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秋こそ日本一……2年連続準優勝の東海大
第57回全日本大学野球選手権最終日リポート

決勝で体現した「あきらめない姿勢」

2年連続準優勝に終わり、泣き崩れ、ぼう然とする東海大ナイン
2年連続準優勝に終わり、泣き崩れ、ぼう然とする東海大ナイン【島尻譲】

【東洋大 7対5 東海大】 2点を追いかける東海大の9回の攻撃。先頭の三浦祥平(4年=東海大菅生高)がセンター前ヒットで出塁する。明大との準決勝で大会記録となる1イニング16点を奪った東海大打線だけに試合の行方はまだまだ分からない。一塁側スタンドの東海大応援団も俄然勢いづく。しかし、東洋大の2番手・上野大樹(4年=帝京高)の前に後続が倒れ、最後は水江賢太郎(3年=市尼崎高)のバットが空を切った。一塁ベース付近で三浦が腰から崩れ落ち、ベンチでは東海大ナインががっくりと肩を落とす。

 昨年の全国大会では決勝で早大に1対4と敗れ、秋の神宮大会では2回戦で2対9と東洋大に敗れた。新チーム結成後、「ことしこそ日本一」を合言葉に、今春の首都大学リーグ戦を10連勝で制し、再び神宮に乗り込んできた東海大の夢はまたも砕け散った。


「負けた悔しさはあるが、最後までベンチのあきらめない姿勢はすごくうれしかった」

 リーグ戦で腰を痛めたため今大会は出場機会がなく、ベンチから激を飛ばし続けた橋本渉主将(4年=東海大山形高)は振り返った。全国大会の決勝という大舞台で、新チーム結成以来、口を酸っぱくして言い続けてきた「あきらめない気持ち」が体現できたからだ。

 2点を先制された3回にすぐさま水江のタイムリーなどで2点をかえす。その後も2点をリードされたが、7回には相手のミスに乗じて4対4と再び同点とした。直後、7回から登板したエース小松崎将司(4年=下妻二高)が4安打を浴びて3点を勝ち越しされても、8回に石谷潔(4年=岡山理大付高)のソロホームランで追い上げる。そして、小松崎も8回の東洋大打線を3者凡退に抑えて最終回の攻撃につないだ。

秋に続く日本一の夢

 横井人輝監督は「追いついてから勝ち越せなかった。東洋大は投打のバランスも良く勝負強さがあった」と敗因を語った。しかし、最後までもつれる展開を演出した選手たちの頑張りに、「ここまでやってくれた選手に何の責任もない。新チームになってから、日本一を目指す強い気持ちをずっと継続させて一生懸命練習してきた。そんな選手たちを勝たしてあげられなかったのは監督の責任」と目を潤ませる。一方で、「近い将来必ず日本一になれる土台が築けた」と秋への手ごたえをつかんでいた。


 どれだけ用意周到に準備をしても、どれだけがむしゃらに頑張っても、勝者と敗者に別れるのがスポーツの世界。2年連続準優勝に「やれるだけのことはやった。悔いはない」と気丈に話した橋本主将だが、「みんな日本一を目指して大会中も真夜中まで練習していた。スタンドのみんなに日本一で恩返しをしたかったし、大好きな監督を神宮で胴上げしたかった」と最後は涙がこらえきれなかった。日本一で恩返し――決勝で見せた「あきらめない姿勢」を継続し、秋こそ夢をかなえるつもりだ。


<了>

スポーツナビ

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