「日本のスポーツファンに申し訳ない」=星野ジャパン帰国会見全文

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宮本「韓国戦で思いの差を感じた」

準決勝で敗れた瞬間、韓国との思いの差を痛感したと語る主将・宮本 【スポーツナビ】

――厳しい結果に終わって一日たって、星野監督はどんなことを考えながら日本に帰って来られましたか

星野監督 相当の批判は浴びるだろうなと。(ここに座っていることが)被告席みたいなもんで、飛行場に着いたとたんにフラッシュの雨、嵐ということで、これはもう覚悟してましたし、それだけわれわれ野球に対して、そういう思いが強かったという裏返しだろうなということで、今この席にいる人に『申し訳ありませんでした』という言葉を言わす私は情けないな、という思いでいっぱいです。仲間を含めて、選手を含めて、みんなに申し訳ないなと。もっともっといい会見であれば良かったなという思いです。

――監督の考える一番の敗因は何ですか

星野監督 『敗軍の将、兵を語らず』と言いますし、一つ一つあそこがどうだったということは私の立場では言ってはいけない。その時々で選手にはきっちりと注意はしてますし、それをまた野球人生に生かしてくれればという思いです。

――予選から決勝トーナメントを通じて、なかなか日本らしい野球ができませんでしたが、ポイントになった試合はどこですか

星野監督 初戦(キューバ戦)でしょうね。初戦でバッターがストライクゾーンというものに不信感というか、怖さというか、そういうものを感じたと思いますね。

――国際試合を戦う難しさをどのように感じてますか

星野監督 同じ野球ですからそんなに難しくはないんですけども、いろんな意味の環境を含めて、今、大学生や社会人がいろいろ世界に出ていますが、そういう国際試合をたくさん経験して、力をつけて臨んでほしい。経験をうんとしてほしい。日本の野球がたまたま負けましたが、私は決して(日本の)選手たちが弱いとは思いませんし、隣の韓国が金メダルを取ったけど、互角に勝負をしているわけですから。どっちかが勝ち、どっちかが負けますし、やはりその負けたということは何かが足りなかったと。例えばオリンピックに対する思いだとか、野球に対する思いだとか、そういうものが向こうの方がひょっとしたら強かったのかもしれない。そういう部分も終わってみればいろいろ考えます。

――上位3チーム(韓国、キューバ、米国)には勝てませんでしたが、力の差はどう考えますか

星野監督 力の差は私はそんなにないと思います。決して選手は気を抜いていたわけではないし、短期決戦の難しさというもの、最高の体調、最高の技術、気持ちがうまく乗れなかったという原因は私にあるでしょうね。

――ファンの悔しい思いに対しては

星野監督 今は何を言っても言い訳に聞こえます。ですが、私が冷静に客観的に見ると、決して日本は弱くないし、負けはしましたけども、ものすごく日本では盛り上がってくれただろうと。勝てなかった原因は私にありますけども、決して弱くありません。

――アテネ五輪でもストライクゾーンが日本の弱点じゃないかと言われましたが、アテネと北京でのストライクゾーンの違いは感じましたか

宮本 特別ないと思います。審判がそれぞれ違うので。

――ダルビッシュ有を準決勝で先発させるとテレビなどで明言していましたが、使わなかった理由は

星野監督 杉内(俊哉)が完ぺきなピッチングをしてましたから。テレビではなかなか本当のことは言えませんから。それは理解してくれなきゃ困る。ロングリリーフを決勝、準決勝でということでアメリカに2イニング投げさせたというのが実情です。

――宮本キャプテンが今回一番強く感じたことは何でしたか

宮本 (準決勝で最後のフライを)韓国のライトの選手が捕った瞬間にうずくまってる姿を見たときに、思いの差を感じました。その思いの差を後輩たちが感じ取って、日本の野球のレベルをどんどん上げていってもらいたいと思います。

――もう少し状態を上げて臨むために、監督はどういったところを改善したいですか

星野監督 体調を含めペナントレースの最中ですから。みんなしのぎを削って、万全で来られない選手もいますし、合宿期間中にきちっとベストに持っていけなかった私に原因があると思います。

<了>

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