ブエナビスタ、史上3頭目「牝馬三冠」へ躍動!=秋華賞 展望
上昇ブロードストリート、前哨戦の再現だ
ブロードストリートは前哨戦のローズSを勝ってさらに上昇 【スポーツナビ】
桜花賞&オークス3着のジェルミナル、オークス4着のブロードストリート、GIIフローラS2着のワイドサファイア。いずれ素質劣らぬ才女たち。
実績筆頭はもちろんジェルミナルなのだが、秋の開幕戦GIIローズSで一気に飛び出したのはブロードストリートだった。後方に置かれがちだった春から一変、中団好位にスッと取り付くと、最後の直線ではインをさばいて一瞬にしての抜け出し。オークスで0秒7差つけられたレッドディザイアを鮮やかに撃破してみせた。
大きな成長を感じさせる◎のレース内容。さらに、押せ押せムードのままレース間隔がキツかったオークス当時とは違い、今度はゆったり臨めるローテーション。それだけに中間の調整もバッチリ。オークスをはるかに上回る出来と見ていいだろう。
そして、本番の舞台は器用な脚を必要とする内回り2000メートル。ローズSと同じ完ぺきなコース取りのレースを再現できれば、ブエナビスタを脅かす1頭になる。
福永は史上9人目の牝馬三冠完全制覇へ、ジェルミナルで挑む
ジェルミナル騎乗の福永は、ここを勝てば騎手として牝馬三冠完全制覇 【スポーツナビ】
その後はこれらアクシデントの影響もなく、中間は順調に稽古を消化。最終追い切りは上がり重点ながらも坂路4F52秒2の好タイムをマークした。これは出来が上昇カーブを描いている証拠だ。
手綱をとる福永祐一は、桜花賞を2勝(99年プリモディーネ、05年ラインクラフト)、オークスを3勝(04年ダイワエルシエーロ、05年シーザリオ、07年ローブデコルテ)しており、「牝馬三冠完全制覇」に王手をかけている。今年、ジェルミナルで史上9人目となる快挙を狙う。
藤原英厩舎のもう1頭、トレーナーが「潜在能力は凄いモノを持っている」と評価するワイドサファイアも、素質だけなら決してヒケをとらない。栗東トレセンでの稽古は上記2頭よりも動くくらいで、実戦でももっと好結果を出していい馬だ。
ローズSは見せ場なく9着だったが、これはゲートで出遅れた上に、最後の直線は詰まり通し。つまり、まともに競馬をしていない。本番での大激変を秘めた魅力満載の1頭。鞍上・岩田康誠が一発穴をあけ、2年連続の秋華賞Vとなるか。
武豊ミクロコスモス、一発逆転へ牙を研ぐ
ローズSは4着ながら見せ場は十分。道中の折り合いのつき具合からも確かな成長の跡を見せている。また、ゴール前で脚が止まったような敗戦だったが、これは早めに外から動き出したこともあり、武豊が本番へ向けて“脚を測った”とも受け取れる。
いずれにしても、破格の勝ちっぷりを見せた札幌と同じ、今回は小回り平坦コース。名手の手綱さばきと合わせて、単なる伏兵にとどまっている馬ではない。
また、この秋一番の上がり馬として関西穴党の熱視線を浴びているのが、絶好調・音無厩舎のモルガナイトだ。
デビュー当初から大きな期待を受けていた素質が、ひと夏を越してようやく開花。9月阪神の2戦を古馬相手に強い内容で連勝している。ブエナビスタら春上位組とは初対戦になるが、だからこそ未知の魅力。一気にニューヒロインの座に駆け上がっても驚けない惑星だ。
ほか、関東馬ではローズS3着馬クーデグレイス、4月の忘れな草賞でブロードストリートを負かしているデリキットピース、札幌でクーデグレイスを破ったパールシャドウが侮れない。
10月18日(日)京都競馬場 2000メートル芝・右
サラ系3歳オープン(国際)牝(指定)馬齢 発走15:40
1(1)ホクトグレイン 55 田中博
1(2)パールシャドウ 55 三浦
2(3)ブエナビスタ 55 安藤勝
2(4)ミクロコスモス 55 武 豊
3(5)レッドディザイア 55 四位
3(6)ヴィーヴァヴォドカ 55 村田
4(7)ダイアナバローズ 55 角田
4(8)ラインドリーム 55 幸
5(9)イイデエース 55 浜中
5(10)クーデグレイス 55 川田
6(11)ワンカラット 55 藤岡佑
6(12)ブロードストリート 55 藤田
7(13)アイアムカミノマゴ 55 小牧太
7(14)ジェルミナル 55 福永
7(15)ハシッテホシーノ 55 松岡
8(16)モルガナイト 55 秋山
8(17)ワイドサファイア 55 岩田
8(18)デリキットピース 55 柴田善
※出馬表などのデータは、必ず主催者であるJRA発行のものと照合し確認してください。
※レース格付けは従来のもので表記しています