大みそか、桜庭の生の感情が爆発するか!?
主催者からの熱烈なアプローチを受けてから5年。ことしになってオファーを受けた田村の心中は知る由もないが、本人なりに陰りの見られる格闘技業界の起爆剤になろうという気持ちがあるのだろう。桜庭がケガからの復帰戦ということで「数年前の、しかも両者が万全の状態での対戦が見たかった」という思いもあるが、往年のファンにとっては本当にギリギリのタイミングで実現した黄金カードと言っていい。
このテのカードが決まると「まだUインター時代のファンって残っているの?」という声を聞くこともあるが、週刊プロレスのライターによれば昨年、周囲のプロレスファンがもっとも関心を示したのは桜庭vs.船木誠勝だったとのこと。やはり最も旬な時期の対戦でなくても、プロレスファンはその選手を取り巻くストーリーを読み取り、自分なりの楽しみ方を見つけていく術を持っているのだろう。
さて、5年越しで実現したドリームカードだが、勝敗予想をするとなると本当に難しい。どちらかが一本かKOで勝つとしたら、一本は桜庭でKOは田村ということになるのだろうか。ポイントになるのは、おそらく田村の左ミドルと桜庭のタックル。いずれにせよ手の内を知り尽くしている両者だけに、技術を超えた頭脳戦が繰り広げられるに違いない。
「日本人選手とは対戦したくない。でも、田村さんの顔面なら殴れる」
以前、そう発言していた桜庭の感情が、いよいよ大みそかで爆発するのだろうか。試合はもちろんのこと、試合前後のコメントにも注目だ。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