安田美沙子インタビュー「東京マラソンで4時間切ります!」−後編−
そんな安田さんが、今年の東京マラソンで再びフルマラソンに挑むと聞いて、スポーツナビ編集部ではさっそく突撃インタビューをしてきました。後編では、東京マラソンへの意気込みを熱く語ってくれます。
「健康オタクなんです」
肉体的な部分だと、最初は走った後におなかが減って仕方なかったです。常に「おなか減ったー」と言ってて、よく「ぐう〜」と鳴っていました(笑)。代謝が良くて、すぐにおなかが減るので、いっぱい食べていましたね。
以前は肌が荒れたりしたんですけど、走り始めてからはいろいろなことが分かるようになったんです。今、自分のここが悪いから肌に出たんだとか、体の中から油分が出て乾燥して肌が荒れたんだとか。それで、貧血気味だからレバーを食べようとか、体を絞ろうと思ったらフルーツを食べようとか、お肉は食べるけど炭水化物は控えようとか、食事にも気を遣うようになりました。あとマッサージも覚えて、本当に健康オタクみたいです(笑)。
精神的には強くなりました。走っている時に、自分と向き合うんです。そこで、自分の軸みたいなものがすごくできたというか。心があまりブレなくなって、どこに行っても、緊張しても、ちゃんと自分の意見をはっきり持てるようになったと思います。
――自信が付いたんですかね?
今もどちらかと言えばそうなんですけど、昔はすごく自信がない人だったんです。でもランニングを始めてから、走っている時間にいろいろ考えて、自分の考え方が分かっていくんだと思います。普段は考えないけど、走っているとふとした瞬間にいろいろなアイデアが浮かんで、悩み事の解決方法が見つかったりしますね。
――これからランニングを始める方へのアドバイスはありますか?
「今からが本番」だと意識することですかね。もちろんレース当日が本番なんですけど、それに向かう時間が大事だと思うので。練習時間はもちろん、普段の生活をするときでも、がに股を気をつけようとか健康に気をつけようと。何事も意識することでいろいろなことが変わるので、それを楽しみながら、自分の体と向き合ったらいいと思います。
「正直すごいプレッシャー」
ホノルルマラソンの打ち上げで思い出話をしていたら、ふとした瞬間に「もう終わっちゃうのか……。寂しい」と思って。そんなときに東京マラソンを走るチャンスを頂いたんです。大変なのも分かっていたし、最初は悩んだんですけど、でもまたやらなきゃと思って。
確かにホノルルで一度目標を達成できたけど、終わってから自分の弱い部分とかいろいろなものが見えたので、それを克服したり、自分を強くしていくスタートだと思ったんです。次のチャンス、新しい目標があるのはすごくうれしいことなので、また走ろうと決めました。
――今回出場することは、テレビなどで大きく報道されていますが
正直すごいプレッシャーなんです……。やっぱりホノルルは初めてだったし、未知の世界で、楽しみが大きかった。でも苦しいのを1回経験しているので、東京マラソンに気持ちを向けるのに足が重くて。1回走ったから大丈夫でしょとか、ちょっとどこかで余裕ぶっちゃうんですよね。
でも周りの方と、目標タイムを上げようかと相談していて、サブ4(3時間台)を狙おうかという空気になっています。ということは、ホノルルより全然きついし、練習をもっとしないといけない。でもタイミングもあって、なかなか練習できずに、少し焦っています。そう言いつつも、「目標タイムは4時間を切ること」と一応言っておこうと。
――公言しても大丈夫なんですか?
大丈夫です(笑)。4時間切ります! 言い切った方が頑張れますから。
――追い込まれるた方が力を出せるタイプ?
そうですね。ホノルルで4時間30分が目標だったときにも、みんなに「え〜!」と言われても、イベントで「4時間30分切ります!」って宣言したりして。でも、言わないとできないので。走っているときも、4時間30分と4時間31分じゃ、人生は180度違うと思って走っていました。ホノルルの景色を楽しもうと思ったけど、走っているときに雲を見たら、「4時間30分」って見えちゃって(笑)。
「見ている人に何かを伝えていきたい」
トレーナーさんからは、「日本のことを好きになるよ」って言われたんです。普段生活していると、街中とか意識しないじゃないですか。自分が何も持たずに走っていると、頭と体しか動いていないので、いろいろなことを考えるし、いろいろなことを感じるんです。それが東京のど真ん中だと思うと、楽しみですね。
――ほかの市民ランナーや、沿道のファンから声を掛けられたりすると思いますが
それも楽しみです。ホノルルの時には、自分のことだけで必死だったので。東京では沿道の応援でパワーをもらえると思うんですよ、絶対に。それに、頑張っている自分を見て、みんなも頑張ってほしいし。やっぱりこういう仕事しているから、見ている人に何かが伝わればいいと思うし、伝えていけたらいいなと思います。
――なんと声援を送ればいいですか?
普通に「頑張れ!」が、一番うれしいです。言われたら、「頑張るー!」みたいな(笑)。後半は、それどころじゃないかもしれないですけど。でも、そういう自分も好きだったりするんです。「私、頑張っているぞ!」みたいな。
――では最後に、東京マラソンを走るランナーへメッセージを
今も練習しているんですが、周りにも東京マラソンに向けて練習している人がたくさんいます。同じ場所を走ると思うと、しんどかったりするのはみんな一緒だし、他人じゃない感じがしますね。
3万人以上の人が同じコースを走って、自分と同じように何かを感じたり考えたりするんだと思うと、すごく不思議です。やっぱり仲間意識が出ますよね。だからランナーはみんな、本当に仲間だと思っているので、一緒に頑張りましょう!
<了>
ドラマ、バラエティーなどで大活躍中の安田美沙子さん 【写真提供:アーティストハウス・ピラミッド】
安田 美沙子/Misako Yasuda
1982年4月21日。京都府出身。血液型O型。身長161センチ。趣味は英会話、音楽鑑賞。特技は、ピアノ、バスケットボール。アーティストハウス・ピラミッッド所属。現在は、TBS系列「月光音楽団」、TOKYO FM「安田美沙子のトーキョーポイントラブ」にレギュラー出演中。さらに、5月9日公開の映画「余命1ヶ月の花嫁」に出演。
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