遠いようで迫り来るコパ・アメリカ
招待国のメキシコと日本の違い
7月1日〜24日まで行われるコパ・アメリカとはわずか1週間しか空いておらず、監督以下、トップチームの選手たちは自国の所属する地域の大会、ゴールドカップを優先させるという話もある。だが、メキシコがコパ・アメリカを控え中心で臨むというのは、決して“エレガント”ではない。であれば、中米のほかの国――メキシコほどのネームバリューがないとしても、より出場を希望しているチームに出場権を譲る方がいいのではないか。
日本はこれまでのところ、ベストメンバーで大会に臨むと見られる。現在は多くの選手がヨーロッパのクラブでプレーし、W杯後に就任したイタリア人監督のアルベルト・ザッケローニのもとで戦術も磨かれている。南米の強豪たちと互角に戦い、あわよくば金星を挙げようと思っているに違いない。
パラグアイとウルグアイは、この機会に優勝トロフィーを持ち帰ろうと思っているだろう。監督のヘラルド・マルティーノとオスカル・タバレスはそれぞれ、コパ・アメリカに本気で照準を定めている。
コパ・アメリカまであと8カ月余り。まだ先のことのようでいて、水面下では準備が着々と進んでいる。参加12カ国にとって、チームが飛躍する好機となるだろう。そして、アルゼンチンとウルグアイにとっては、30年のW杯を共催するための道筋をつける大会でもある。第1回大会がウルグアイで行われた1930年から、ちょうど100年後に。
2011年7月1日、準備期間は終わり、アルゼンチンのスタジアムでボールが転がり始める。
<了>