ゲガール・ムサシが4年ぶり日本に参戦=「いい形での勝利をお見せしたい」

長谷川亮

かつてDEEP、PRIDE、DREAMといった日本の団体で活躍してきたゲガール・ムサシ。4年ぶりの日本参戦で、ユライア・ホールと対戦する 【スポーツナビ】

 今週日曜に開催となる「UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2015」(27日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)で、強力な打撃を持つユライア・ホールと対戦するゲガール・ムサシ。日本での試合は2011年7月、DREAMで行った泉浩戦(1RTKO勝ち)以来となる。「思い入れの深い場所」と話すムサシが、かつての戦いを振り返り、日本への思いを語る。

「私は常にフィニッシュを狙っている」

「私のキャリアをスタートさせてくれた場所」と日本への思い入れの深さを語るムサシ 【スポーツナビ】

――今日の会見(=7月2日に都内で行われたUFC日本大会に関するもの)は芸人の方たちも多数参加し、賑やかなものとなりました。ムサシ選手も先ほど、とにかく明るい安村さんと写真を撮っていましたが、こういった形の会見はいかがでしたか?

 すごく楽しいショーでしたし、私は好きです。私たちがやっているファイトも広義においてはエンターテインメントのひとつだし、そういう意味では彼らと同じものを提供しているという認識があります。彼らのおかげで会見も楽しくなりましたし、良かったと思います。

――その会見で、ムサシ選手はしっかり相手をフィニッシュしたいと話していましたが、それは観客をエンターテインさせたいという思いから来ているのでしょうか。

 まず勝つことが大事ですが、その上でより印象に残る形で勝たなければ、判定勝ちではタイトルマッチにつなげることができません。だからシンプルにいい勝ち方が必要だし、なので私は常にフィニッシュを狙っています。

――日本ではちょうど10年前の2005年にDEEPで戦って以来、多くの試合を行ってきました。ムサシ選手にとって日本で戦うことはどのような意味を持つのでしょうか。

 日本は真の意味で私のキャリアをスタートさせてくれた場所だと思っているし、思い入れの深い場所です。日本で戦うのはいつも楽しく、ファンも好きだし、日本の文化にも興味があって、そこも私を惹きつけています。

「日本ほどきれいな国はない」

ムサシはK−1ルールでも戦ったことのある打撃に加え、UFCでも一本勝ちするなど寝技にも穴がないオールラウンダー 【スポーツナビ】

――これまで日本ではDEEP、PRIDE、DREAMといった団体で戦ってきましたが、最も印象深い一戦というとどの試合になりますか?

 大晦日のイベント、Dynamite!!は忘れ難いです(※2008年から2010年にかけ3年連続で出場し、08年と10年はいずれもK−1ルールに挑戦、それぞれ武蔵と京太郎を破っている)。試合に勝って、それだけでも喜ばしいのに、あのイベントでは勝った後すぐに新年がやってきて、それも一緒に祝うことができる。すごく幸せな気持ちで新年を迎えることができました。

――数多く日本にいらしているムサシ選手ですが、試合以外で何か気に入ったことや印象的なことがあれば教えてください。

 やっぱり日本の人たちかな。接していてすごく気遣いがあるし、街並みや通りを歩いていても、とてもきれいで美しい。文化水準の高さを感じるし、いろいろな国へ行ったけど、こんなきれいな国はないと思う。そういうところが好きだし、日本の人たちと文化をとても尊敬しています。

――先ほど話に出たDynamite!!でK−1ルール戦で勝利していることもありムサシ選手というと打撃のイメージが強いのですが、今回の試合はどう考えていますか。

 もちろん打撃もあるけど、テイクダウンしてパウンドもできるし、相手のことを何も恐れてはいない。毎日の練習で技に磨きを掛け自分を深めているし、それをしっかり出したいと思う。

――それでは最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

 また日本に戻ってこられてうれしく思っています。せっかく帰ってこられたので、みなさんに素晴らしい戦い、そしていい形での勝利をお見せしたいと思います。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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