カブス、100年ぶり世界一へ3つの“仰天”提言=小グマのつぶやき

阿部太郎

Play Like “There is No Tomorrow”!

 早いものでもう9月である。夜がだんだんと長くなり、すぎゆく夏に惜別の感情を抱き、たそがれモードに入っている方も多いかもしれない。
 が、ちょっと待ったぁ〜。メジャーリーグはこれから1年で一番“HOT”な時期を迎える。たそがれている暇はない(暇があるチームも存在するが……)。シーズン162試合もあるメジャーだが、この時期は1試合1試合が非常に重要な意味を持ってくる。先日、カブスメディアの一人がメッセージ入りのTシャツを着ていた。

「Play Like “There is No Tomorrow”!」

 明日はないと思って戦え! 9、10月はそういう時期である。

 それはカブスとて例外ではない。3日(現地時間)までに今季ワーストの5連敗。油断すれば一気に2位ブルワーズが詰め寄ってくる状況だ。
 もちろん、プレーオフはよほどのことがない限り出場できそうだが、ここで油を売っている場合ではない。ことしのカブスは開幕前からの至上命題がある。「100年ぶりのワールドチャンピオン」。これまでの“負”の歴史を1年にして清算しなければならないのだ。

 と、興奮気味に冒頭を飾ったはいいが、100年の歴史をそう簡単に打ち破るなど、並大抵なことではない。言うは易し、行うは難し。ただ、傍観して、手をこまねいているわけにはいかない。改革断行! よく政治家が使うセリフだが、今こそカブスは、負け続けていることに対する“呪い”を解くために、動くときだ。まさに「その時歴史は動いた」となってほしい。

 そこで、自分も頭を絞って、ワールドチャンピオン実現のため、プレーオフ期間中にできる3つの提言を考えた。

蔦を切るべし

 カブスといえば、リグレー・フィールド。そして、リグレーといえば、蔦(つた)で覆われたフェンスが有名である。ファンからも親しまれた愛着のあるフェンスだろう。が、蔦は風水学的に見ると、あまりよくないらしい。あくまでも“らしい”のだが、そういえば、1937年にリグレーに蔦を導入してから、一度も優勝していない。何か関係が……?

 確かに、いまは蔦が青々としているのでまだいいが、10月になれば蔦が枯れてきて茶色がかる。開幕当初もまだ蔦が枯れていたのだが、本当に不気味なにおいがプンプンしたものだ。自分の隣にいたベテラン記者も「ここは何か起こりそうだねぇ」と、金田一少年のような顔つきで話していたのを思い出す。それに、前日もジム・エドモンズ外野手が蔦のフェンスにぶつかりながらボールをキャッチしようとすると、蔦の中から、もう一つのボールがポトリとグラウンドに落ちてきた。怖っ! ここはいっそのこと、蔦をバッサリ切って、“ニュー”リグレーで、プレーオフに挑んだらどうか。ただし、蔦を切ると、レンガがむき出しになる。そうなると、選手も思い切ったプレーが難しくなるのだが。

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著者プロフィール

1978年1月9日生まれ、大分県杵築市出身。上智大卒業後、シアトルの日本語情報誌インターンを経て、スポーツナビ編集部でメジャーリーグを担当。2008年1月より渡米し、メジャーリーグの取材を行う

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