羽生結弦「みんなの思いがこもったメダル」=セレモニー後コメント
金メダルを手に笑顔の羽生(中央)。右は銀メダルのチャン、左は銅メダルのテン 【写真:AP/アフロ】
「誇らしい一瞬を迎えられた」
とにかくうれしいです。その一言に限ると思います。いまメダルを掛けているのは僕1人かもしれませんが、自分の中では1人で掛けているのではなく、今まで支えてくださった方々、応援してくださった方々の思いがこもっているメダルだと思っています。
――喜びを表現すると?
本当に言葉が見つからないですね。自分の語彙力のなさを痛感しています(笑)。
――表彰台から見る景色はどうでした?
たくさんの方々が詰め掛けてくださいましたし、日本の国旗を振って応援してくださったので、本当に気持ち良かったです。また、君が代が流れてその時に日本代表として、日本国民の1人として、羽生結弦として、誇らしい一瞬を迎えられたなと思います。
――試合後はうれしさもあり、悔しさもありと言っていたが、今は悔しさの方はどうか?
今はもう悔しさの方は考えないようにしています。考えられないというのが率直な気持ちですが、考えないで今はこの幸せに浸りたいと思います。
――金メダルをもらってみて、五輪とはどんなものだと思う?
五輪は五輪だと思います。でもやっぱり滑っているときは、1つの試合でした。大きな試合でしたが、試合には変わりなかったと思います。その中で自分は全力を尽くしましたが、最高のパフォーマンスはできなかった。その点に関しては悔しいと思っていますし、また4年後もありますけど、日々精進していきたいなと思いました。
――今までいろいろな金メダルをもらっていると思いますが、この金メダルはどうか?
周りの方々の思いだとか、サポートしてくださった方々、指導してくださった方々との思い出や出来事がフラッシュバックしています。
「プルシェンコ選手のような素晴らしい選手に」
責任というのもありますし、試合になれば五輪チャンピオンという肩書を背負ってやらなければいけないと思っています。だからこそもっともっと強くなりたいと思っていますし、僕にとっての五輪チャンピオンというのは引退を宣言してしまったプルシェンコ選手(ロシア)だったので、プルシェンコ選手のような素晴らしい、強い選手になりたいと思っています。
――金メダルはこれからどうする?
ゆっくり見たいと思います(笑)。家族と今までお世話になってきた方々がいっぱいいますし、応援してくださった方々、これからメディアを通してたくさんの方々にこの喜びを伝えられると思いますので、日本国民の皆様と分かち合いたいと思います。
――世界選手権がすぐ(3月)にあるが、故郷に戻るタイミングはあるのか?
まだ分かっていないです。それは何とも言えないですけど、もし日本に帰ることがあったら、五輪チャンピオンとしての肩書を背負って帰ることになるので、フリーの演技の悔しさを胸に秘めた自分じゃなくて、堂々と帰りたいと思います。
――(故郷では)パレードをやると盛り上がっているみたいだが
それは想像できていないです。今は本当にこうやってメダルを掛けることができてうれしいです。
<了>
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