香川真司「こんな形で終わりたくない」=コートジボワール戦後、選手コメント

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初のW杯本戦出場となった香川だが、逆転負けに「悔しいし、言葉にならない」とコメントした 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 サッカー日本代表は15日(日本時間)、ワールドカップ(W杯)ブラジル大会のグループリーグ初戦でコートジボワール代表と対戦。前半に本田圭佑のゴールで先制したものの、後半立て続けに2点を奪われ、1−2で逆転負けを喫した。

 試合後、初めてW杯の舞台に立った香川真司は、逆転負けに「悔しいし、言葉にならない。あと2試合あるし、諦めたくないから、次に向けてやるだけ。こんな形で終わりたくない」と次戦以降の奮起を誓った。

 またこの試合で久しぶりの先発復帰となった長谷部誠主将は「今日は前半も後半も自分たちがやろうとしているサッカーが表現できなかった。自分たちは1点を守りきれるようなチーム作りをしていない」と先制点を奪った後に、守りに入ってしまったチームの課題を挙げた。

 以下は、試合後の選手コメント。

香川真司(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)

「悔しいし、言葉にならない」

(前半は良い形で入れて、先制点も取れた。スローインからのプレーは練習していた形か?)ただ単に練習していたというより、(本田)圭佑くんがうまくかわしてシュートを打ったと思います。

(先制した後、相手の守備は人数を置いているだけに見えたが?)相手の前線の選手に脅威を感じていたし、攻撃の姿勢を見せられなかったと感じていました。守備もなかなかハマりどころが見つからず、取った後に自分たちのミスから自滅していった感じです。

(前から取りに行くのが難しかった?)距離が遠くて、一人ひとり、捕まえられなくて、サイドバック(SB)も上がってきていたし、そこでの守備が、前からプレスに行けなくて、苦労しました。

(ショートレンジのパスが相手に引っかかることが多かったが?)ボランチのところでもう少しボールを受けて、時間を作ってボールを支配しようという話をしました。ヤヤ・トゥーレがあまり守備をしないので、そこを突いてもっとボールを回していこうという話はしていましたけど……。

(サイドからの攻撃がうまくいかなかったのは、そこからのシュートのイメージが沸きにくかったからか?)ボールを受けたときの距離感が遠く感じましたし、連動性もうまくいっていない感じで、ボールを簡単に失う場面も、個人的にはすごく多くて、そこでリズムをなかなか作れなかったです。

(自身のコンディションは?)このために調整してきましたし、それでこの出来なのが、自分の実力なのかなってすごく思います。終わってから気づくのがすごく悔しいです。でも前を向いて、スタジアムのサポーターが声援をくれたので、しっかり調整しなければいけないのかなと思います。

(最も修正したいと思うことは?)攻撃においては自分たちの形、この4年間やってきたことをトライできなかった、しなかったことに対して、何をしに来たのかと。悔しいです。

(前の試合から、先に失点しないという反省を踏まえて先制できたし、慎重にやっていたと思うが、踏まえすぎた?)明らかに慎重になっていました。去年のコンフェデ杯のブラジル戦でも失点しないように戦っていて、ただ、今日は先制しながらも、僕達のペースで1回も試合を進められていなかったので、すごく悔しいです。

(初めてW杯のピッチに立って)悔しいし、言葉にならないです。あと2試合あるし、諦めたくないですから、次に向けてやるだけ。こんな形で終わりたくない。

大久保嘉人(川崎フロンターレ)

「まったく違うチームになった」

(今日の試合を振り返って)前半はこっちのペースでした。先に点を取ったし。後半になるとドログバを入れてきて、絶対にああなるなと分かっていました。前半も危ないピンチがいっぱいありましたけど、後半はもっと増えるなというのがありました。

(左から攻められたが、狙われている感じは?)狙われている感じはありました。ヤヤ・トゥーレに入ると、ドリブルで入っていくし、そこは危ないと思っていたけど、攻撃になると、あまりプレスに来ないで緩かったので、これはいけると外から見ていて思いました。

(投入された後、布陣が2度変わったが、あれは指示か?)最初はトップですね。3分ぐらいで左サイドに行きました。指示です。最初、全然聞こえずに、みんな分かってなくて、岡崎(慎司)が右なのに左に行ったり、そのまま始まっちゃったから、そのままいたという感じになりましたけど。

