石井慧をUFC生観戦後に直撃!=『ゴング格闘技』発
UFC92をラスベガスで生観戦後、UFCオーナーのロレンゾ・フェティータと握手する石井慧。UFC挑戦の本音を独白したインタビューは現在発売中の『ゴング格闘技』2月号に掲載! 【(C)ゴング格闘技/大月裕二郎】
前日の公開計量前には、全米で人気のリアリティショー「ジ・アルティメット・ファイター(TUF)」で使用するオクタゴン内で、05年の同番組初代ライトヘビー級準優勝者のステファン・ボナーと手合わせし、「テクニックを教え合った。僕は内股を教えました」と精力的に動いていた石井だが、この日は大会前の日中に、ラスベガス市内のメガジム「エクストリーム・クートゥアー」に2時間の出稽古。元UFCヘビー級王者ランディ・クートゥアーとスパーリングを行なった。
全米屈指のトップジムを「半端ない。凄くいい環境」と絶賛する石井は、柔道時代の出稽古同様に「そこで一番強い人と練習する」というモットーの下、いきなりランディにスパーリングを申し込み、UFCヘビー級トップ選手の圧力を体感。グラウンドで下になったことも「5秒くらいですかね。自分は(普段練習している)岡見(勇信)選手の方が力強く感じました」と負けん気の強さを見せた。
ダナ・ホワイトUFC代表から「TUFで名前を売ってからUFCでデビューすればいい」と薦められた石井は、今回の渡米で本格的な海外長期滞在トレーニングの必要性を感じたようだ。その開始時期についても「(09年)1月頃には」と当初の予定から2カ月ほど早めたい意向。しかし、トレーニング場所については、「いろいろ回って(見て)決めたところでしっかりやりたい」と、慎重に見定める予定だ。米国でUFCを生観戦し、UFCのお膝元ラスベガスのトップジムで出稽古を敢行した石井。本当の“海外武者修行”はこれから始まる。
「ランディのジムは半端ない!」
「自分より全然強い人の敗因は分からないですけど、でもやっぱり相手の方が練習で努力していたと、そういうことじゃないでしょうか」
──メインのラシャド・エヴァンスvsフォレスト・グリフィンの試合はどう感じましたか? エヴァンスの方が体は小さかったと思うのですが?
「やっぱり金網と自分たちが馴染んだリングの戦い方は違うので、そういうところ(を感じた)ですかね」
──午前中のエクストリーム・クートゥアージムでの練習で、(道場主の)ランディ・クートゥアー選手に練習を求めていましたね。それはクートゥアー選手と最初から練習したかったのでしょうか?
「そうですね」
──どんな練習を?
「ちょっと技術練習と、あとちょっとしたスパーリングとミット打ちを、12時から午後2時まで“2時間DREAM”でやりました(笑)」
──スパーリングの感想は?
「そうですね……格闘技は肌と肌を合わせるだけで、すごく……それが格闘技のいいところなので、実際に肌と肌を合わせてやれたことが自分にとってすごく勉強になったし、活力というか、次の日への元気を貰いました……戦極」
──(笑)すみません。その語尾の「DREAM」と「戦極」はどのように使い分けているのでしょうか?
「いや、ちょっとつけておこうかな、と思って(笑)。フェイントですね」
──ジムではどんなアドバイスを受けましたか?
「『打撃の練習をすべきだ』と。あと『打撃からのタックルなど繋ぎの動きも考えないといけないぞ、ベイビー』と(笑)」
──寝技に関してクートゥアー選手から何か褒められたことは?
「『寝技は(柔道という)バックボーンがあるので、寝技よりもまずは打撃をやりましょう』と」
──寝技でクートゥアー選手が上になった場面はありましたが、プレッシャーとかボディコントロールについてどう感じましたか?
「(下になったのは)5秒くらいですかね。自分は岡見(勇信)選手の方が力強く感じました」
──当初の予想とやってみての違いは?
