新K−1いよいよ開幕 バダ・ハリ、ミルコら復活=前日会見

遠藤文康

「これは新K−1と俺とのラストダンスさ」

新K−1のためにキックに復帰したバダ・ハリ(右)「もちろん目指すのは優勝だ」 【提供:遠藤文康】

<スーパーファイト>

 常勝街道を突き進むダニエル・ギタ。ショウタイム世界王者となってからのギタの充実ぶりは瞠目(どうもく)すべきものがある。当初予定されていたポール・スロウィンスキーの欠場により急なオファーながらウェンデル・ロシェが立ち上がった。日々調整を怠らないロシェはいつでも試合OKの状態を保っている。実力的にギタに勝つことは難しいだろうがいい試合を見せてもらいたい。

 バダ・ハリはリラックスしていた。今年1月にキックを引退し渡米したハリ。しかしK−1再生に伴い新K−1から強く協力を要請され今年3回の試合契約を結んだ。アメリカのボクシングサイドも新K−1からの誠実な説明と申し入れに喜んでハリを送り出した。12月の決勝大会がニューヨークであることはハリのボクシング移行への絶大なPRにもなる。
「新K−1は今後のプランを説明して協力を要請してきた。俺はK−1には世話になった。だから新K−1が俺を必要とするならサポートしようと決めた。もちろん目指すのは優勝だ。俺はK−1と一緒にやれて幸せだった。今また幸せになった。ここが最高レベルの舞台だ。俺は新人だったころを忘れない。これは新K−1と俺とのラストダンスさ」
 対するアンダーソン・シウバも喜んでいる。「もう戦えないと思っていた最高の選手と戦える。最高に幸せだ」

「復帰は?」の質問に魔裟斗「もう十分」

英語で会見に臨んだ魔裟斗はKOボーナス賞を提案 【提供:遠藤文康】

 ハリとは別にもう一人、引退から復帰したミルコが地元選手のハビエ・ホルヘと対戦する。「ミルコはロートルだ。ケツに蹴り入れてやるぜ」と話すホルヘだがこれは彼なりの誉め言葉。キックとMMAの両方で活躍した往年のミルコにはもちろん敬意を表している。言われたミルコは苦笑し「その通り、俺はロートルさ。でもロートルは経験豊富だぜ。リング上で色々と教えてやるよ、それも無料で。本当は有料だぜ」と言い返した。

 新K1の顔となった魔裟斗に「復帰は?」の質問。返答は「ノー。僕はさんざん戦って来た。やり残したことも無い。もう十分」と。その魔裟斗から会見締めくくりでサプライズ提案が出た。KO勝利は3000ドルのボーナスが出る。全員の目が変わった。一人バダ・ハリが聞き逃したようで「幾ら?」と。3000ドルと分かると「俺が全員と戦ってもいいか?」と。

現地レポート:セバスティン・ファン・ドスホーテン(Sebastien van Dusschoten)
翻訳編集:遠藤文康

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