長谷部が挑み続ける「残り1枠」の争い=ブンデスリーガ第12節プレビュー

長谷部はCLで先発復帰 次節の起用は?

 3−3に終わったマインツ戦ではマルティンスが2ゴールと気を吐いたが、ボルフスブルクは守備面で課題を残した。得点には至らなくても、オフサイドやGKディエゴ・ベナーリオ(スイス代表)のファインセーブに救われる場面が何度となくあった。一歩間違えれば、3失点では済まない大量失点を喫していただろう。

 その3日後、敵地に乗り込んだCLのベジクタシュ戦は、ホームで引き分けていることもあって、何とか勝ちたい、そして敗戦は絶対に避けなければならない試合だった。この大事な一戦で、長谷部は3試合ぶりに先発復帰。完全アウエーの中、前半いっぱいプレーし、悪い流れを断ち切ろうと指揮官の信頼に応えて奮闘した。本来の動きを取り戻したチームは、14分にミシモビッチのロングシュートによるゴールで先制する。

 長谷部は30分に後方からファウルを受け、相手選手のひざで腰を強打したため、前半で退いた。フェー監督はベジクタシュの反撃に対応すべく、長谷部に代えてDFペテル・ペカリーク(スロバキア代表)を投入。すると、守備が安定したボルフスブルクは攻撃陣も徐々に本領を発揮し、80分にゲントナーが、さらに87分にはエースのジェコがダメ押しのゴールを決めて、ベジクタシュを3−0と突き放す。ボルフスブルクは快心の勝利で決勝トーナメント進出に大きく前進した。この試合で今季8試合目の先発出場を果たした長谷部は、これで公式戦12試合連続出場となり、あらためてその存在感を示した。

 第10節(ヘルタ戦)、第11節(マインツ戦)と続いた控え選手の先発起用、さらにはCLベジクタシュ戦の内容をフェー監督はどう評価し、第12節のホッフェンハイム戦でどのような布陣を組むのか。長谷部の負傷(打撲)の回復具合とともに、スターティングイレブンに注目が集まる。

堅守のホッフェンハイムと激突

 ボルフスブルクが第12節で対戦するホッフェンハイムは、昨シーズンの「ヘルプストマイスター」(秋の王者)に輝いたチームである。ボルフスブルクは昨シーズン後半戦、驚異の追い上げでホッフェンハイムをかわしてリーグ制覇を成し遂げた。因縁浅からぬ両チームの対戦はいつにも増して熱を帯びるはずだ。

 ボルフスブルクはミッドウイークにCLベジクタシュ戦があったため、中3日でのリーグ戦となる。コンディションをうまく整えられるかどうかが鍵になるだろう。対するホッフェンハイムは失点9(第11節終了時点)という堅守に加え、長身のチネドゥ・オバシ(ナイジェリア代表)らの攻撃陣も多彩。ブンデスリーガ昇格2年目の今シーズンも好位置につけている。上位浮上を目指す両チームによる、白熱した勝負を期待したい。

<了>

ブンデスリーガ フジテレビNEXT・ONE放送予定

 CS放送フジテレビNEXT・ONEではドイツ・ブンデスリーガ09−10シーズンの日本人選手出場予定試合など注目のカードを毎節放送中。ご紹介したホッフェンハイム対ボルフスブルクは11月7日(土)深夜の生放送。また同じく7日開催の注目の強豪対決、バイエルン・ミュンヘンvs シャルケ04を同夜の録画放送でお送りします。詳しい放送スケジュールは番組オフィシャルホームページをご覧ください。

 また、11月9日(月)15時より、フジテレビNEXTでW杯欧州予選グループ5のスペイン対ボスニア・ヘルツェゴビナ(2008年9月6日開催)を再放送。プレーオフでポルトガル代表に挑むボスニア・ヘルツェゴビナ代表を、ジェコ、ミシモビッチら主力が出場したこの試合でチェックしてください。そのほかの各国「代表戦セレクション」もフジテレビNEXT・ONEにて順次放送中です。

 そして、いよいよ11月14日(土)から始まるW杯欧州予選プレーオフの放送を、フジテレビNEXT・ONEで予定しています。放送スケジュールは、いずれもサッカー番組放送予定の「特集ページ」でご案内しています。

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