「ボクがいることでもっと熱く、メチャクチャ面白くなる。そんな闘いを『NEW JAPAN CUP』では見せていきたいです!」復帰の上村優也選手に直撃インタビュー! 因縁の相手・SANADAとの1回戦へ向けても意気込み!!

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社】

3月6日(木)旗揚げ記念日で復帰戦を迎える上村優也選手に直撃インタビュー!

約7か月間の欠場期間を振り返り!!
そして『NEW JAPAN CUP』1回戦で対戦が決定した因縁の相手・SANADAについても言及!

撮影/中原義史
■『NEW JAPAN CUP 2025』
3月7日(金) 17:30開場18:30開始
東京・後楽園ホール

※リンク先は外部サイトの場合があります

3月8日(土) 17:30開場18:30開始
東京・後楽園ホール

※リンク先は外部サイトの場合があります

■(児童養護施設などの訪問は)最初はそういう子たちにプロレスをもっと知ってもらって、プロレスを見てもらって元気を与えたいなっていう気持ちだった

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――さて、上村選手。昨年8月10日、宮城・ゼビオアリーナ仙台大会『G1 CLIMAX 34』公式戦の辻陽太戦で負傷し「上腕三頭筋断裂」でシリーズ欠場から、約6か月ぶりの2.11大阪大会で復帰を宣言しましたが、欠場期間中はどのような生活を過ごされていました?

上村 まずはリハビリ、治療、トレーニング。それに加えて「自分に何が足りないか」「自分はレスラーとしてこうあるべき」そのためには「こういうことをした方がいいんじゃないかな」って自問自答をしてました。

――その中で実行したことは?

上村 テレ朝のアナウンサースクールに通ってました(笑)。

――テレ朝のアナウンサースクールに!? でも、そういったところはアナウンサー志望の方が行く場所じゃないんですか?

上村 普通に一般の方が行けるようなコースもあって、ボクはこういうインタビューとか、リング上のマイクが得意じゃないって思ってたので、それをもっと高めるために通ってました。

――またSNS上では、ドナルド・マクドナルド・ハウス おおさか健都、国立循環器病研究センター(小児病棟)への訪問する姿も話題になっていました。

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上村 もともとボクは子供が好きっていうのもあるんですけど、子供にプロレスを知ってもらって、観てもらいたいっていうのがあって、『レスリングどんたく』のプロモーションで去年の4月に初めて大分県に行った時に、初めて子供食堂を訪問したのが今回のキッカケですね。

――昨年の子供食堂をキッカケに依頼があったわけですか?

上村 依頼があったわけではなく、自分から連絡を取って行きました。子供食堂、児童養護施設、幼稚園、高齢者施設、少年院とかいろんなところに訪問する中で、そういったところから「うちにも来ませんか?」って直接連絡したり人を通じて声をかけていただいたりして、全国いろんなところへ行きましたね。

――そういった活動へ至った想いというのは?

上村 今まで募金をしたこともあるのですが、同じお金を使うなら、新幹線代にして直接人と触れ合った方が、相手も僕も元気になれると思いました。子供ってこれからの未来を支える日本の宝じゃないですか。最初はそういう子たちにプロレスをもっと知ってもらって、プロレスを見てもらって元気を与えたいなっていう気持ちだったんですよ。

――なるほど。

上村 ただ、やっていくうちに最悪プロレスを観てもらえなくても、ボクと接することで何かを感じてくれたらそれでいいって気持ちになって、「この人ウザイな」とか何でもいいから、いまはボクと接することで何かを感じてほしいなど。どの道を行くにしても、それがその子たちのこれからに影響すればなと思います。後々プロレスを観たりレスラーになるきっかけにもなるかもしれませんし。
――SNSで話題になっている点についてはいかがですか?

上村 これはあんまり仕事としてやりたくないんですよ。今回、向こうの方がSNSに上げてくれてましたし、「上村選手からこういう活動を発信してほしい」って言われるんですけど、わざわざボクから「こんなのやってます」っていうものでもないし、ボクはホントに仕事としてやってもないし、ボランティアという言葉も使いたくないし、、空いた時間にできることをやってるだけで、ボクもそれで元気をもらってるし、ホントに子供たちと一緒の目線で遊ぶっていう気持ちでやってますね。

■今年の1.4東京ドームは「観に行ってみよう」と思って会場へ行って、そこでみんなの活躍とか、お客さんの歓声とか聞くと、「やっぱ俺の戻る場所はここだ!」「「復帰したらみんなを一気に追い越して、ボクがトップに立たないといけない」っていうエネルギーになりました

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――そういう意味では欠場期間、充実した時間を過ごしてきたと思いますが、復帰へ向けての焦りなどはありませんでしたか?

