蝶野正洋EPが語るIGF「GENOME16」=日本人対決に注目!

スポーツナビ

IGFの7.10「GENOME16」を目前に控え、蝶野正洋エグゼクティブプロデューサーに単独インタビュー! 【スポーツナビ】

 アントニオ猪木が会長を務めるIGFの7.10「GENOME16」(東京ドームシティホール)がいよいよ目前に迫った。総額2億円のチャンピオンベルトを懸けた「IGFチャンピオンシップトーナメント」には、K−1ファイターの“南海の黒豹”レイ・セフォーが参戦。そして、IGFの日本人エースを決める戦いとなる元幕内力士・若麒麟こと鈴川真一と鈴木秀樹の一戦、ZERO1の“破壊王子”橋本大地が、レジェンドレスラー“炎の飛龍”藤波辰爾と初遭遇するなど、注目のカードが出そろった。

 今回スポーツナビではエグゼクティブプロデューサーを務める“黒のカリスマ”蝶野正洋選手に独占インタビュー。今大会の見どころや、IGFが目指す今後の方向性などについて聞いてみた。

道場完成で、日本人選手の強化・育成に取り組む

初の日本人対決に臨む鈴川真一。この戦いがIGFの今後の方針を占う 【t.SAKUMA】

――いよいよ7.10「GENOME16」が目前に迫りました。蝶野選手にとって、今大会の注目点は?

蝶野:今回はセミファイナルで行われる鈴川選手と鈴木選手の日本人対決に注目してもらいたい。この試合でIGFの下半期の方向性を決めることになると思う。

――それはどんな点で方向性を決めることになるのですか?

蝶野:今回のチャンピオンシップトーナメントでは、日本人選手がゼロになってしまった。でも、やっぱりIGFも道場を持ったので、日本人選手を強化、育成していきたい。そういう意味では鈴川と鈴木の戦いがスタートとなる。彼らだけの個人的な戦いではなく、今後のIGFのリングを考えた場合、日本人選手が戦いを作っていき、それによって競争が生まれてくるので。

――団体の道場となる「猪木道場」は先月20日、東京・杉並区に完成しました。強化、育成の場は整いましたが、どんな選手を育てていく予定ですか?

蝶野:いろんなジャンルから来てもいいと思う。突然、経験のない他業種から来てIGFのリングに上がることは厳しいが、道場で練習してもらい、プロとしてリングに上がってもらうステージが整った。道場開きの公開練習では、キックの選手もいたし、相撲もボクシングの選手もいるという形で、多ジャンルの選手がほかの選手と練習した。そういう感じで来てもらっていいんですよ。道場はオープンな場にしていく。

――特にプロレスに特化するものではない?

蝶野:猪木さんが求めているのがプロフェッショナルなファイター。プロフェショナルというのは、技術と強さは当然だけど、その上にプロとしてのパフォーマンスが必要となる。技術、精神力、プロとしてのパフォーマンスがそろうことが、プロとして戦う意味での『闘魂』。だから自分だけの戦いではない。負けない試合をするのではなく、戦う自分を見せる。そのあとに結果が付いてくることになる。

日本人トーナメント開催の可能性も

――なるほど。『闘魂』を持った選手を育てることが今後のIGFの課題となるということですね。では、新たに新人を募集したりするのでしょうか?

蝶野:最初のうちは、経験がある人を呼んでくる感じになる。1から作るには10年かかってしまうし。たとえば鈴川くんがいいサンプルになっていると思う。
 またキックから上がっている角谷(正義)くんも、たぶん鈴川くんの試合を見ていて、自分の中ではキックにこだわりがあるかもしれないけど、プロレスのリングに上がるとなったらやってやると思っているだろうね。そういうところで、鈴川くんがいい見本、手本になると思うんだよね。

――そういう意味でも7月10日の日本人対決でいい試合を見せたいということですね?

蝶野:日本人対決を充実させていくにも、今回が興行的な審査となる。日本人の強化ができるのか、できないのか? それが大切なポイントになる。そして、それが興行として成り立つのかが見えてきたら方針を打ち出して、オープンな公募を出して、日本人のトーナメントをしていくかもしれない。

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