8.29 Girls S-cupでシュートボクシングのアイドルから本物の女王に
8.29 Girls S−cupで2連覇を狙うRENA。“強くて可愛い”だけじゃない、シュートボクシングへの思いを聞け! 【(C)ゴング格闘技】
あれから1年、今年は世界の強豪たちを相手に、トーナメント2連覇を目指す彼女の軌跡を辿る。
「私がSB女子を背負う!」
2009年8月、Girl’s S−cupで優勝したRENA。SB女子エースとして負けられないプレッシャーをはねのけての勝利だった。今夏、連覇を目指す 【(C)ゴング格闘技】
この4カ月前、シュートボクシング(以下、SB)後楽園ホール大会で富田美里を下したRENAは、リング上で「私がSB女子を背負う!」と高らかに宣言した。
そんなRENAにとって、外敵ともいえるMMAファイターMIKUとの一戦は、絶対に負けられない試合だった。ところが、MIKUの投げでシュートポイントを奪われること3回、結果は大差の判定負け。
試合後、彼女は泣きじゃくった。インタビュールームで記者の質問に答えている時も涙は止まらない。だが、RENAの目は真っ直ぐ前を見つめていた。ただ悲しんでいるわけではない。「絶対に強くなる」そんなメッセージに溢れているように見えた。
あれから1年と9カ月、彼女は今年の夏、SB女子のエースとして、Girl’s S−cupで世界の強豪たちを迎え撃つ。
――まずは8月29日に行なわれるGirl’s S−cupの前哨戦となった、6月6日の☆MIKA☆戦についてお聞きしたいと思います。試合中に一番気になったのは、セコンドの及川知浩さんからRENA選手に「6−4前! クイック!」と指示が飛ぶと、RENA選手がノーモーションの右を繰り出していたシーンです。あの「6−4前」というのは、6対4の割合で前に重心をかける、という意味なのですか。
RENA 「そうですね。私の場合は、気がつくと後ろに重心がかかってしまうので、先生からはだいぶ前から注意されていたんですよ。
及川(RENAの師匠・及川道場代表) 「今回あえて「6−4前」と指示していたのは、まず左手を怪我していたやないですか。その間、パンチの練習はできないから、ムエタイベースの練習をさせていたんですよ。そうしたら7対3の割合で後ろの重心がかかってしまうようになったんです。この子の持ち味は、パンチ主体のテクニックやないですか。その状態ではパンチを出せないし、それでずっと『6対4で重心を前に』と言い続けていたんですよ」
――そこから“クイック”という指示で、RENA選手が正確にノーモーションの右ストレートを出していたのは、これまでの試合と比べても大きな進歩だと思いました。
RENA 「ずっとリズムが一緒だと、相手に全部読まれてしまいますからね。だからたまに、ゆっくりとした状態から、スパッと右ストレートを打つ。そういう練習をしました」
及川 「ムエタイスタイルでは、2分3Rという女子の試合時間の中でスピーディな展開にもならないし、そんなに多くのテクニックも出せない。だから、今回の試合前はそこを修正していったんですね。するとこの子は練習でやったことをすぐ出せた。そこはすごいなぁと、たまには褒めます(笑)」
「プロデビュー戦で“バキッ”と鼻を折られました」
2008年11月、女子格闘技界のトップファイターMIKUにSBルールで敗れたRENA(左)。この日からRENAは変わった 【(C)ゴング格闘技】
RENA 「もう『バキッ』と鼻を折られました(笑)。プロでもいけるやろ、って結構簡単に考えていたところがあったので」
――今まで聞いた話ですと、女子の選手って一度負けるともうジムに来なくなる選手もいるみたいですね。RENA選手はそこで辞めようとは思いませんでした?
