レブロンの29得点でヒートが連勝、2勝1敗のリードを奪う=NBAファイナル第3戦
29得点、14リバウンドの活躍を見せたヒートのレブロン(左) 【Getty Images】
前半を僅差で終えることができたサンダー
第1戦、第2戦と第1クオーターで2桁の得点差を許すなど、まずい立ち上がりをしていたサンダーだが、この日は大きなリードこそ奪えないものの、今シリーズ初めて僅差で第1Qが展開される。しかし、ヒートはこの日もスタートダッシュに成功し、最初の9分で4アシスト、豪快なオフェンスリバウンドからチームにセカンドチャンスポイントを生むなど躍動したドウェイン・ウェイドの活躍により第1クオーターはヒートが26対20とリードし終了する。
第2クオーターは両チームがリードを奪い合う好展開に。終盤にはシェーン・バティエーが2本の3点シュートを決め、この日果敢にインサイドを攻めたレブロン・ジェイムスの3点プレーなどでヒートがわずかに47対46とリードし前半を終えた。
第3クオーターは開始からディフェンスを強化したサンダーが流れをつかむ。サンダーはインサイドを固め、ヒートにフィールドゴール(以下FG)を許さず、14−2のランを作り最初の6分近くをフリースローの4失点のみに抑える。残り6分18秒にようやくウェイドがこのクオーター初のFGを挙げたが、デレック・フィッシャーが4ポイントプレーを決めて、サンダーが残り4分33秒に、この日最大となる10点のリードを作った。
ヒートは苦しい時間帯が続くが、バティエー、ジェイムス・ジョーンズが3点シュートを放った際に獲得したフリースローを全て沈めるなど得点を重ね、残り52秒にはレブロンが3点シュートを沈め逆転。69対67とヒートがリードしこのクオーターを終えた。
一度は逆転を許したヒートだが……
残り2分で86対81に詰め寄ったサンダーは、タボ・セフォローシャがボールを運ぶウェイドからハーフライン付近でスティール。そのままシュートを決め3点差にすると、ラッセル・ウェストブルックがジャンパーを決め、残り1分30秒で86対85の1点差に追いついた。
ヒートはボッシュがフリースローで加点し残り1分19秒で3点差に戻すと、終盤の勝負のかかった場面でケビン・デュラントにボールを持たせない。フリーとなったウェストブルックに3点シュートを放たれるもこれは外れ、残り16.2秒でレブロンがフリースローを1本決め89対85の4点差に。
望みをつなげたいサンダーだったが、タイムアウト後のオフェンスでパサーのセフォローシャとレシーバーのウェストブルックの意思の疎通ができず、インバウンズパスがパスミスとなり万事休す。第3戦は91対85でヒートが勝利した。
ミスが原因で勝利が遠のいたサンダー
レブロンは「ケミストリーが全てだ。われわれはそれぞれ、皆がどこでボールをもらいたいか理解していて、接戦でどう動きたいか分かっている。プレーを決めることができてよかったけれど、それ以上にディフェンスで相手を止めることができてよかった」と語った。
ヒートでは他に、ウェイドが25得点、7リバウンド、7アシスト、ボッシュが10得点、11リバウンドをマークした。ヒートはチーム全体でFG成功率がわずか37.8%だったが、フリースローを35本中31本決め、接戦をものにした。また、レブロンを筆頭に、成功した22本中14本のFGをペイント内で決めるなど、インサイドで着実に得点を重ねた。
敗れたサンダーではデュラントが25得点、6リバウンドを挙げた。ウェストブルックは19得点、ケンドリック・パーキンスが10得点、12リバウンドを記録した。
この日もファウルトラブルに苦しんだデュラントは「フラストレーションがたまる。いいリードも奪えたが、彼らは息を吹き返しシュートを決めていた。われわれはシューターにスリーポイントラインの外で2度もファウルをしてしまった。ベンチに座っていなきゃいけないのは嫌だ、特にファウルが理由ではね」と語った。
このシリーズ初めて第1クオーターで2桁のリードを奪われなかったサンダーだが、判断ミスや意思の疎通ができていないなどのミスが目立った。また、成功率62.5%に終わったフリースローは9本を外すなど、堅実な試合運びをすることができなかったことが敗因となった。
第4戦は19日(日本時間20日)、同じくヒートの本拠地アメリカンエアラインズ・アリーナで行われる。
<了>
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