ヒートが敵地での勝利で1勝1敗に エース対決はレブロンに軍配=NBAファイナル第2戦

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レブロン(左)とデュラント(右)のエース対決第2戦はヒートのレブロンに軍配 【Getty Images】

 2012年NBAファイナル第2戦が14日(日本時間15日)にオクラホマシティーで行われ、序盤で作ったリードを守り切ったマイアミ・ヒートが、オクラホマシティ・サンダーの追い上げをかわし100−96で勝利。敵地チェサピーク・エナジー・アリーナでの戦績を1勝1敗のタイに戻すことに成功した。

第2戦も序盤はヒートがリードを奪う

 第1戦では第1クオーターでリードを奪い、序盤の主導権を握ったヒート。第2戦はウドニス・ハスレムに代え、クリス・ボッシュを先発に起用する。よりオフェンシブなメンバーを組んだヒートだが、この日はディフェンスで主導権を握る。激しいプレッシャーのディフェンスでサンダーオフェンスのリズムを狂わせ、最初の7分以上をケビン・デュラントのジャンパー1本のみの失点に抑えることに成功。試合開始から18−2のランを作り、一気に試合のペースをつかんだ。

 サンダーもセルジ・イバカがドウェイン・ウェイドをブロックするなど、好プレーがあったが、ヒートディフェンスの前に流れをつかむことができない。第1クオーター残り5分13秒から登場したジェイムス・ハーデンが17得点を挙げるも、前半はヒートが55−43とリードし終了した。

 巻き返しを図りたいサンダーは後半、積極的にデュラントにボールを集めて反撃を開始。攻撃の起点となったデュラントが、最初の6分で8得点し、周囲の期待に違わぬ活躍を見せる。しかしヒートも、レブロン・ジェイムスが積極的にインサイドに入り込み、着実に得点を重ねる。ウェイド、シェーン・バティエーも躍動し、試合は後半もヒートペースで進む。サンダーはハーデンを投入するも流れは変わらず、78−67のヒートリードで第3クオーターも終了した。

試合終盤、サンダ―が猛反撃を仕掛け白熱の展開に

 ホームでの敗戦を避けたいサンダ―は、第4クオーターでついにエースのデュラントが爆発。4分間で10得点の活躍を見せ、チームをけん引する。試合時間残り4分50秒にはサンダーが90−86の4点差にまで詰め寄った。

 サンダーはウェストブルックがダンクを決め、残り1分47秒で94−91と点差を3点にまで縮める。しかし、ヒートも残り1分25秒に、レブロンがタボ・セフォローシャの好ディフェンスの上からフェイダウェイのバンクシュートを沈め、96−91と再びリードを広げる。直後のディフェンスではヒートが奮闘し、リバウンド争いのルーズボールがアウトオブバウンスとなりヒートボールに。残り53秒、このチャンスをボッシュがウェイドのアシストからダンクを決め、98−91。勝負はあったかに見えた。

 最後まで勝負を捨てないサンダ―は、残り50秒にデュラントがレイアップを決め、スコアを98−93の5点差に。コートの高い位置からディフェンスをしかけたサンダーは、ウェイドのドリブルをデレック・フィッシャーがスティール。これにデュラントがスリーで応え、残り37秒で試合は98−96の2点差になった。

 残り14秒のレブロンのスリーは外れ、サンダーが同点または逆転のチャンスを迎える。タイムアウト後のインバウンズプレーでは、ローポストのデュラントがボールを受け取りドライブをしかける。マークのレブロンと接触し、デュラントは不十分な体勢からシュートを放ったが、これはノーファウルでシュートは外れる。リバウンドをレブロンが抑え、ファウルゲームとなったところも、フリースローをきっちりと決めて勝負あり。ヒートが100−96で勝利し、戦績を1勝1敗のタイに戻した。

序盤に許したリードを挽回できなかったサンダ―

 12本全てのフリースローを決め、32得点、8リバウンド、5アシストを記録したレブロンは「われわれは劣勢でも、相手の反撃を持ちこたえた。良かったことは、相手にシュートを決められても下を向かなかったことさ。気持ちを切り替え、オフェンスに集中し、すべきことをしたよ」と語った。レブロンの32得点は、第1戦で記録した自身のファイナルキャリアハイの30得点を更新するものとなった。

 敵地で勝利したヒートではそのほかに、ウェイドが24得点、6リバウンド、5アシスト、ボッシュが16得点、8オフェンスリバウンドを含む15リバウンド、5本のスリーを決めたバティエーが17得点の活躍を見せた。

 敗れたサンダーでは、ファウルトラブルに苦しみながらもデュラントが32得点。デュラントは第4クオーターに16得点したが、チームを逆転に導くことができなかった。前半にFGが10本中2本成功と苦しんだウェストブルックは27得点、8リバウンド、7アシストを記録。ハーデンは21得点だった。

 デュラントは「18−2で試合を始めてしまった。特にホームでそのような展開になってしまい、痛い点差だった。こういう点を修正しなければならない」と語った。

 デュラントが語ったように、サンダーは試合最初の12本のFGの内11本をミス。一度もリードを奪えず、今プレーオフで初めて本拠地で敗戦を喫した。

 ファイナル第3戦は17日(日本時間18日)、ヒートの本拠地アメリカン・エアラインズ・アリーナで行われる。

<了>

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