★9つ出た! サトノダイヤモンドはGI級 2億4000万円の輝きはダービー最有力

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」の2歳馬チェック

 父母併せて18冠のロイカバードとともに、「5億円対決」として注目を集めた新馬戦はサトノダイヤモンドが素質の高さを見せ付けて快勝。その勝ちっぷりにGI級のジャッジを下すのは当然とも言うべきだろう。

「5億円対決」を制した サトノダイヤモンド

市場取引価格2億4150万円のサトノダイヤモンドが鮮烈デビュー(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

11/8(日) 京都5R 2歳新馬 芝2000m
サトノダイヤモンド 牡 馬体重:502kg
★★★★★★★★★ 9点〔GIクラス〕
騎手:C.ルメール 厩舎:(栗) 池江寿
生産:ノーザンファーム
父:ディープインパクト
母:マルペンサ(Orpen)

 スムーズにスタートを切って2番手に収まる。スローだったこともあり、向正面からは出入りの激しい展開になったが、全く怯まずにポジションをキープ。3角で3着馬がマクって来た時も焦らずスルーして直線勝負に。軽く仕掛けただけで抜け出す姿は調教を見ているかのよう。馬が競馬を「分かっている」といった印象で、鞍上との相性もバッチリな競馬スタイル。間違いなく牡馬クラシック戦線で上位争いになる逸材。

馬体診断
 パドックを見て、改めてセレクトセール時の写真も見返したのだが、胸がドキドキした。今年見た2歳牡馬の中で一番の好馬体である。500キロの雄大な馬格ながらシャープに見せており、トモを始めとする各部の筋肉量も豊富。とにかく力強い踏み込みが目立ち、そのパワーを受け止めるだけの繋の長さとクッションもある。距離は2000m以上が良い。また、額のダイヤモンド模様も必見。
 
血統診断
 母はアルゼンチンでGIを3勝。主に2000m級の競走で活躍し、GIでの2着も5回ある。一族はアルゼンチンの名門。母の父Orpenは2歳時にフランスのモルニ賞(GI・芝1200m)を勝ち、翌年の愛2000ギニー(GI・芝1600m)では3着。その父Lureはダンジグの直仔にあたり、BCマイルを連覇した名競走馬。母父の血統から距離への不安を抱く向きもあるが、母系を辿ると英オークス馬に行き着く由緒正しい血統でもある。心配する必要はない。

馬券の狙い目→現時点でのダービー最有力候補。負けるまでは頭で買うべき。

2代目キラージョー 鮮やかに見参!

追い出されるとあっという間に他馬を突き離したキラージョー(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

11/8(日) 東京5R 2歳新馬 芝1800m
キラージョー 牡 馬体重:498kg
★★★★★★ 6点〔OPクラス〕
騎手:藤岡康 厩舎:(栗) 藤岡健
生産:中地康弘
父:ハーツクライ
母:ラヴリージョウ(フレンチデピュティ)

 出脚が良く、馬の行く気に任せてハナへ。1200m通過が1分18秒6という、馬場を考えても超スローな展開で、2番手の馬も早目に並びかけてきたが、どっしり構えていた。降雨の影響で稍重の馬場状態ながら、上がり3Fは11秒5−11秒0−11秒0という極めて優秀なもの。追い出されたのが残り2Fの地点で、そこからあっという間に後続を突き放したように、瞬発力はかなりのものだ。ちなみに、キラージョーという馬名は2代目で、初代も同じオーナーの元で走り、ダイヤモンドSでは1番人気に推されている。

馬体診断
 まだトモの感じなどから成長の余地を残している状態。腹回りにも余裕があったように仕上がり自体は7〜8分くらいだったのだろう。その状態でこれだけのパフォーマンスが出来るのだから大したもの。馬体の造りからは1600m〜1800m位が守備範囲となりそう。少し気難しい面ものぞかせているだけに、どう乗るかが鍵になってくるかも。

血統診断
 母は地方で1走のみ(2着)という地味な血統。ただし、父ハーツクライとノーザンダンサー系の相性は非常に良く、特に本馬と同じ母父フレンチデピュティとの組合せでは、今年の札幌2歳Sを勝ったアドマイヤエイカンがいる。祖母の父がジャパンカップにも出走した長距離の快速馬イブンベイで、母系から伝わるスタミナやパワーといった要素に父の瞬発力がよくマッチした印象。

馬券の狙い目→イメージとしてはジャスタウェイ。マイルへの距離短縮もOKだろう。

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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