ボルト「“伝説”に近付くための一歩」 ジャマイカ勢が抱負語る=世界陸上
得意の矢を射るポーズを見せたボルト。世界陸上で伝説への一歩を踏み出すのか!? 【Getty Images】
25日の会見に参加予定だったアサファ・パウエルは急きょ欠席し、その後、左足股関節のけがにより今大会への欠場が伝えられた。パウエルの欠場により、男子100メートルへの関心はヒートダウンしたが、最大のライバルと見られていたパウエルの不在で、ボルトの連覇の可能性が一気に高まった。
以下、選手のコメント。
ウサイン・ボルト(男子100メートル、同200メートル:世界記録保持者)
今シーズンは自分にとって、けがからの「復帰」と位置付けているシーズン。もちろん、速く走りたいと思っている。大会が近付いて、気持ちも高まってきて、集中できてきている。
――プレッシャーはあるか?
皆、僕に大きなプレッシャーをかけている。だから、プレッシャーはいつもある。そういった意味ではいつもと同じ。同じことをするだけ。
――“伝説になりたい”と話していたが、現在はどう感じているのか。今大会はどういう意味を持つのか。
今大会で勝つことは大事な意味を持つ。この世界陸上は、「伝説」に近付くための一歩になると思う。僕がもう「伝説」だと言う人もいるけれど、自分はそう思わない。
――パウエルの欠場が発表されたが。
え、そうなの?初めて聞いた。昨日(24日)、会ったけれど……。
ヨハン・ブレイク(男子100メートル:今季ベスト9秒95)
自分の持っているベストを完全に出し切りたい。素晴らしい選手たちと走れるのが楽しみ。今季ベストはシーズンの早い時期に出したので、それは良かった。自分がメダルを取れるチャンスは、ほかの選手と同じくらい。
――アト・ボルドン氏(トリニダード・トバコ出身、1997年大会200メートル金メダリスト、現在TV解説者)が、100メートルは1位パウエル、2位ブレイク、3位ボルトと予想していますが。
それはあくまでも予想だ。自分の走りを出し切りたい。
シェリー・アン・フレイザー・プライス(女子100メートル:北京五輪、2009年ベルリン大会金メダリスト)
ふくらはぎのけがで休まざるを得なかったのは、良かったことだと思う。スプリンターは、いつも健康でいられるものじゃない。もっと早く、と思って体を酷使するとけがにつながるから。休まなければならない状況になって逆に良かった。
――連覇は可能か?
さぁ、月曜日(29日)に結果が分かるわ。
――早く走るための秘密などは?
秘密なんてないと思う。私は神に才能を与えられたと思う。陸上競技を続けるのは優しいことじゃない。強い精神力と肉体が必要。
ベロニカ・キャンベル(女子100メートル:2007年大阪大会金メダリスト、同200メートル:09年大会銀メダリスト)
自己ベストを持って大会に臨めるのはいい気分。大会では自分のベストを尽くして、サポートしてくれる人たちに恩返しをしたい。集中して、大会に臨みたい。
――前回大会は残念な結果に終わったが。
2009年のベルリン大会は昔のこと。あの時の失望感はもう過去のものとして、今回はここで戦えるのを楽しみにしている。
――長年のライバル、アリソン・フェリックス(米国)との対決があるが。
アリソンは世界陸上の200メートルで3回金メダル、私は五輪で2回金メダルを獲っている。またここで(アリソンを)たたけるのが楽しみ。ただ、ライバルはアリソンだけじゃないし、ほかの6選手もいる。アリソンは大会前半で400メートルを走るので、それがどう影響すのか分からないけど、今回は勝たせてもらうわ(笑)
メレイン・ウォーカー(女子400メートルハードル:北京五輪、2009年ベルリン大会金メダリスト)
昨季のけがの影響で出遅れていたけれど、世界選手権だから、いい走りをしたい。
――チームメートのカリース・スペンサーという挑戦者との戦いになるが。
楽しみ。カリースとはここ2年くらい一緒に練習していて、いつかこういう場で戦うことになるだろう、いつカリースが挑戦状をたたきつけてくるかと思っていた。彼女はいい選手。けがの影響があるが、自分の強みは大舞台での経験。それに私はタフなので、ベストを尽くしたい。
カリース・スペンサー(女子400メートルハードル:今季世界ランク1位の52秒79)
自分の力を出し切るだけ。そうすればタイムが付いてくると思う。
<了>
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