上村 ケガした当日、救急病院に行ってたんですけど、『G1』の公式戦がもう1つあって、しかもブロック突破の可能性も残ってたので、「ここで出ないわけにはいかない」と思ってたんですけど、トレーナーとかお医者さんの雰囲気から思ってたより大きなケガで、時間が経つにつれて「これで闘っても勝てないな」って諦めがついてきましたね。

――そこで欠場を決意されたわけですね。

上村 8月10日にケガをして8月19日に手術をして、その期間は「いつでも出てやるぞ」「プロレスをもっとやりたい」っていう気持ちだったんですけど、手術してから腕も動かないし、「これはまた同じような動きができるのか?」ってプロレスが怖くなったんですよ。

――そのプロレスに対してネガティブな気持ちから脱却したのは先ほどお話いただいた活動だったと。

上村 ボク自身が「頑張らないかんな」というか、やる気をもらいましたね。で、ケガも徐々に良くなっていって、それがまた自信になって気持ちが上向きになりました。

――そして上村選手の欠場中に、辻選手のIWGP GLOBALヘビー級戴冠、海野翔太選手の1.4東京ドーム大会メイン、成田蓮選手のNJPW WORLD認定TV王座戴冠、ゲイブ・キッド選手の躍進など、同世代の活躍もありました。

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上村 僕を主人公として見た時に、いろんなスタイルの手強いライバルたちがいる。僕には半年以上のブランクがあるなかで「その上を行かないといけない」と思ってるので、みんなの頑張りがボクのエネルギーにもなったし、もちろん「悔しい」っていう思いもエネルギーになりますけど、さっきも言ったようにケガして当分の間は自信がなかったんですよ。

――その期間はプロレスに触れることもなかったですか?

上村 プロレスもあんまり観なくて、会場にも行かなかったんですけど、今年の1.4東京ドームは「観に行ってみよう」と思って会場へ行って、そこでみんなの活躍とか、お客さんの歓声とか聞くと、「やっぱ俺の戻る場所はここだ!」「俺はプロレスがしたい!」と思って、練習もちょっとずつ始めて、徐々に一歩ずつできるようになって、それが少しずつボクの自信にもなってきて、「復帰したらみんなを一気に追い越して、ボクがトップに立たないといけない」っていうエネルギーになりましたね。

■正直、試合への怖さっていうのがまだあって、いままでやってた技がいま全部できるかって聞かれると、まだできないし……。だから、その恐怖心を克服するには練習しかないし、あと感覚っていうのは試合でしか取り戻せない部分もあるので、言い訳にはしたくないですけど、徐々に感覚を戻していきたい

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――ここまで欠場中のことを中心に伺ってきましたが、改めて『旗揚げ記念日』での復帰が決定しました。現在のコンディションは?

上村 徐々にコンディションを整えている感じですね。ただ、身体に関しては昨日、今日の違いはあまりわからないですけど、一か月前と今を比べたら凄く良くなってきてるなと感じます。復帰戦までにはケガを言い訳にできないぐらい整えておかないと復帰する意味がないですし、あとはメンタルですね。

――メンタル面ですか。

上村 正直、試合への怖さっていうのがまだあって、いままでやってた技がいま全部できるかって聞かれると、まだできないし……。だから、その恐怖心を克服するには練習しかないし、あと感覚っていうのは試合でしか取り戻せない部分もあるので、言い訳にはしたくないですけど、徐々に感覚を戻していきたいなと思います。

――ちなみに欠場前とでプロレスに対する姿勢は変わりましたか?

上村 ありますね。やっぱりプロレスのスタイルもどんどん激しくなっていってる中で、「ボクが新日本プロレスにどう新しいスタイルを吹き込めるか」そういうことも考えます。

――ちなみに、復帰宣言をしたリング上マイクの「これからの新日本プロレス!そしてみんなのハートを熱くするのは、このオレ!“HEAT STORM”だ!!」に込めた想いというのは?

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上村 やっぱりボクの目標とする試合っていうのは、観た後に心に残る試合なんですよ。映画で例えたら、アクション、ホラー、ラブストーリーとか色んなジャンルがある中で、ボクは観た人を感動させたいんです。

――心に刺さる試合ですね。

上村 新日本プロレスも一緒じゃないですか。アクロバットな選手、大技が魅力的な選手とかいろんなレスラーがいる中で、ボクは気合と根性でお客さんの心にグッとくるような試合をするのが目標ですし、会場から帰る時も寝る前も「あの試合、グッときたな」って、観ている人が明日の活力になるような試合をしたいです。

――そして上村選手の登場に大阪のファンは大熱狂でしたが、やはりファンの声援は力になりますか?

