ストリッカー、見事な逆転優勝=米男子ゴルフ プレーオフ第2戦 ドイツバンク選手権

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17、18番の連続バーディーで試合を決めたストリッカー。フェデックスポイントはウッズを抜いて、トップに躍り出た 【Getty Images】

 米男子ゴルフツアーのプレーオフ第2戦、マサチューセッツ州ノートンのTPCボストンで行われたドイツバンク選手権最終日は現地時間7日、スティーブ・ストリッカー(米国)が自身のキャリアの中でも最大級の勝利を成し遂げた。
 ストリッカーにとってはタイガー・ウッズ(米国)が参加していた大会では初めての優勝となっただけでなく、世界ランキングでは自身最高位となる2位につけ、フェデックスカップランキングでは、ウッズに代わって首位となった。

ストリッカー、大逆転勝利に「死ぬほど興奮した」

 今回、ストリッカーの勝利で注目に値するのは、その勝ち方だ。最終組で回るストリッカーの前に、スコアを上回ってホールアウトする選手がいる中で、ストリッカーは17番、18番と連続バーディーを成し遂げ、1打差での優勝をもぎ取った。
「バーディーを取らないといけない中で、もしそれを現実にできれば大きな意味を持つことは分かっていた」と、試合後に語った。

 後半9ホールでのスコアボード上は混戦を極めており、ストリッカーもその中に埋もれていた。ジェイソン・ダフナー(米国)が18番でバーディーを決め、トータル16アンダーで混戦から一歩抜け出すと、今度はストリッカーが17番ホールのフェアウェイ上にいるときに、スコット・バープランク(米国)が4連続となるバーディーを18番で決め、ギャラリーの歓声が上がり、首位に並んだことを知った。

 しかしその後、ストリッカーの逆転劇は始まる。

 17番のグリーン上、同組のレティーフ・グーセン(南アフリカ)が先に打ったパッティングからラインを読むヒントを得たストリッカーは、5メートル弱のパットを見事沈めてバーディー。
 18番パー5も、1打目をフェアウェイキープし、2打目でグリーン奥に落とした。そこから見事なアプローチショットでカップに寄せると、バーディーをたぐり寄せ、勝利をつかんだのだ。

 ストリッカーは、「タフな一日だった。たくさんの選手が優勝を争う状態にあったが、なんとか抜け出せたよ」と語った。
 17アンダーのトータル267でフィニッシュし、優勝賞金135万ドル(約1億2500万円)を手にした。さらにフェデックスカップランキングでは、ウッズに909ポイントの差をつけてトップに立った。次のBMW選手権後にポイントは一度リセットされるが、現時点でストリッカーはザ・ツアー選手権(賞金総額1000万ドル=約9億2300万円)の2位シード権は確定している。

 ストリッカーは2007年のプレーオフでも1勝を挙げており、過去3年のプレーオフでのラウンド40回のうち、28回も60台のスコアを残している。ストリッカーは、「今回の自分のプレーには、死ぬほど興奮したよ」と、語っている。

最終日にファンを楽しませてくれたウッズ

 ウッズも最終日に自身のベストスコアのタイ記録となる63で回り、最終日にようやく、ファンに楽しみを提供してくれた。
「60台前半のスコアを出せれば、トップ10には入れるだろうと考えたんだ。3日目が終わった時点で、たとえ最終日に60近いスコアを達成しても優勝には届かないことは分かっていた。風も無く、ピンの位置もさほど難しくなかったから、みんなロースコアで回るだろうと予想できたからね」と、ウッズは語った。
 16番終了時点では59にも届くような勢いだった。しかし、17番がボギーに終わり、5打差の11位で大会を終えた。

 フィル・ミケルソン(米国)も自身のドイツバンク選手権でのベストスコアとなる、66という数字を最終日にたたき出した。
 ミケルソンは、「いい終わり方だった。前半9ホールはカップにボールが入っていかなかった。しかし後半9ホールでは、パッティングが上手くいった。カップにボールが転がっていくのを見るのは気分がいいね」と、最終日を締めくくった。

 だが一方、昨年の全米プロゴルフ選手権以来、勝利のないパドレイグ・ハリントン(アイルランド)は、チャンスはあったものの4位。一時は首位に立つ場面もあったが、12番でロストボールをするなど運に恵まれなかった。

<了>
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