早大ラクロス部女子 学生日本一祝賀会・尾崎部長感謝の会

チーム・協会
3月2日 リーガロイヤルホテル東京
 早大女子ラクロス部創部史上初の日本一を記念した、女子部学生日本一祝賀会、並びに今年度で部長を退任される尾崎安央氏(法学学術院教授)への感謝の会が開催された。会場には男女部の現役選手に加え、多くのOG、OBも駆けつけ、女子部の快挙を祝うとともに、尾崎氏への感謝を伝える会となった。

集合写真に納まる参加者たち 【早稲田スポーツ新聞会】

 第一部では、始めに尾崎氏が昨シーズンを総評。尾崎氏は、「今年は女子部に尽きる」と女子部の健闘を称えるとともに、この日本一は女子部の長年の歴史によって成しえたものであることを強調し、OGに対して感謝の意を表した。その一方で、昨季FINAL4敗退に終わった男子部に対しては、「残念だった」と言及し、今年度こそはアベック優勝を果たしてほしいと期待の言葉をかけた。続いて、4年生の引退セレモニーが行われた。女子部選手を代表して、秋山珠莉前副将(政経4=東京・東洋英和女学院)が挨拶。秋山は日本一を支えたコーチやOGに感謝を伝え、「早稲田のラクロス部で得た学びや経験をしっかり生かして、引き続き精進して参ります。」と力強く語った。

挨拶する尾崎氏 【早稲田スポーツ新聞会】

挨拶する秋山前副将 【早稲田スポーツ新聞会】

 続く第二部では、始めに女子部学生日本一祝賀セレモニーが行われた。昨年度の女子部活動報告が行われた後、鳴澤眞寿美前HC(現GM兼AC)、そして組織幹部としてチームを牽引した西川佳(文構4=東京・東洋英和女学院)への花束贈呈が行われた。鳴澤氏は「学生の努力と自主性のおかげで素晴らしいチームができた」と『柏原組』での1年間を誇らしげに振り返った。続いて挨拶した西川は、「試合を重ねるごとに応援席がエンジに染まっていく光景というのは、フィールドから見ていて本当に力になり、何よりも心強かった」と笑顔で応えた。その後、応援部の指導のもと、「紺碧の空」を斉唱し、女子部の功績を会場全体で祝福した。続いて、男女部の2025年度HC、主将による新体制決意表明が行われた。今年度から女子部HCを務める三澤由香氏は、立大女子ラクロス部で主将を務め、日本代表にも選出された経歴を持つ。三澤氏は、「めちゃくちゃプレッシャーを感じている」としながらも、連覇という新たなチャレンジに向けて1年間「邁進」すると誓った。今年度主将を務める五十嵐杏子主将(文3=神奈川・相模原)は、「一人一人が主体的に行動し、学生王者連覇という目標から目を逸らさずに、日々邁進していきます。」と決意をにじませた。

挨拶する鳴澤氏 【早稲田スポーツ新聞会】

挨拶する五十嵐主将 【早稲田スポーツ新聞会】

 第三部では、尾崎氏の送別セレモニーが行われ、始めに尾崎氏の経歴が紹介された。尾崎氏は1987年のラクロス部創部当初から部長を務めており、現在の体育各部の部長の中で最も在任歴の長い部長として、職務を勤め上げた。続いて、男子部初代主将であり、現在は男子部の顧問を務める三日市隆氏(平2法卒)が謝辞を述べた。三日市氏は学部生時代、尾崎氏にラクロス部設立を交渉した、創部の立役者の一人である。三日市氏は時折目に涙を浮かべながら尾崎氏への謝意を表し、尾崎氏の37年にわたる功績を称えた。記念品贈呈、校歌斉唱の後、再び尾崎氏が全体に挨拶。「三日市さんと出会わなければ、こんなお祝いをしてもらうということはありえなかった」と三日市氏への感謝を述べるとともに、早大ラクロス部を取り巻くすべての人々への感謝の気持ちを改めて言葉にした。最後は監督を務める嶋田雄二氏(平7政経卒)の挨拶で会を締めくくった。

