「ギリギリ」の男、スローカムが優勝=米男子ゴルフプレーオフ第1戦 ザ・バークレイズ
PGAツアーのプレーオフシリーズ第1戦、ザ・バークレイズで4年ぶりの優勝を飾ったスローカム 【Getty Images】
米国ニュージャージー州のリバティ・ナショナルGCで行われたシリーズ初戦「ザ・バークレイズ」が30日に最終ラウンドを行い、6位スタートのヒース・スローカム(米国)が1イーグル、3バーディー、1ボギーの67を出し、通算9アンダーで優勝した。
ビッグネームが迫る中、リードを保ったスローカム
首位でスタートしたポール・ゴイドス(米国)、スティーブ・マリーノ(米国)がスコアを落とすのを尻目に、ウッズ、ハリントン、エルスの3人が、先に8アンダーでホールアウトした。
そしてビッグネーム達が待ち受ける18番に、スローカムとスティーブ・ストリッカー(米国)の2人が1打リードの9アンダーで登場。リードを保つためには、パーセーブが必要となったが、ここでスローカムは6メートル、ストリッカーは3メートルのパーパットを残してしまう。先に打ったスローカムがこれを沈めて9アンダーをキープ。すると、ストリッカーはカップにけられてボギー。この結果、プレーオフに入ることなく、スローカムの勝利が決まった。
今季は不調だったスローカムは、レギュラーシーズン最終戦となったウインダム選手権でも予選落ち。125人中124位という成績で、何とかプレーオフシリーズに残り、失うものは何もない状態で今大会を迎えていた。
スローカムにとって、この優勝は4年ぶりのツアー通算3勝目。優勝賞金135万ドル(約1億2500万円)を手にしたと同時に、フェデックスランクも3位に躍進。残り3試合を終えた時点で頂点に立った選手に与えられる1000万ドル(約9億3000万円)のボーナスに大きく近づいた。
「びっくりするような一日、びっくりするような経験だった。いい選手がたくさんいたし、本当にラッキー。最後のパットはマジカル。終生、忘れることがないだろう」と、手放しで喜んだスローカム。世界ランキングも197位から59位へと大きく浮上した。
次戦は100人に減り、いよいよプレーオフもヒートアップ!
プレーオフシリーズにはすべて出場し、いい形でシーズンを終えたいところだが、意気込んで臨んだ初戦は、またしてもパッティングに泣き2位タイに終わってしまった。
逆転優勝を狙ってかなわなかったウッズは試合後、「まだゴルフをたくさんするからね」と、意外にもサバサバした表情を見せた。今年はプレーオフシリーズ4試合すべてに出場を予定していて、「少し宿題が残ったから」と、きっちりと調整して、次戦のドイツバンク選手権に臨む。
その反面、第2戦に出場できる100位以内に入れず、姿を消した選手の中には、K・J・チョイ(韓国)、ベン・カーティス(米国)、ジョージ・マクニール(米国)、マット・ベッテンコート(米国)らの実力者がいる。なかでもチョイは、100位のダニエル・チョプラ(スウェーデン)にわずかの差で101位となり、初戦で去ることになった。
今年からプレーオフシリーズはシステムが変わり、以前のようにレギュラーシーズンのポイントがゼロに戻るわけではないが、それでもプレーオフでのポイントは配分が高い。 2戦目ドイツバンク選手権には100位まで、3戦目BMW選手権には70位まで、最終戦ツアー選手権には30位までの選手しか出場できない。次々にふるいにかけられるサバイバルレースが、いよいよヒートアップする。
<了>
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