離脱期間に再確認した自身の役割。前田土芽は苦境に立つチームを初勝利へ導けるか
LR福岡は今季、苦しい戦いが続いている。8試合を終えて未勝利という状況の中、チームはバイウィークにトレーニングマッチを実施。九州電力キューデンヴォルテクスとの“九州ダービー”に挑んだ。結果は14対73の大敗。しかし、前田はこの試合で収穫を得たという。格上相手に通用する場面もあり、特に敵陣でプレーする時間を増やせばアタックの質を向上できると実感。個々の局面で相手に競り勝つ場面もあり、戦い方次第では十分に勝機を見いだせると確信した。
この試合で2トライを決めたが、前田自身はその内容に満足していない。チームとして緻密に組み立てた攻撃ではなく、偶発的な形で生まれたものであったため、再現性が低いと感じたのだ。勝つためには、システムとして機能するアタックが不可欠。個々の力に依存するのではなく、チーム全体でトライを量産できる仕組みを作ることが今後の課題となる。
前田はシーズン序盤に左足のハムストリングを負傷し、長期の戦線離脱を余儀なくされた。その間、ピッチの外からチームを冷静に分析し、自身の役割を再認識したという。チームが求めているのは、試合の流れをコントロールする司令塔の存在だ。試合を通じて的確な判断を下し、味方に適切な指示を送ることで、より精度の高いゲーム運びができると確信した。
現在、チームは苦境に立たされているが、前田は「まずは1勝」を目標に据えている。今節はホストゲームでのクリタウォーターガッシュ昭島戦。ファンの前で勝利をつかみ、チームに勢いをもたらしたいと強く願う。前田がピッチに立てば、ボールは動き、アタックが活性化する。ゲームメーク能力と勝負強さを発揮し、チームを勝利へと導くことが期待される。
(柚野真也)
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