8・1 アフリクションに火の玉ボーイ出陣!=「ゴング格闘技」発

ゴング格闘技

8・1アフリクション参戦が決定した五味。約2年半ぶりとなるアメリカでの試合に向け、充実した日々を送っているようだ 【(C)ゴング格闘技】

 5・10修斗JCB大会で復活の狼煙を上げた五味が次に選んだリングはアメリカ! 8月1日(現地時間)カリフォルニア州アナハイムで行なわれるアフリクションでハファエロ・オリベイラ(ブラジル)との対戦が正式決定したのだ。約2年半ぶりとなるアメリカでの試合に五味はいま何を思う!?

五味「JCBの試合からなにかが変わった」

PRIDE男祭り2006で競演した五味、ヒョードル、ジョシュ。8.1アフリクションではこの3人が再びそろい踏みとなる。8.8発売の「ゴング格闘技」増刊号では、試合後のインタビューを掲載予定! 【(C)ゴング格闘技】

 土曜日の夜、久我山ラスカルジム。階段を下りてジムに入ると、練習中のジム生たちが一斉に手を止めて「こんにちは!」と挨拶で迎えてくれた。
 前々号の取材でジムを訪れた時、練習終わりに五味が「練習中でも人が来たら必ず挨拶をすること。挨拶は基本」とジム生たちに説いていた。その教えがしっかりと浸透し、実践されているのを感じて清々しい気持ちになり、練習を見させてもらう。
「今日は練習風景を撮影してくださいよ。僕が動いているところはめったに撮れませんよ」とカメラマンにリクエストする五味。

 彼は奇妙な練習の真っ最中だった。サンドバッグに右ストレートまたは右フックを一発叩き込むと、反対側の壁まで小走りしていき、そこからサンドバッグまで軽く走ってまた右ストレートか右フックを打ち込む。これを延々と繰り返していた。ゴングが鳴ったらコーナーをゆっくり飛び出し、途中から加速してファーストコンタクトでいきなり打ちこむための練習かな? と推測したのだが……。

 練習後に聞いた話では、その効果や意図について詳しくは教えてくれなかったが、「あれは、本当はダッシュでやった方がいいんでしょうけれどね。ただ運動量を増やすのと、自分のジムじゃないと出来ないトレーニングをやっているだけです。ボクシングジムであんなに走り回るわけにはいかないですから。まあ、右フックを狙ってもいいかなとも思うんですよね」と説明してくれた。

 それが終わると、全員がサンドバッグの前に列を作り、一人ずつ3分間ガムシャラにバッグを打つという練習が始まった。BGMの音量をフルボリュームにし、列に並んでいる者たちがその音に負けないくらい大きな声を出してバッグを打つ者を煽る。
「効いてるぞ!」「倒せ!」「そこでラッシュだ!」「逃げるぞ、追っていけ!」

 五味も一緒になってバッグを叩いていたが、自分の番が終わると列の最後尾につく前に、ジムの隅に横たわっているダミーバッグのところまで行ってパウンドの練習を始める。毎週土曜日は竹内出が出稽古に来る日であり、この日も練習に参加していた。五味は自分がダミーバッグを打ち終わると、たまたま最後尾に来た竹内にもダミーバッグへのパウンドを薦める。サンドバッグの前にグラップリングのスパーリングもやっている竹内はバテ気味ながら、淡々とバッグにパウンドを叩き込んだ。

 熱のこもった練習だったが、五味は楽しそうに笑顔を浮かべながらバッグを打ったり、プラスチック製のおもちゃのバットを持ってジム生に檄を飛ばしたりと、元気というよりはやんちゃな一面を見せていた。

 練習後の撮影でも「ゴン格さんは毎月のように俺の裸を撮りに来るけれど、どんな需要があるの?」と冗談を言うほどの明るさ。こんなに元気な五味を見るのはどれくらいぶりだろう。先月号のインタビューでの「JCBの試合からなにかが変わった。元通り元気な、自由な自分に戻った」との言葉を思い出す。撮影が終わると、近所の中華料理屋に場所を移してのインタビュー。

 随分と熱の入った練習を見させてもらったと告げると、五味は「そうですね。そろそろ総合の練習を始めるところですから。ウェイトトレーニングをずっとやっていたんですが、今度の相手も総合的な選手ですしね」と、アフリクションでの対戦が決定したハファエロ・オリベイラのことを話し始めた。

「今度は“打投極”というものがもっと崩れた、ブラジルの選手なので割とバーリトゥードに近いスタイルですね。ビデオで見る限りかなりアグレッシブな選手です。手が合うとか合わないではなくて、僕に対する相性というものがありますから、油断は出来ないですね。もうビッグネームだからどうこう、名前がないからどうこうという時代でもないですし、世代交代も近付いていますしね。簡単な相手ではないと思いますよ」(文=熊久保英幸、写真=林和也)

※以降も、アフリクション参戦の真意、修斗VTJ参戦への想い、UFCの印象など、渡米直前の五味が大いに語るインタビューは、現在発売中の「ゴング格闘技」9月号に掲載中!