「うーん、どうですかね……そこは戦いなので、全力でぶつかっていくという感じでしたね」
──練習環境としてはいかがでしたか? ダナ・ホワイトUFC代表は「ラスベガスで練習すべきだ」と進言していましたが?
「パないス。半端ないです。もう半端ないというくらい凄いいい環境ですね」
──「ここだったらぜひ行きたい」という場所でしたか?
「はい。もう綺麗だし、(設備も)整っていますし、すごい指導者も多いと聞いていますし」
──今日は(土曜日で)ファイターは多くいませんでしたが、試合前はヴァンダレイ・シウバ選手も週に2、3回来るようです。
「いいですね。ヴァンダレイがいるのは。まあ、今日はクートゥアーさんのジムで、クートゥアーさんと練習出来たことが一番のメリットでした」
──練習終了後にどんな声をかけてもらいましたか?
「『いつでもウェルカムだ』と」
──UFCヘビー級でチャンピオンだった選手と肌を合わせて、自分も「ちょっといけるかな」と感じたりは?
「いや、あのー、(やって)いけるか、いけないかじゃないんです。自分はいきます」
ロレンゾ・フェティータUFCオーナーが石井に「オクタゴンの中にはたくさんのエネルギーが詰まっている。来てくれてありがとう」と話し掛ける。
──「昨日はまた1月に米国に戻ってくる」と言っていましたが、それはクートゥアー選手のジムになるのでしょうか?
「1月にもさらにどこか……それはちょっとまだ内密ですけど……“帰国子女”になろうかな、と思っています(笑)」
──まだジムを決めたわけではないんですね?
「はい。まだ決めたわけではないです。いろいろ回って(見て)決めたところでしっかりやりたいと思います」
──ラスベガスと決めたわけでもないんですね?
「それはちょっと言えない……DREAMです(笑)」
(取材・文=ゴング格闘技、写真=大月裕二郎)
「ゴング格闘技」2月号
表紙は、UFC挑戦を表明した石井慧! 【ゴング格闘技】
僕たちの好きな格闘技
200th Anniversary SPECIAL
FUTURE OF KAKUTOGI
[格闘技の未来]
☆独占インタビュー
北京五輪柔道金メダリスト、金網挑戦を語る!
石井 慧
「僕がUFCを目指す理由」
☆独占インタビュー
“亀田家一の本格派”17歳で国内プロKOデビュー!
亀田和毅
「ボクシング以外にやりたいことは、ない」
HISTORY OF KAKUTOGI
[プロ格闘技を創った男]
・独占インタビュー
☆石井和義元館長、沈黙を破る──
「過去よりも未来。
“空白の5年”を取り戻す」
☆UFCを創り、MMAの道を開き、柔術を世界に広める
ホリオン・グレイシー
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“アルティメット・ファイター”じゃない。
ジョークだ」
[ライバル誌から見た“ゴン格”]
☆“名物編集長”対談
第2代『格闘技通信』編集長
谷川貞治
×
第3代『ゴング格闘技』編集長
熊久保英幸
☆初代『紙のプロレス』編集長
山口日昇
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業界自体を変えてやろうという
躍動感がないんじゃないかな」
■特集 ライト級に光を!
年末年始は“新・神の階級”に注目
Dynamite!!&SENGOKU&UFC“SHINE A LIGHT”
☆独占インタビュー
宇野薫の選択――
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[1.4 戦極の乱 2009]
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☆1月31日、もう一つの大勝負
郷野聡寛×ジョン・フィッチ
「GSP×BJ、どうでもいいです。
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自分以外のことに興味がない」
[12・6 K-1 WORLD GP FINAL]
☆前代未聞の決勝アクシデント──
レミー・ボンヤスキー
「続けるべきか、止めるべきか
判断は自分で下した」
ほか、永久保存版企画が満載。200号突破記念企画はまだまだ続きます!
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