日焼け止めアイテム“120%活用法” スポーツメイク、お悩み解決Q&A(3)

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【Getty Images】

 どんどん日差しが強くなり、日焼け止めアイテムが欠かせなくなるこの季節。「スポーツメイク、お悩み解決Q&A」第3回のテーマはUVケア。今回もヘアーメイクアップアーティストの長井かおりさんに、日焼け止めアイテムの効果的な使い分け方や、意外な塗り忘れポイント、ナチュラルコスメを使用する際の注意点、日焼け後のスキンケアなどを伺いました。
Q:日差しをたっぷり浴びるアウトドアやスポーツ時、ウエストポーチに入れておきたいおすすめアイテムは?

A:UVカットスプレー、UVリップ、UVパウダーが便利です。


 UVカットスプレーは頭皮、首の後ろも含めて、UVの塗り直しがしやすいので必須アイテムですね。UVリップは保湿の意味も含めて塗りましょう。
 UVパウダーも今年はたくさん発売されています。鏡付きのコンパクトタイプなので、お化粧直し用にも持っていると便利です。特に、ゴルフや山などのレジャー用アイテムとして持ち歩くのに良いのではないでしょうか。ランナーには優先度は低いかもしれませんが、写真を撮る時などにささっとお直しができていいかもしれませんよ。
Q:夏の野外スポーツに欠かせない日焼け止め。塗り忘れがちなポイントや、日焼けしやすい場所はありますか?

A:Tゾーン、頬の高い所、首、耳、あごの下、鼻の下など、塗ったつもりになっている場所が結構あります!


 顔全体はもちろんですが、額から鼻先のTゾーンや頬の高いところは紫外線を受けやすい場所です。顔全体に塗った後にもう一度、日焼け止めを塗り足したほうがいいと思います。首や耳の裏側、耳穴の入口付近の細かいところも丁寧に塗りましょう。

 それから、意外に日焼けするポイントは「あごの真下」や「鼻の下(鼻の穴の周り)」です。特にランナーは、地面からの照り返しで日焼けしてしまいます。
 他には頭皮や髪の毛にも、スプレータイプの日焼け止めを使うことをおすすめします。

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長井さん自身も、デイリーランや旅ランを楽しんでいるそう 【スポーツナビDo】

Q:日焼け止めは、ミルク、ジェル、クリーム、スプレー、スティックなどさまざまなタイプが売られています。おすすめのテクスチャーはどれですか?

A:顔全体用は好みで選んでOK。スティックとスプレーは目的に応じて使い分けを。


 ミルク、ジェル、クリームタイプは、塗りむらなく全体に伸ばすためのアイテムです。今はどれも機能が進化していますし、好きなテクスチャーを選んでOKです。乾燥しやすい人はクリーム、肌がべたつきやすい人はジェルなど、肌質や好みに合わせてセレクトしてください。スティックやスプレーは、プラスワンアイテムとして使うのをおすすめします。

 スプレーはメイクの上などから使うダメ押しのワンアイテムとして。スティックはTゾーンや頬の高いところ、濃いシミがある場所など、強力にUVカットをしたいところにスポット的に使いましょう。メイクの上からは使えないのですが、固形タイプのため日焼け止めの濃度が濃く、SPF数値が同じ他のアイテムよりも、よりしっかりと厚みのあるUVカットができます。
Q:去年の日焼け止めが余っています。このまま使ってもいいですか?

A:顔には最新のものを。ナチュラルコスメは消費期限に注意してください。


 UV関連商品は、できればワンシーズンで使い切ったほうがいいとされています。特に日焼け止めは、毎年機能が進化していると感じるアイテムなので、最新のものを使用すると、より高いUVカット効果が得られると思います。香りやホワイトニング機能を売りにしたアイテムも出ていますので、好みで選ぶのも良いと思います。化粧品関係の中で日焼け止め、美白製品、ファンデーションは、特に著しい進化を実感することが多いアイテムですね。

 1つ気をつけたほうがいいのは、オーガニック商品などナチュラルコスメの消費期限です。植物由来でありながら高いUV効果があるアイテムがたくさん出ていますが、こういったものは添加物、防腐剤が入っていないので、早く使い切ったほうが良い商品なのです。オーガニック商品を好んで使う方は、気をつけてくださいね。
Q:日焼けしてしまった後のスキンケア、何から始めたらいいですか?

A:まずは「冷やす」「保湿」です。美白はその後に。


 すぐに美白ケアをしなければと思っている方もいるかもしれません。でもその前に、冷やして保湿です。まずは潤いで肌を満たして。

 日焼けした肌は、軽いやけどの状態で内側に熱を持っています。ほてった状態の肌からは、水分がどんどん出ていって乾燥してしまうので、冷やしながらも水分をしっかりと与えて保湿するのが大切です。
 保湿には普段使っているノーマルな化粧水を、叩いたりせずに、優しく手のひらで塗布してあげましょう。アロエベラのようなものが入っていると、保湿に加えて抗炎症作用があるのでいいですね。刺激の少ない敏感肌用のスキンケアアイテムを用意しておくのもおすすめですよ。
 美白ケアは、ほてりが静まって保湿も十分にできてから。日焼けした当日は美白ケアはせず、数日たって、肌が落ち着いてきたらにしましょう。

 どんな商品でも、お肌に刺激を感じてしまうようであればまだ肌が落ち着いていない証拠です。そんな時にはもう少し落ち着くのを待ってから使用しましょう。

日焼け止めは“使い方”が大事!

 便利で機能性の高いアイテムが豊富にそろう季節。長井さんは「テクスチャーによる機能性の良し悪しはほとんどない時代。質感、香り、ブランドなど、自分好みのアイテムを選んでいいと思いますよ」と、アイテム選びについてメッセージをくれました。
 一方で、意識した方がいいのは“使い方”。塗り忘れやすい箇所、使用期限などに気をつけて、アイテムの力をしっかり発揮させるのが大事なんですね!

(取材・文:小川麻由子/スポーツナビ)

長井かおり プロフィール

雑誌、広告、映像など幅広いジャンルで活動するヘアーメイクアップアーティストの長井かおりさん 【長井かおり】

ヘアーメイクアップアーティスト。雑誌、広告、映像など幅広いジャンルで活動。モデルや女優のヘアメイクを手掛ける傍ら、メイクアップセミナーの講師やデモンストレーションにも出演。化粧品開発にも携わる。自身がスポーツをしてきた経験から、スポーツをしてもきれいでいたい女性のためのスポーツビューティーを提唱。汗に強く崩れないスポーツメイクの第一人者としても知られている。

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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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