『ゴング格闘技』9月号

【(C)ゴング格闘技】

7月23日(木)発売 イーストプレス発行

表紙は、UFC100デビュー戦の死闘で
「ファイト・オブ・ザ・ナイト」を獲得した秋山成勲!

<主な目次>
■[徹底検証] 魔裟斗vs川尻
「K−1vsDREAM」他流試合が残したもの。

☆魔裟斗は“あの時”川尻達也を見切った。「川尻選手がゴン格で……」
☆川尻達也「今回の試合、やってよかった……のか?」

☆事件勃発 東日本ボクシング協会がJBCに対して山田武士トレーナーの処分を要望。
☆大橋秀行 東日本ボクシング協会会長「セコンドをやりたいトレーナーは他にもいる……」
☆山田武士トレーナー「人の命を守って罰せられるのか?」

☆ファイナル4それぞれの決意。
山本優弥/ジョルジオ・ペトロシアン/アンディ・サワー/ブアカーオ・ポー.プラムック
☆ゴンカク立ち技委員会・第22回会合
結局、K−1は“他流試合”じゃないと盛り上がらないのか? そして、KID衝撃KO負けは、なぜ起きた?
☆『月刊・谷川貞治』インタビュー「魔裟斗君の凄さはマニアックにならない試合をしていることです」

■戦イヲ極メル。
8・1 アフリクション緊急参戦!
☆五味隆典「待ってろアメリカ、オレがアドレナリンになる」

☆8・2 戦極〜第九陣〜廣田戦直前、テコンドー師弟対談!
北岡悟×舘和男「僕が試合前に“口パクパク”する理由は……」
☆アテネ五輪の柔道銀メダリストが総合転向&戦極参戦!
泉浩「日本人が勝っていない階級だから、やる価値があると思うんです」

☆“ヒョードルに勝った男”ブラゴイ・アレクサンドル・イワノフ、戦極参戦!
「フジタには攻撃のオーラを感じる。イシイにも興味があるよ!」
☆國保尊弘 ワールドビクトリーロード取締役「石井vsヒョードル、泉デビュー戦は……」


■今月は、UFC100回記念◎大特集!
僕らはどれだけ本当のUFCを知っているのだろうか?

☆最強挑戦者チアゴ・アウベスに完勝! 強すぎる世界王者GSPを、いかに楽しむか──。
☆ダナ・ホワイト、大いに語る。UFC100前後、各国メディアから20の質問とその返答
☆UFC特集スペシャル・ロングインタビュー
UFC世界ライトヘビー級王者 リョート・マチダ、戦いの極意。

☆UFCデビュー戦の死闘でファイト・オブ・ザ・ナイト獲得も試合後に緊急手術、帰国直後独占インタビュー
秋山成勲「オクタゴンは、自分が自分でいられる場所だった」
☆UFC100で秋山成勲のセコンドについた宇野薫に、UFC99の敗戦を振り返ってもらった。

☆青木真也的UFCの見方。「UFCは固いというイメージはどうなの? 技術を知らない=面白くないはおかしい」
☆UFCで勝ち続ける日本人が見た技術遍歴
岡見勇信「UFCで勝つためにはシンプルな技術をいかに正確にできるか」

☆特別対談・再録
UFC−J初代ヘビー級王者・桜庭和志×UFCに初めて参戦した日本人・市原海樹

☆知られざるUFC、もうひとつの史実。「UFCを巡る、人々」
マーク・ラトナー/アート・デイビー/WECショーン・シェルビー/スコット・コーカー

☆極私的UFCベストバウト!
☆ULTIMATE Ranking!!!! UFC何でもランキング
UFC99までの全132大会・1156試合から、かなり偏って考察するUFC

■特集「リング禍を考える」。
☆バックドロップで心停止した元プロレスラー、
衆議院議員・馳浩が語る三沢事故の教訓「今こそライセンス制度に取り組まなければ“無駄死に”で終わってしまう」
☆リングドクターが明かすプロレス&格闘技界の実態は?
綱川慎一郎「プロレスは試合数を減らすべき」
☆過去57年間で35人──。日本ボクシングにおけるリング禍の現状とは
☆松原隆一郎「頭から落とす以外に売り物がなくなり、プロレスは無間地獄の螺旋に入っている」

ほか、今月もアルティメットな一冊でお届けしています!

★★★緊急発売決定!★★★
7.20DREAM.10、8.1アフリクション、8.2戦極 「ゴング格闘技」速報号出します!
青木&マッハ、ヒョードルvsジョシュ、五味、ムサシ、サンチアゴ参戦、北岡vs廣田、三崎vs中村カズ、フェザー級GP決勝戦……
『ゴング格闘技』増刊号は、8月8日(土)発売予定!
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