男子の優勝候補筆頭は内村、女子は鶴見に期待=世界体操見どころ

日本体操協会:遠藤幸一

日本女子43年ぶりのメダルを狙う鶴見

 女子個人総合は、ブリジット・スローンとレベッカ・ブロス(ともに米国)の争いとなりそうだ。そのほかでは、欧州王者のキセニア・セメノワ(ロシア)、中国のヤン・イーリンとトウ・リンリン、ローレン・ミッチェル(オーストラリア)にも注目したい。さらに、ユルチェンコ2回ひねりの安定度を増してきた鶴見虹子(朝日生命体操クラブ)も、日本女子では1966年大会で3位だった池田敬子以来、43年ぶりとなる世界選手権のメダル獲得へ期待がかかる。

 また、種目別については、ちょっとしたミスが決勝進出を阻む。それはたとえスペシャリストであっても例外ではない。その中においてもDスコア(演技価値点)の高い選手は、その種目をリードするに値する。今シーズン、私の情報において各種目の最高Dスコアは以下の選手。これらの選手の演技構成は2012年を見据え、注目したい。

<男子>
・ゆか=スティーブン・レジェンドラ(米国) 6.7
・あん馬=張宏涛(中国)、クリスチャン・ベルキ(ハンガリー) 6.9
・つり輪=ダニー・ピネイロ・ロドリゲス(フランス) 7.1
・跳馬=リ・セグワン(北朝鮮) 7.2/7.2
・平行棒=ワン・グァンイン=中国) 7.0
・鉄棒=フェン・ゼ(中国) 7.2

<女子>
・跳馬=ホン・ウンジョン(北朝鮮) 6.5/5.6
・段違い平行棒=ヘ・ケシン(中国) 7.4
・平均台=トウ・リンリン(中国) 6.7
・ゆか=スイ・ルー(中国) 6.1

※上記は、国際体操連盟10月5日公表の出場エントリーをもとにした内容である。

<了>

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著者プロフィール

1961年東京生まれ。日本体操協会常務理事・総務委員長。体操の金メダリストである父親を持つものの、小学、中学はサッカーに明け暮れていた。高校で体操に転身。国際ルールのイラストレーターとして世界中の体操関係者にその名を知られている。

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