飯伏がKO-D無差別級ベルト防衛=DDT

タカハシ

MIKAMIを相手にKO-Dベルト初防衛に成功した飯伏 【タカハシ】

 8月23日の両国国技館大会を大成功させたDDTが、後楽園ホール大会「Who’s gonna Top? 2009」に1319人(満員)の観衆を集めて開催した。

 今回はその両国大会でKO−D無差別級のベルトを奪取した飯伏幸太が、先輩であるMIKAMI相手に行なう初防衛戦がメーンイベントに。またセミファイナルでは同じく両国大会で挑戦をアピールした高木三四郎とザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)の社長コンビが、KO−Dタッグ新王者チームであるKUDO&ヤス・ウラノ組に挑戦するタイトルマッチも行なわれた。

MIKAMIとの初防衛戦は激戦に

 注目のメーンイベントはMIKAMIからの「オレの昭和のプロレスごっことお前の平成のプロレスごっこをぶつけ合おう」という言葉通りの、2人の思い入れの詰まった技が交錯する激しい試合となった。
 序盤から南側観客席のゲートやラダーを利用したセントーンをMIKAMIが繰り出せば、負けじと飯伏もラダーを使ってのミサイルキックなどで会場を沸かせていく。また中盤からはMIKAMIがカーフ・ブランディングやゴールデン・アームボンバーなど普段は使わない技を見せ、飯伏も軽量のMIKAMI相手ならではの力任せの強引な投げ技などで対抗していく。

 その後もシューティングスター・プレスまで繰り出したMIKAMIだが、フィニッシュとして狙ったスーサイド・ボムを空中で受け止められ、そのままジャーマン・スープレックスで投げられると、最後は飯伏のフェニックス・スプラッシュに3カウントを聞くこととなった。

 初防衛に成功した飯伏が試合後にカンペを見ながらのマイクアピールを行なおうとすると、この日の第4試合でエクストリーム王座を防衛し、マサ高梨と新ユニット「ベルトHUNTERXHUNTER」を結成した男色ディーノが登場。9本のベルトを抱えたディーノが次期挑戦を表明をするのかと思いきや、ディーノが指名した次期挑戦者は「空気人形」のヨシヒコであった。
 まんざらでもなさそうな表情を見せる飯伏だが、ディーノは「両国でリミッターをはずしたDDTにしかできない試合。今のDDTならヨシヒコのタイトル奪取だってないとは言えないわ」と強烈に後押しし、正式に次回後楽園大会での挑戦が正式に決定した。

セミは巨大なおけまで登場の大乱戦

セミのKO-Dタッグ王座戦は大乱戦。巨大なおけまで登場だ 【タカハシ】

 セミファイナルは挑戦者側の要望で反則裁定、ロープエスケープなしのノーDQマッチによって行なわれた。両国大会同様、映画「レスラー」のランディ“ザ・ラム”ロビンソンにインスパイアされたサスケに、「レッツ・ゴー、ランディ!」というコールも飛ぶ中、サスケたちが持ち込んだ虫取り網やギター、定番とも言えるラダーや巨大なおけまでも繰り出される大乱戦となった。

 新藤リングアナによる「ノーDQマッチのため、リミッターがはずれております」という観客への注意を促すアナウンスの通り、台車に載せた巨大なおけにサスケが入り、三四郎がKUDOたちに激突させようとする攻撃もことごとく失敗するなど、歓声と爆笑の途切れない試合展開となった。
 しかし、王者チームもKUDOがおけを利用しての攻撃を失敗しヒザに大ダメージを負いながらも、ウラノはサスケがおけをかぶったままで狙った机ダイブを自爆させ、KUDOも三四郎がイスを使ってのオブジェ“安土城”を使っての攻撃をノーダメージで逃げると、最後は三四郎にダイビング・ダブルニードロップを炸裂させて、見事に初防衛を成功させた。

 試合後にはリング上で「あんたたちとはもうやってられない」と吐き捨て、インタビュースペースでも「勝つ気あるのか」とある意味もっともなコメントを残した王者組に対し、挑戦者組の三四郎はおけに頭から突っ込んだままのサスケを横目に「今度はもっと大人げないアラフォーの選手を連れてくる」と再度の挑戦への意欲を見せた。

 また、この日で引退となる浅野グレース恵レフェリーが、この日の興行の全7試合をレフェリングした。試合後には引退セレモニーが行なわれ、50人近いゲストがリング上で花を贈り、最後は10カウントゴングならぬ、会場と一体になっての最後の3カウントを浅野レフェリーが叩き、浅野レフェリーが一番好きな色である赤の紙テープに包まれ、リングに別れを告げた。

■DDT「Who’s gonna Top?』
9月27日(日) 東京・後楽園ホール 観衆1319人(満員)

<メーンイベント KO−D無差別級選手権試合 時間無制限1本勝負>
[王者]○飯伏幸太
(19分04秒 フェニックス・スプラッシュ→片エビ固め)
[挑戦者]●MIKAMI
※第29代王者が初防衛に成功

<セミファイナル KO−Dタッグ選手権試合 ノーDQマッチルール 60分1本勝負>
[王者組]○KUDO、ヤス・ウラノ
(20分45秒 ダイビング・ダブル・ニードロップ→片エビ固め)
[挑戦者]●高木三四郎、ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)
※第30代王者チームが初防衛に成功

<第5試合 8人タッグマッチ 60分1本勝負>
HARASHIMA、大鷲 透、安部行洋、○星誕期
(11分36秒 変形ラ・マヒストラル)
フランチェスコ・トーゴー、●アントーニオ本多、PIZAみちのく、ササキアンドガッバーナ

<第4試合 DDTエクストリーム選手権試合 60分1本勝負>
[王者]○男色ディーノ
(5分24秒 男色ドライバー→漢固め)
[挑戦者]●美月凛音
[挑戦者]佐藤光留
[挑戦者]松永智充
[挑戦者]マサ高梨
※第9代王者が2度目の防衛に成功

<第3試合 6人タッグマッチ 15分1本勝負>
ポイズン澤田JULIE、タノムサク鳥羽、○趙雲子龍
(9分55秒 リバース・ゴリー・ドライバー→エビ固め)
グラン浜田、愚乱・浪花、●グラン中澤
※中澤マイケルはこの日一日限りグラン門下に入門し、グラン中澤を襲名

<第2試合 ヤングドラマ杯公式戦 15分1本勝負>
○谷口智一(勝ち点4)
(4分05秒 逆エビ固め)
●伊橋剛太(勝ち点2)

<オープニングマッチ ヤングドラマ杯公式戦>
○石井慧介(勝ち点4)
(7分31秒 ニールキック→片エビ固め)
●高尾蒼馬(勝ち点0)

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