コパ・アメリカ開幕直前、この次世代スターに注目せよ!
苦節を経て飛躍を遂げたチリの新星
89年4月21日生まれの22歳で、サンティアゴ・ワンデレルスというチリ1部リーグの小さなクラブに所属するストライカーだ。幼少期から、小柄な身体を駆使した軽快な動きでマークをかわすすべを覚え、16歳で下部リーグの得点王に輝き、17歳でプロデビューを果たすも、その後クラブが2部リーグに降格。ストライカーとしての素質を惜しむコーチ陣から、1部の他クラブへ期限付き移籍することを勧められたが、ワンデレルスへの忠誠心からクラブに残ることを決意する。
しかし、結果がすべての2部リーグを戦うことになったチームで、過酷なポジション争いに勝てず、1年間の期限付き契約でセミプロのクラブでプレーした後、09年にワンデレルスが1部に返り咲くと同時に古巣に復帰した。プロデビュー後に味わった苦節を経て、10年にはチームの主力となってゴールを量産。U−22代表としてトゥーロン国際大会でゴールをマークした活躍が認められ、同年、チリサッカー協会によってベストイレブンに選出されたほか、チリのスポーツ誌『エル・グラフィコ』からは最優秀新人賞に選ばれている。
今大会で新たなヒーローとなるのは誰か
ムニョスの同胞で、『チリのイニエスタ』の異名をとるフェリペ・グティエレスは、典型的なゲームメーカーとしての素質を持った20歳。今シーズンのチリ最優秀新人賞に輝いた逸材で、所属先のウニベルシダ・カトリカではコパ・リベルタドーレス躍進(ベスト8進出)の立役者となった。
名将ゴメス監督によってW杯予選突破を最終目標に掲げるコロンビアで注目したいのは、遅咲きのストライカー、テオフィロ・グティエレス。抜け目のない天賦の得点感覚によってアルゼンチンリーグで旋風を巻き起こした勢いに乗り、コパ・アメリカでもゴールを狙う。
このように、欧州の主要リーグで活躍できる実力を持った兵たちがしのぎを削るコパ・アメリカ。アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイが優勝候補と言われる今大会で新たなヒーローとなるのは一体誰なのか。大会終了まで目が離せない。
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