日本卓球の進歩を感じたアベック銀 更なる飛躍へ、中国撃破の鍵とは?

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日本中を沸かせた男女銀メダル

 2月28日から3月6日までマレーシア・クアラルンプールで行われた卓球の世界選手権(団体戦)で、日本は男女ともに銀メダルを獲得した。男子は39年ぶりの決勝進出、女子は2012年ロンドン五輪、そして前回の世界選手権団体戦(2014年東京大会)に続いての銀だ。この活躍に卓球ファンのみならず日本中が沸き、大きな注目を集めた。

 リオデジャネイロ五輪の前哨戦とも言える今回の世界選手権で見せた日本の戦いぶりを振り返るとともに、五輪への展望と課題を見ていく。

福原の涙も、辛うじて予選1位通過

表彰式で銀メダルを手に喜ぶ女子メンバー。左から浜本由惟、石川、福原、若宮三紗子、伊藤 【写真:ロイター/アフロ】

 まずはチームランキングが中国に続く2位の日本女子だが、グループリーグから厳しい対決が続いた。グループリーグの第3戦で対決した北朝鮮は、実力のあるカットマン2人がそろい、非常に厳しい戦いが予想された。しかしふたを開ければ日本が3−0で圧勝。特にトップのエース対決では、リ・ミョンスン(2013年大会・個人戦ベスト8)のカットを、石川佳純(全農)が完璧に攻略、チームに勢いをつけた。長年、日本女子の課題とされていたカット攻略への練習が実を結んだ一戦だった。

 この大会序盤における最大の難関を、完璧な形で乗り越えた日本女子。しかしグループリーグ最終・第5戦で試練が待ち受けていた。欧州女王チームであるドイツに、接戦の末に手痛い敗戦を喫したのだ。全員が思い切りの良い強打を決めてきたドイツだが、特にエースのゾルヤの強さは圧巻。石川、福原愛(ANA)という二枚看板を撃破した。さらに福原はラスト5番で、相性の悪いシルバーアイゼンの勢いにのまれ、まさかの2失点となった。今大会、キャプテンを任された福原は、試合後「今日の負けは私の責任」と涙。それでも辛うじて日本女子は予選を1位通過した。
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