アンライバルド『1強』宣言の豪脚! ロジ、リーチは大敗=皐月賞
無敗制覇の期待から一転、横山典「分からない」
無敗の皐月賞制覇を期待されたロジユニヴァース(1)はまさかの14着 【スポーツナビ】
名手・横山典でも、無敗の快進撃を続けてきたロジユニヴァースのこの大敗は予想すらできなかった。そして、敗因も分からないままだった。むしろ、集まった報道陣に「逆に聞きたいんだけど、あの競馬であそこまで負ける馬かな?」と逆取材するほど。それくらい、理解の外にある大敗だった。
「ある程度速く流れると思っていたから、いい感じで行けたし、馬場も内側がボコボコしていたから、いいところを選んで行けた」と、道中は好位6番手の外で絶好のポジション。これまで他馬を圧倒してきた4戦どおりなら、4コーナーでスッと前団に並び、あとは突き放すだけ。しかし、この日はその4コーナーですでに脚が上がってしまった。
「いつでもゴーサインを出せる位置取り。馬なりで上がっていかないとダメなのに動けなかった。この後、馬に何も問題がなければいいんだけど」
これだけ理由の分からない敗戦、愛馬に故障がないことをひとまず願った横山典。しかし、気持ちを切り替えて、日本競馬の最高峰・GI日本ダービーへと視線を向けた。
「今日は応援してくれたファンの方にはすごく悪いことをしたけど、また鍛え直してダービーで頑張ります」
2005年ディープインパクト以来史上17頭目となる無敗での皐月賞制覇はならず、初めての黒星がショックの大きい14着。しかし、これですべてが終わったわけでも、3歳世代の序列が決定したわけでもない。1カ月後の真の世代最強戦・ダービーで巻き返しを狙う。
武豊「最悪の展開に……」、スピード先行不発に
逃げ不発で13着に終わったリーチザクラウンと武豊 【スポーツナビ】
戦前、逃げるのはリーチザクラウンと言われていたが、内にいたゴールデンチケット、アーリーロブスト、さらにはミッキーペトラ、メイショウドンタクが先手を主張。テンからの2ハロン目が10秒8のハイラップとなり、大外枠のリーチザクラウンにとっては苦しい展開になってしまった。
「描いていた中で最悪の展開になってしまいました。単騎なら良かったんですけど……、みんな速いペースで前に行きましたからね」
単騎マイペースで行くこともできず、だからといって無理にハナを叩けばオーバーペースになる。5番手外からの好位抜け出しを狙ったが、やはりリーチザクラウンにとってベストの競馬は“逃げ”ということだったか。行けず、退けず、武豊のコメント通り“最悪の展開”では、もう直線での余力は残されていなかった。
「逃げないと無理ですね。今日の結果でみなさんも分かってくれたと思います。今回はしょうがないですね」
不完全燃焼に終わったクラシック第一冠目。だからこそ次の第二冠目、最高峰レース・GI日本ダービーでは、自分の型で全力を出し切るしかない。