オリックスの“大挑戦”が始まった!=大石バファローズが悲願の優勝へ
急成長の若手投手陣を重量打線が援護
急成長の若手投手陣を重量打線が援護するオリックス。就任2年目となる大石さい配にも注目 【写真は共同】
ことしはそんなパ・リーグのペナントレースが面白い。各球団の力が拮抗(きっこう)していて、「混戦必至」と見る評論家諸氏も多い。その中で、注目を集めるのが、就任2年目の大石大二郎監督がタクトを振るうオリックスだ。急成長を遂げる若手投手陣を、重量打線が援護するというスタイルで悲願の優勝を目指す。シーズン前の順位予想でも、オリックスの評判はいつになく上々だ。
投手陣では小松聖(15勝)、山本省吾(10勝)、金子千尋(10勝)、近藤一樹(10勝)の“2ケタ勝利カルテット”がことしも健在な上に、昨年は故障で十分な活躍ができなかった岸田護、平野佳寿が戻ってきた。
大石監督も「基本はこの6人でローテを回していこうと考えています」とキャンプ前から公言しており、“2ケタ勝利6人衆”の誕生も夢ではない。抑えには加藤大輔(33セーブ)が控え、勝利のパターンも確立されている。宮古島キャンプでブルペンをのぞいた岡田彰布氏(前阪神監督)を「これだけいれば(ベンチは)楽やな」とうならせた投手陣はまだ若く、その潜在能力には大いなる魅力が詰まっている。
そして何よりも、ことしのオリックスの目玉はさらにバージョンアップしたその打線だ。東北楽天で4番を張ったフェルナンデス、福岡ソフトバンクのリードオフマン・大村直之の加入が打線にもたらすプラス要素は計り知れない。ローズ、カブレラ、ラロッカ、フェルナンデスが並ぶ打線は相手投手を震え上がらせるだろうし、そんな破壊力に加え、大石監督が理想とする機動力が絡められれば、得点力はリーグでトップクラスになるだろう。
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大石監督が掲げることしのスローガンは“大挑戦”。「とにかく挑戦するしかありません」。指揮官の口から繰り返し発せられるこの言葉の先にあるものは……。クライマックスシリーズ敗退で見えたチームの課題を克服するために、さらなる高みを目指すために、“大挑戦”が始まった。大石監督が理想とする野球を選手が実践したとき、オリックスがパ・リーグを席巻するはずだ。
<text by 大前一樹>
<了>
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