金泰均、李ボム浩は日本で活躍できるのか!?
第2回WBCでともにベストナイン
この2人が日本で注目される存在となったのは、ことし3月のワールドベースボールクラシック(WBC)だ。金泰均は韓国代表の4番として大会トップの3本塁打、11打点。李ボム浩もトップタイの3本塁打、チームトップの打率4割を残し、大会のベストナインに一塁手、三塁手部門で選出された。
韓国のWBC準優勝に貢献した金泰均と李ボム浩。2人は国内リーグでも長きにわたり、同じチーム(ハンファイーグルス)でクリーンアップを張ってきた。金泰均はWBCで松坂(大輔/米大リーグ・レッドソックス)から特大のホームランを放ったことで、長距離砲と認識されがちだが、本人はそれを否定する。「自分はホームランを意識してバッティングをするタイプじゃない。ヒットを打とうとして正確に捕らえた結果がホームランになっている。だからホームランの数は意識しない」。金泰均の韓国9年間での通算打率は3割1分を誇る。
一方の李ボム浩は2003年から08年途中まで615試合連続出場するなど、頑丈な肉体を持つ。その秘けつを李ボム浩は「集中力」と話す。「いつケガをするか分からないから、常に集中している。打撃でもチャンスで集中してアピールしたい」。WBC決勝戦の9回裏、あとアウトひとつで日本の優勝が決まるという2死一、二塁の場面で、ダルビッシュ(有/北海道日本ハム)から放った同点タイムリーは、高い集中力の成せる業だろう。
韓国記者も金泰均には太鼓判
また、彼らが成功するために必要なこととして、技術面では「内角攻めとフォークボール、アウトコースに落ちる球に対しての対処が必要」、「シーズン序盤に内角球に適応できるかがカギ」という回答があった。そして精神面では、ほとんどの回答にこれまで日本に来た韓国人選手の成否を例に「スランプにはまった時、気持ちを早く切り替えることが必要。そのために日本語を早く覚えて日本の文化になじみ、チーム同僚とのコミュニケーションに努めるべき」というものがあった。
2人が挑むのは好投手がそろうパ・リーグ。WBC東京ラウンドで岩隈(久志/東北楽天)からタイムリー、馬原(孝浩/福岡ソフトバンク)から二塁打を放った金泰均は「パ・リーグはいい投手が多いので、自分も能力以上の力が出るのではと思う。チームに不満の出ないような成績を残したい」と言い、田中(将大/東北楽天)からバックスクリーンへのアーチを放った李ボム浩は「素晴らしい投手たちと対戦できるのは光栄。福岡という魅力的な地で力を発揮したい」と話した。
チームの両雄がたもとを分かち、新たに臨む日本の舞台。ともに未経験の優勝を目指して戦いに挑む。
<了>
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