示板は確保。勝ち馬から0秒4差と大きくは負けていない。今後、マイル路線に戻っての反撃を待ちたい。
ルーラーシップ3着、ゲート出遅れが致命傷に
ルーラーシップは出遅れが響き3着、国内GI制覇はまたもお預けとなった 【写真:中原義史】
「ゲートを出る時にジャンプして出てしまった分、出遅れてしまった。一番の致命傷はそこだったと思う。普通に出ることができていれば」と、スタートの失敗を悔やんだのは騎乗したメンディザバル。ただ、収穫もあったという。
「以前だったら、出遅れた分を取り戻そうと手綱を押したら引っかかっていたと思うが、きょうはすごく折り合いがついていた。ずいぶんと大人になった印象だし、コントロールしやすい馬に成長したと思う」
春には香港の国際GIを圧勝したように、その実力は日本トップクラス。ジャパンカップで今度こそ待望の国内GIタイトルを手にしたい。