上村 なりますね。あらためて頑張ろうと思えましたし、そういう部分でもボクはお客さんからエネルギーをもらってますよね。ただ、これは語弊があるかもしれないですけど、べつにお客さんのためにやってるわけじゃなくて、もちろんみんなにエネルギーを与えたいっていう気持ちもあるけど、やっぱり自分が一番にならないとダメだし、ボクがボクの夢を叶えるためにプロレスをやっているので、その姿を通じてエネルギーを届けたいです。

■反則しなくてもチャンピオンになったわけじゃないですか。「実力があるのになんで自分の実力を下げるようなことをやってるのかな」っていうのは疑問です

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――そんな中、大阪で最初のターゲットとしてSANADA選手に標的を定めました。

上村 まず、大阪でタイチvsSANADAをやるってなった時に、ボクはこっそり会場へ観に行こうと思ってて、いままでの新日本プロレスの流れからすると、ボクは去年の大阪の『G1』で後藤(洋央紀)選手に勝ってるので、メインのあとに行って後藤選手に「挑戦させろ」と言ったら、もしかしたら挑戦できたかもしれない。

――たしかに過去の実績で言ったらその道もありましたね。

上村 で、辻にも(KONOSUKE)TAKESHITA選手にも『G1』で勝ってるから、IWGP GLOBAL、NEVERにも挑戦するっていう選択肢がある中で、ボクがまず片付けなきゃいけないのはJust 5 Guys問題。

――ここは上村選手としても最優先で決着をつけておきたいと。

上村 散々荒らして出ていったSANADA選手とはボクがキッチリとケジメをつけます。タイチさん、TAKA(みちのく)さん、DOUKIさんに恩義を感じるじゃないですけど、今回の件はやっぱり見過ごせなかったですね。

――そもそもですが、Just 5 Guys時代のSANADA選手はどんな存在でしたか?

上村 ボクが帰ってきた時にちょうど(IWGP世界ヘビー級)チャンピオンで、いろいろプロレスの話とかもできて、プロレス観やスタイルに関しても考える部分が似てたりして、あとはプライベートでもお世話になってたお兄ちゃんみたいな存在でしたね。

――では、いまのSANADA選手に対してはいかがですか?

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上村 金的とか反則とかするじゃないですか。「何であんなことするのかな?」とは思いますね。

――何でというのは?

上村 実力じゃ勝てないからそういうことをして勝とうとするのか?それともただただWAR DOGSに入ったからファッション的な反則をするのか?

――そこは気になるところですね。

上村 だって反則しなくてもチャンピオンになったわけじゃないですか。「実力があるのになんで自分の実力を下げるようなことをやってるのかな」っていうのは疑問ですね。

■組まれた以上は先輩後輩の関係じゃなく一人のレスラー対レスラーで、どっちが上に行くか。ボクがSANADAさんを踏み台にしてもっと飛躍します。このJust 5 Guysのケジメをつけるのもボクだし、これからのJust 4 Guysはボクがみんなを導いていきたい

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――その答え合わせをする意味でも、今回『NEW JAPAN CUP』1回戦でSANADA選手と対戦が決まったことに関してはいかがですか?

上村 まずはSANADA選手を倒して、このJust 5 Guys問題を解決してからだと思っていたので、「このカードを組んでくれて、新日本プロレスありがとうございます」って感じですね。だからこそ、組まれた以上は先輩後輩の関係じゃなく一人のレスラー対レスラーで、どっちが上に行くか。ボクがSANADAさんを踏み台にしてもっと飛躍します。

――そして復帰初のシングルは聖地・後楽園が舞台となりましたが、どんな闘いを見せたいですか?

上村 復帰したからには、みんなを越えていかないといけないので、勝つことしか考えてないですね。場所がどこであれ、勝って優勝を狙うしかないです。

――SANADA選手との一戦でJust 5 Guys問題を解決した先、現在のJust 4 Guysというユニットをどうしていきたいですか?

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上村 Just 4 Guysというチームを強くしたいっていう気持ちもあるけど、それよりもタイチさん、TAKAさん、DOUKIさんがいるから戻ったっていうのがあるので……。ただ、上村がこのJust 4 Guysをリードしていくいく存在にならなきゃいけない。だから、このJust 5 Guysのケジメをつけるのもボクだし、これからのJust 4 Guysはボクがみんなを導いていきたいと思ってます。

――今回のトーナメント表を見て気になる選手?闘ってみたい選手は?

上村 この中で半年間何もないボクがそんなこと言える立場ではないので、とにかく一戦一戦を大事に勝ち上がっていきます。

――上村選手、長時間のインタビューありがとうございました!最後に『NEW JAPAN CUP』への意気込みをお願いします。

上村 とにかく1回戦から気合入れて集中して、1回負けたら終わりなので一個一個大事に闘っていきたいですね。「上村、大丈夫なのか?」って思ってる人も多いと思うんですけど、みんなの不安もボクが「大丈夫だ」って払拭できるように変えていきたいです、「日本のプロレスには上村が必要だ」っていう試合をします。新日本プロレスは今でも面白いと思うんですけど、ボクがいることでもっと熱く、メチャクチャ面白くなる。そんな闘いを『NEW JAPAN CUP』では見せて、プロレスで日本に大熱狂を巻き起こします!

みんなのハートを熱くするのはこの俺!ヒートストームだ!

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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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