(試合後のチームの雰囲気は?)まだ(試合は)あるし、課題もいっぱい出ましたね。点を取られていますからね。攻撃の面でもいっぱいありますけど、ミスが前半から目立っていましたし、打ってもいいところでパスを出してミスになったりが多かったです。乗っているときはもっと打っても良かったんじゃないかなと。

(ドログバが入って、圧力があった?)受け身になっていましたね。でも、ハーフタイムにみんなで言っていましたから。受け身になるとやられるから、仕掛けていこうと言っていたんですけど、そう言いつつも取られたくないっていうことで、下がってしまいました。

(攻撃的なチームと言いながら、押し込めなかった?)なんか違いましたね。自分はこの間から入って3試合やりましたけど、まったく違うチームになっていました。前半はすごく良かったです。(本田)圭佑が点を取って、いい流れでしたけど、逆転されると、ああいう風になるのかなって思いました。メンタル的に落ちた感じはしましたね。自分は途中からだから、同点に追いつこうと思いながら入ったけど、メンタル面というより、向こうがブロックを組みますから、中盤でのパスミスがありました。

(初戦のテーマとして、自分たちらしさ、主導権を握るサッカーを見せるというところが勝負を分ける大事なテーマだったと思うが、見えないうちに終わってしまった?)全然見えなかったですね。前半は良かったけど、そこから見えなかった。でも、まだ2試合ありますから、落ち込む必要はないです。

大迫勇也(1860ミュンヘン/ドイツ)

「もっともっと前から行ければ」

 すべては勝てなかったことが悔しいです。前半はちょっとミスが重なってしまったところがあって硬かったと思うし、後半に関しては徐々に良くなったと思うけど、前半のパス2、3本をもっとスムーズにできればよかった。

(硬かったのはW杯でプレッシャーがあったから?)一人ひとりの距離が遠かったというのもあるし、全体的に重心がちょっと下がったような戦い方だった。もっともっと前から行ければと思いました。

(監督からの指示は?)いつも通りやることと、あとはボランチのケアをすることを言われていたけど、守備で走らされた感じがすごくあります。

(先制点を取れたことで、硬さは取れなかったか?)硬さというよりは、前半は自分と(本田)圭佑さんが相手に走らされた感があったので、あそこでもっとスイッチを入れられれば、全体的にラインも上げられたと思うし、引くときとの使い分けができればよかったです。

(前から行こうというのはチームで決めていたのか?)立ち上がりは前から行こうと話していたけど、行ったときに(後ろが)ついてきていなかったから、そこは改善しないといけないです。

岡崎慎司(マインツ/ドイツ)

「カウンターでもう1点取れた」

(先制点までは理想的な展開だったが?)基本的に自分たちが守備でやろうとしていることができていたと思うし、そこからは間延びしたりして、取って取られてが続いたときに、失点してしまった。それまではそこまで悪くなかったと思うし、ただ最初に先制してからちょっと押し込まれる場面が多くなったので、そこで押し返すことができなかったというのは反省です。
 自分たちのサッカーをやらなきゃいけなかったと思うので、我慢すれば1−1に持っていけた試合だったと思うし、1−0で勝った試合だと思います。

(この後2連勝するためには?)より攻撃的に行かないといけないと思うし、今日はある程度引くことを意識してやったので、前に出るのにそこから失敗してまたカウンターを受けてという感じでつなげられなかった。スムーズにそこをつなぐことができれば、カウンターでもう1点取れたと思うので、攻めの形が少なかったと今日は思います。

(引くことを意識したのは最初からのプラン?)引くことというより、SBが上がって行ったら、そこにサイドハーフがついて行ったりとか、ザンビア戦で簡単にSBに行かれていたので、そうではなく、そこを突いていくというのができていたので、ある程度やられなかったというのがある。その分、そこから攻撃に移るときに誰もいない状態が多かったので、そういうときに時間を突くのか、もうちょっと高い位置でプレッシャーに行くのかっていうのは、次の戦い方になってくると思う。コートジボワール相手に、少しザンビア戦のイメージもあったので、リスクをそこまでかけない戦い方になってしまったというのはあります。

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