ヨガはよりよく生きるための処世術 基礎・第1回「山のポーズ」
【坂本清】
まずは、美容・健康法、いろいろな形のアーサナ(ヨガポーズ)、リラクゼーション、ヘルシーなライフスタイルといった言葉を連想する人が多いと思います。もちろん、そのすべてが正解!なんですが、実は意外と知られていないのが、ヨガの本質だったりします。
“すべてのものと調和した感覚”を目指して
ヨガの語源はサンスクリット語で「軛を掛ける」という意味の「ユジュ」から来ている 【Getty Images】
ちなみに、ヨガの語源はサンスクリット語で「軛(くびき)を掛ける」という意味の「ユジュ」から来た言葉。軛は荷台を引く牛や馬の首の後ろに掛ける横木のことで、暴れる牛や馬を人間の心にたとえて、心を1点につなぎとめる精神統一法を表しています。
【Getty Images】
その平穏で心地よい調和の感覚を培うために、「アーサナ」「呼吸」「瞑想」というヨガの三大要素を実践して、自分のココロと体の健康を育みながら、他人や物や自然、さらには自分たちが暮らす世界とどうやって調和するかを探求するもの。私の実体験から言わせてもらうと、ヨガはよりよく生きるための処世術なんだと思います。
とはいえ、「ヨガが処世術」なんて、まだまだピンと来ないかもしれません。この連載コラムを通じて、いにしえのインドから脈々と伝わる伝統的なヨガの魅力を、少しずつ紐解きながら、皆さんに楽しんでもらえたら嬉しいです。