高木が飯伏の代打・澤を撃破=DDT
バックステージでの高木(右)と澤 【タカハシ】
この日のメーンでは、その両国大会でのKO−D無差別級選手権試合の挑戦者決定戦が予定されていたが、決定戦の出場選手である飯伏幸太が急性の喉頭炎で緊急入院したため、急きょ代替カードとして高木三四郎とバトラーツの澤宗紀によるシングルマッチとなった。
挑戦者決定戦という意味においては不戦勝という扱いになっても問題のないところであったが、初の両国大会のメーンのリングには飯伏に勝って上がりたいという三四郎個人の希望もあり、挑戦者決定戦は7月10日に新木場1stRINGでワンマッチ興行として改めて行なわれることとなった。
メーンである三四郎vs.飯伏のカードが中止になったため、DDTでは払い戻しに応じたものの、わずか4名のみ払い戻し希望があっただけで、今のDDTへの期待の大きさを感じさせる結果となった。しかしメーンを終えた三四郎は社長の立場として、この4人に謝罪をすると共に、もし納得できない気持ちがあるのであれば事務所まで連絡をと呼びかけた。
急きょ出場の澤に試合後「澤コール」
リングに戻ると澤は机の破片を使っての攻撃から、キックの波状攻撃、バックドロップで流れを引き戻すと、LOVEポーズからのシャイニング・ウィザードを狙う。しかしこれをガードした三四郎はシャイニング・ケンカキックを反対に決めると急角度のバックドロップへと畳みかけていく。
それでも澤はシャイニング・ウィザードを狙うが、これをカウンターのボディへのトーキックで止めた三四郎は、スタナーからのパワーボムを決める。澤もこれを三角絞めで切り返し、これを逃げられると伊良部パンチからの情念卍固めでギブアップを迫っていく。澤は張り手合戦では打ち負けたものの、フランケンシュタイナーからのシャイニング・ウィザード、ジャーマン・スープレックスから情念卍固めで三四郎を追い込むが、これを強引に力で切り返して叩きつけた三四郎が、最後はクローズライン・フロム・ヘヴンで粘る澤から3カウントを奪った。
試合後には澤に対して会場から澤コールが起こり、三四郎もマイクで今日の興行の成功は君のおかげと感謝の意を表し、リング上で8月23日の両国大会への出場オファーを出し、澤もこれを快諾した。
ポイズンが蝶野をヘビ人間に改造すると宣言
試合が始まると同時に場外戦となり、まずは後藤が強烈なイス攻撃をパンクラスの佐藤光留にお見舞いしていく。しかし戦場がリングに戻るとポイズンは精彩を欠いたままで、勢いに乗った松永智充はコーナーで控える後藤に対して中指を立てる挑発行為にまで及んだ。何とかポイズンが後藤とのタッチに成功すると、後藤はラリアット、佐藤へのV1アームロックと実力差をいかんなく発揮していく。ポイズンもニールキックなどで反撃を試みるが、今一つリズムに乗れずにいたものの、リング上で後藤に気合を入れられると、これまで不発だった呪文攻撃が決まり、最後は後藤のバックドロップからのキャトルミューティレーションで松永からギブアップを奪った。
試合後に後藤に感謝の言葉をかけるポイズンだが、後藤自身は「これで仕事は終わり」とばかりにあっさりと控え室に戻っていく。リング上に取り残されたポイズンはマイクを取ると、8月の両国大会に向けてどんな対戦相手を連れてくるのかとアピールを始める。するとスクリーンには新日本プロレスの蝶野正洋が登場。蝶野は「DDTが両国大会をやるなど150年早い」とさんざん罵倒したものの、ポイズン澤田の対戦相手としてDDTの両国大会に登場することを承諾した。
控え室に戻ったポイズンは「自分もびっくりした」と本音をもらしながらも、必ず勝って蝶野をヘビ人間に改造し、蛇界転生の一員としてヘビとバタフライの羽をつけたコスチュームで試合をさせると宣言した。