安田美沙子インタビュー「東京マラソンで4時間切ります!」−後編−

スポーツナビ
 昨年12月のホノルルマラソンに出場し、4時間24分55秒のタイムで見事初マラソンを完走したタレントの安田美沙子さん。テレビで見るほんわかしたイメージとは裏腹に、実は体を動かすことが大好きで、負けず嫌いの一面もあるとか――。
 そんな安田さんが、今年の東京マラソンで再びフルマラソンに挑むと聞いて、スポーツナビ編集部ではさっそく突撃インタビューをしてきました。後編では、東京マラソンへの意気込みを熱く語ってくれます。

「健康オタクなんです」

――ランニングを始めてから、肉体的・精神的に変化した部分はありますか?

 肉体的な部分だと、最初は走った後におなかが減って仕方なかったです。常に「おなか減ったー」と言ってて、よく「ぐう〜」と鳴っていました(笑)。代謝が良くて、すぐにおなかが減るので、いっぱい食べていましたね。
 以前は肌が荒れたりしたんですけど、走り始めてからはいろいろなことが分かるようになったんです。今、自分のここが悪いから肌に出たんだとか、体の中から油分が出て乾燥して肌が荒れたんだとか。それで、貧血気味だからレバーを食べようとか、体を絞ろうと思ったらフルーツを食べようとか、お肉は食べるけど炭水化物は控えようとか、食事にも気を遣うようになりました。あとマッサージも覚えて、本当に健康オタクみたいです(笑)。
 精神的には強くなりました。走っている時に、自分と向き合うんです。そこで、自分の軸みたいなものがすごくできたというか。心があまりブレなくなって、どこに行っても、緊張しても、ちゃんと自分の意見をはっきり持てるようになったと思います。

――自信が付いたんですかね?

 今もどちらかと言えばそうなんですけど、昔はすごく自信がない人だったんです。でもランニングを始めてから、走っている時間にいろいろ考えて、自分の考え方が分かっていくんだと思います。普段は考えないけど、走っているとふとした瞬間にいろいろなアイデアが浮かんで、悩み事の解決方法が見つかったりしますね。

――これからランニングを始める方へのアドバイスはありますか?

「今からが本番」だと意識することですかね。もちろんレース当日が本番なんですけど、それに向かう時間が大事だと思うので。練習時間はもちろん、普段の生活をするときでも、がに股を気をつけようとか健康に気をつけようと。何事も意識することでいろいろなことが変わるので、それを楽しみながら、自分の体と向き合ったらいいと思います。

「正直すごいプレッシャー」

――今回、東京マラソンを走られるわけですが。またどうして?

 ホノルルマラソンの打ち上げで思い出話をしていたら、ふとした瞬間に「もう終わっちゃうのか……。寂しい」と思って。そんなときに東京マラソンを走るチャンスを頂いたんです。大変なのも分かっていたし、最初は悩んだんですけど、でもまたやらなきゃと思って。
 確かにホノルルで一度目標を達成できたけど、終わってから自分の弱い部分とかいろいろなものが見えたので、それを克服したり、自分を強くしていくスタートだと思ったんです。次のチャンス、新しい目標があるのはすごくうれしいことなので、また走ろうと決めました。

――今回出場することは、テレビなどで大きく報道されていますが

 正直すごいプレッシャーなんです……。やっぱりホノルルは初めてだったし、未知の世界で、楽しみが大きかった。でも苦しいのを1回経験しているので、東京マラソンに気持ちを向けるのに足が重くて。1回走ったから大丈夫でしょとか、ちょっとどこかで余裕ぶっちゃうんですよね。
 でも周りの方と、目標タイムを上げようかと相談していて、サブ4(3時間台)を狙おうかという空気になっています。ということは、ホノルルより全然きついし、練習をもっとしないといけない。でもタイミングもあって、なかなか練習できずに、少し焦っています。そう言いつつも、「目標タイムは4時間を切ること」と一応言っておこうと。

――公言しても大丈夫なんですか?

 大丈夫です(笑)。4時間切ります! 言い切った方が頑張れますから。

――追い込まれるた方が力を出せるタイプ?

 そうですね。ホノルルで4時間30分が目標だったときにも、みんなに「え〜!」と言われても、イベントで「4時間30分切ります!」って宣言したりして。でも、言わないとできないので。走っているときも、4時間30分と4時間31分じゃ、人生は180度違うと思って走っていました。ホノルルの景色を楽しもうと思ったけど、走っているときに雲を見たら、「4時間30分」って見えちゃって(笑)。

「見ている人に何かを伝えていきたい」

――東京マラソンで楽しみなことは?

 トレーナーさんからは、「日本のことを好きになるよ」って言われたんです。普段生活していると、街中とか意識しないじゃないですか。自分が何も持たずに走っていると、頭と体しか動いていないので、いろいろなことを考えるし、いろいろなことを感じるんです。それが東京のど真ん中だと思うと、楽しみですね。

――ほかの市民ランナーや、沿道のファンから声を掛けられたりすると思いますが

 それも楽しみです。ホノルルの時には、自分のことだけで必死だったので。東京では沿道の応援でパワーをもらえると思うんですよ、絶対に。それに、頑張っている自分を見て、みんなも頑張ってほしいし。やっぱりこういう仕事しているから、見ている人に何かが伝わればいいと思うし、伝えていけたらいいなと思います。

――なんと声援を送ればいいですか?

 普通に「頑張れ!」が、一番うれしいです。言われたら、「頑張るー!」みたいな(笑)。後半は、それどころじゃないかもしれないですけど。でも、そういう自分も好きだったりするんです。「私、頑張っているぞ!」みたいな。

――では最後に、東京マラソンを走るランナーへメッセージを

 今も練習しているんですが、周りにも東京マラソンに向けて練習している人がたくさんいます。同じ場所を走ると思うと、しんどかったりするのはみんな一緒だし、他人じゃない感じがしますね。
 3万人以上の人が同じコースを走って、自分と同じように何かを感じたり考えたりするんだと思うと、すごく不思議です。やっぱり仲間意識が出ますよね。だからランナーはみんな、本当に仲間だと思っているので、一緒に頑張りましょう!

<了>

ドラマ、バラエティーなどで大活躍中の安田美沙子さん 【写真提供:アーティストハウス・ピラミッド】

■プロフィール
安田 美沙子/Misako Yasuda
1982年4月21日。京都府出身。血液型O型。身長161センチ。趣味は英会話、音楽鑑賞。特技は、ピアノ、バスケットボール。アーティストハウス・ピラミッッド所属。現在は、TBS系列「月光音楽団」、TOKYO FM「安田美沙子のトーキョーポイントラブ」にレギュラー出演中。さらに、5月9日公開の映画「余命1ヶ月の花嫁」に出演。
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著者プロフィール

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