RENA 「いや、そんなことはなかったですね。めっちゃ悔しかったので。でも、いろいろ不安な部分もあったし、『次負けたらもう終わりやな』って思った時に、今回試合した☆MIKA☆選手との最初の試合で勝ったので、今までなんとか続けてきています」
――☆MIKA☆戦からは、ひとつの引き分けを挟み、破竹の5連勝。しかし、08年のS−cupという大舞台でMIKUさんに投げられまくって敗れました。
及川 「リングから降りてもコイツがずっと泣いているから怒ったんですよ。『会場のビジョンを見ぃ。相手が勝ってみんなが喜んどるやろ。あの光景をこれから一生忘れんな!』って、顔を上げて見させたんです」
RENA 「あの試合の後から変わりました。気合の入り方が違いましたね。私、怒られないとスイッチが入らないんです(苦笑)」
及川 「もともとこの子は何でも『大丈夫、大丈夫やから』って気楽に考える子やったんです。でも、組まれたら案の定投げられた。そこから柔道の練習を始めました」
RENA 「『シュートボクサーが投げられたらアカンやろっ!』って思ったし、でもあの時は本当に投げ方も防御の仕方も分からなかったので。もともと打ち合うほうが好きやったから、投げは疎かになっていましたよね。だから、このままじゃアカン、と」
(文=亀池聖二朗、写真=杉 博文)
(※以降、RENAの女子シュートボクシングへの思い、アンディ・サワーへの敬意など、秘話が語られたインタビューの続きは、発売中の『ゴング格闘技』9月号に掲載!)
『ゴング格闘技』9月号は現在発売中! 表紙は日本人頂上決戦となった、青木真也vs川尻達也! 【(C)ゴング格闘技】
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『ゴング格闘技』9月号は7月23日(金)発売!
表紙は日本人頂上決戦となった、青木真也vs川尻達也!
■特集 ALL THAT FIGHT!
名勝負が続出した1カ月間を、
MMA&立ち技委員会が読み解きます!
7.10 DREAM.15/7. 5 K-1 MAX/7. 3 UFC 116/6.26 STRIKEFORCE/6.20 SRC 13
★徹底詳報 7.10 DREAM.15
日本人ライト級ファイターへ
「青木真也の視野へ入れ」
☆“クソ雑誌”発言の真相は?
青木真也
「僕につっかかるなら、生半可な
気持ちでやらないほうがいいですよ」
☆誤算――。
川尻達也はなぜ完敗したのか。
セコンドとトレーナーが語る
日本MMA頂上決戦の舞台裏。
★徹底詳報 7.10 DREAM.15
DREAMフェザー級戦線、真打ち、登場!!
☆DREAM初登場でクソッタレ的圧勝!
小見川道大がライバルたちを大胆採点!
「まずビビアーノ、そして大晦日にサンドロ、
それで機運を高めて×××とやりたい」
☆伏兵DJを倒し、フェザー級戦線へ殴りこみ!
石田光洋
「DREAMのフェザー級には
強くて個性ある選手が揃ってる。
日本人対決をどんどんやりたい」
☆DREAMフェザー級参戦&ZSTで引退
9年ぶりの横浜高校同窓生対談
宇野薫×渋谷修身
「格闘技を生きるということ」
☆大塚隆史を撃破! DEEPフェザー級新王者
芸人“志望”格闘家、
松本晃市郎の数奇な人生。
☆ゴンカクMMA委員会 Part.1
(高阪剛、田中康弘、中井祐樹、吉鷹弘)
7.10 DREAM.15
「青木だから極められたアキレス腱固め。
菊野を退けた試合巧者としてのカルバン」
★徹底詳報 6.29 STRIKE FORCE Fedor vs.Werdum
皇帝の静かなる、敗北。
☆皇帝ヒョードルからタップを奪った男
ファブリシオ・ヴェウドゥム
「柔術復権? いつの時代でも
柔術はMMAの重要な要素だ」
☆参謀ハファエル・コルデイロ
「ヒョードル戦の勝利は必然だった」
☆“ミスター・トライアングル”
佐々木信治の三角絞め講座。
「ヒョードル一本負けのカギは××にあり」
「秋山はレーベン戦で横三角をこうしたかった」
☆PRIDE、DREAM、UFC……そして引退について
通訳を介さず現地記者に本音を語った2時間!
◎特別ロングインタビュー◎
ミルコ・クロコップ
「ラスト・メッセージ」《前篇》
★徹底詳報 7.3 UFC 116 LESNER vs. CARWIN
最高の勝負≠最上の勝負。
☆ゴンカクMMA委員会 Part.2
6.27 STRIKEFORCE & 7.3 UFC116
「勝機を焦り、不用意になったヒョードル。
レスナーは技術と自己マネージメントで勝利!」
★ミドル級頂上決戦も見逃すな!