目に涙を浮かべながら挨拶する三日市氏 【早稲田スポーツ新聞会】

記念品の女子部ユニを着用する尾崎氏(写真右)と相浦万里奈(スポ4=神奈川・洗足学園) 【早稲田スポーツ新聞会】

挨拶する嶋田氏 【早稲田スポーツ新聞会】

 昨年度、女子部が日本一を達成できたのは、多くの支えがあったからこそだと改めて実感する会となった。すでに新チームは始動し、次の歴史を刻み始めている。これまでの37年間の歩みに敬意を表しつつ、『五十嵐組』がまた新たな偉業を成し遂げていくことを願ってやまない。

クロスのアーチを通って会場を後にする尾崎氏 【早稲田スポーツ新聞会】

インタビュー
尾崎安央法学学術院教授

――尾崎部長とラクロスのご関係を教えてください

 (ラクロス部の)創部は公式記録では1987年になっているかと思いますが、活動は1988年からなんです。その当時、私のゼミに入っていた三日市隆さんから、ラクロスの同好会を作ったから顧問になってくれという話がありました。当時はラクロスというのは私はよく知らなかったのですが、訳がわからないまま、いいよという感じで、それが今まで続いています。軽い気持ちでした。

――2024年度の『柏原組』の活躍をご覧になっていかがですか

 春のシーズンはなかなか成績が上がらず、早慶戦も残念ながら勝てなかったので、正直今年はどうなるかといった気持ちではありました。しかし、リーグ戦を通じて一戦一戦強くなっていくなと見ていました。もちろんその中でも勝ったり負けたりはありましたが。色々とあったかもしれませんが、関東のFINALで、リーグ戦では敗れた明治に勝てたということがあって、そういった意味で成長するチームであったというのを実感しています。

――ご自身の部長としての最終年度に女子部史上最高の成果を残されましたがそちらについてはいかがですか

 日本一というのは、男子の方では経験があったのですが、女子の方がなかなか追いつかなかったところがありました。今年が(自身)最後の年で、女子の方々も今年は私に花を持たせていただけるという意気込みもあり、かつ、やはりなかなかFINALまで行けなかった、FINAL4もなかなか行けないというところで、今回は最後まで行けたというところは大変嬉しいですし、創部以来初ということが連続したわけで。これは学生さんの努力の賜物であるということと、今年だけ頑張ったのではなくて、これまでの蓄積が今年花開いたのではないかと思っています。

――今後の早稲田大学ラクロス部に期待することを教えてください

 創部以来初めて学生日本一を達成した訳ですが、社会人との試合では大敗を喫しており、社会人とは相当距離があるかもしれません。しかし、あの場に立てたということはいい経験になって、それはきっと次の後輩たちに伝達されていくのではないかと考えております。そして、本当の日本一になる第一歩を今年は踏み出したので、そういった意味では来年以降も頑張ってほしいと思います。また、男子部も頑張っていただいて、理想形はアベック優勝ですか。これが私の在職中にはなりませんでしたが、これからもずっと見ていきたいと思っております。ラクロス部というのはなかなか、高校でも徐々に広がってきておりますが、早稲田の場合はどうしてもカレッジスポーツ的な要素があります。大学に来て初めてやるということで、様々な学部の人たちもいますし、バックグラウンドもいろんな競技をやってきた人たちもいらっしゃいます。そういった人たちが早稲田でラクロスと出会って日本一になったというのは大変素晴らしいことだと思いますし、女子ラクロス部に期待することというのは、まずは連覇ですよね。これは期待したいと思っております。新チームになって、いろんな思いを持っているとは思いますが、今年は今年として素直に喜んで、これを次年度以降に続けていただきたいと思っております。また、ラクロスはロサンゼルスオリンピックで競技種目になったということもございますし、現在日本のラクロスを支えている選手に早稲田の卒業生もたくさんいます。こういった形でぜひ卒業後も活躍していただきたいと願っております。

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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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