8.7 UFC 117 SILVA vs SONNEN
アンデウソンの新たな境地が見られるか?
その強さ、凄さを痛いほど知る
岡見勇信が語る、UFCミドル級タイトルマッチ展望!
☆地上波、PPV生放送も決定!
8.1 UFC on VERSUSで強豪マーク・ムニョスと対戦!
岡見勇信の終わらない、負けられないロード。
「日本を代表して戦うという
気持ちを自然と持つようになった」
☆ミドル級注目カードが日本でも!
8.22 SRC 14でジョルジ・サンチアゴと再戦!
三崎和雄
「練習パートナーの岡見選手は
外国人以上のフィジカルを持っている。
僕もサンチアゴ戦は自分のために勝つ」
☆8.1 UFC on Versus で
強豪タイソン・グリフィンと対戦!
五味隆典
「完全復活への手応えあり」
☆敵を知り、己を知れ
五味よ“タイグリ”を攻略せよ!
☆ゴンカクMMA委員会 Part.3
6.20 SRC
「金原をKOしたコンプリートファイター・サンドロ。
日沖が勝つにはジャブ&プレッシャーだ!」
★徹底詳報 7. 5 K-1 MAX
立ち技新時代が来た!
君はK-1 MAX 63kg級トーナメントを見たか !?
☆その日3度目の『宇宙戦艦ヤマト』
KO率80%以上!
大和哲也「豪腕記念日」
☆大和の左フックに秘められた“3つのポイント”
解説・佐藤孝也
☆大和との決勝であわやWノックダウン
久保きゅんの涙、魔裟斗さんの言葉――
久保優太
「悔しいです。もっともっと練習して
強くなった姿を、魔裟斗さんに見せたいです」
☆K-1 MAXに間に合わなかった男
8.1 NJKF で羅紗陀と引退試合に臨む
桜井洋平をタイでキャッチ!
「僕、ほかの日本人が嫌いな距離が
大好きなんです」
■“ツヨカワ”女子格闘技特集
Strong & Beauty Fight Girls
☆今、ジョシカクが熱い!
世界の扉を開いたハリウッド女優
ジーナ・カラーノ&
女子格闘技の頂点に立つ
クリスチャン・サイボーグ
☆グレイシーの秘宝、ついにMMA進出!
キーラ・グレイシー
「大好きな日本で
MMAデビューしたい」
☆“フジメグ”北米参戦中!
8.12 Bellator FCでトーナメント出場!
藤井惠
「日本の女子格闘技界が
変わることを信じて優勝したい」
☆シュートボクシングを背負う女王の決意
8.29 Girl's S-cup 2010
RENA
「S-cup 2連覇? 3連覇しますよ!」
☆オランダにもいた“ツヨカワ”女子
シルバナ・プラインボーン
「SBルールのために
柔術のトレーニングをやっているの」
☆ライト(52kg)級トーナメント開幕!
7.31 ジュエルス 9th RING
石岡沙織
「プロの試合は“試し合い”です」
☆石岡との再戦にも自信! 韓国の女王とUFCトップコンテンダー
ハム・ソヒ with キム・ドンヒョン
「今のハムは男子より強い!」(ドンヒョン)
☆J-GIRLSのプリンセスが“純”キックボクサー宣言!
6.20 J-GIRLS KOREAから凱旋!
田嶋はる
「神村エリカ選手との再戦は、
ヒジ&首相撲ありでお願いします!」
☆アマチュア“ツヨカワ”応援団!
[空手]
川崎衣美子
「イマドキ空手小公女」
[ボクシング]
伊藤沙月
「ロンドン五輪に出場します!」
☆リングで戦ったアスリートタレント
水野裕子が語る、
2003年の女子総合格闘技
「動物としての自分の
“弱さ”を痛感しました」
☆ヴァルキリーの“あの人”も登場 !?
女子金網総合格闘技マンガ
『鉄風』の挑戦。
太田モアレ
「女子格闘技で昔ながらの
“少年漫画”の世界を描きたかったんです」
ほか、今月も『ゴング格闘技』は“ムツゴロウ”から“強くて可愛いすぎる”女子まで盛りだくさんの内容です!
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