『第39回デンソーカップチャレンジサッカー 静岡大会』の覇者は関東選抜A! 宿敵・関西選抜を下し4大会ぶりの優勝!

チーム・協会

4大会ぶりの優勝を果たした関東選抜A 【©JUFA】

 『第39回デンソーカップチャレンジサッカー 静岡大会』は3月2日(日)に大会最終日を迎え、決勝ならびに順位決定戦を行った。

 決勝は4大会ぶりの優勝を狙う関東選抜Aと2大会ぶりの優勝を目指す関西選抜の"東西対決"となった。先手を取ったのは関東選抜A。序盤の9分、コーナーキックからのこぼれ球をつなぐと、相手DFのクリアボールを肥田野蓮治(桐蔭横浜大学)が拾い、そのままシュートを突き刺す。
 だが1点を追う関西選抜も後半に入ると猛攻を仕掛けて関東選抜Aゴールに迫る。激しい競り合いの中、両チームゴールネットを揺らせないまま試合は終盤に突入。すると87分、関東選抜Aは吉岡優希(国士舘大学)のパスに松永颯汰(流通経済大学)が抜け出し、鮮やかな切り返しでペナルティーエリア内に侵入。これを関西選抜がファウルで倒し、関東選抜Aがペナルティーキックを獲得する。キッカーはキャプテンの山市秀翔(早稲田大学)。冷静にゴール中央に沈めて2-0に。関東選抜は残り時間を危なげなくコントロールし、2-0のまま試合終了。黒星スタートを切った関東選抜だが、残り3試合に全勝し4大会ぶりとなる優勝をはたした。また2016年・第30回大会の決勝で敗れた関西選抜に、8大会ぶりのリベンジともなった。

試合を決定づけた関東選抜Aの2点目。松永颯汰(流通経済大学)がもぎとったPKを山市秀翔(早稲田大学)が決めた 【©JUFA】


 昨年度大会決勝と同カードとなった3位・4位決定戦は、関東選抜Bが序盤の7分に大久保帆人(日本大学)、そして73分に薬師田澪(法政大学)がペナルティーキックを決めて2-0と完勝。昨年同様、関東選抜Bがプレーオフ選抜を制して3位となった。

関東選抜Bは主将・薬師田澪(法政大学)が自ら取ったPKを決めてプレーオフ選抜を突き放した 【©JUFA】


 こちらも昨年度大会と同カード、"同年代対決"となったU-20全日本選抜と日本高校選抜の5位・6位決定戦は、開始早々の5分に内野航太郎(筑波大学)がゴールを決め、U-20全日本選抜が先制。U-20全日本選抜は34分にも松岡響祈(IPU・環太平洋大学)がネットを揺らして2-0とリードを広げるが、日本高校選抜も直後の38分に森田晃(帝京高校)が1点を返して2-1に。だが、U-20全日本選抜は前半アディショナルタイムに内野がこの試合2点目となるゴールを決めて再び日本高校選抜を突き放すと、後半にも内野が2点を追加してハットトリック(+1)を達成。U-20全日本選抜が4-1で日本高校選抜を下し、昨年同様5位の成績で大会を終えた。

U-20全日本選抜は内野航太郎が大量4ゴールを決めて日本高校選抜に圧勝 【©JUFA】


 勝てば本大会に残留。敗れれば来年度はプレーオフ大会からの出直しとなる7位・8位決定戦。試合は36分、東海選抜の高橋旺良(東海学園大学)が倒されてペナルティーキックを獲得。これを那須健一(中京大学)が決めて東海選抜が先制する。だが、北海道選抜も前半終了間際の43分、和嶋陽佳(北海道教育大学岩見沢校)がハーフウェイライン付近からゴール前まで一気に突破し横パス。これを村上皓星(東海大学札幌校舎)が流し込んで試合は振り出しに戻った。1-1で迎えた後半は両チーム攻めあぐね、追加点のないまま90が終了。規定により延長戦は行わず、勝敗はPK戦に委ねられた。PK戦は両チーム3人目まで成功するも双方4人目が失敗。しかしその後は両チーム失敗なくキッカーは2巡目に突入し、ついにキッカーは17人目に。すると東海選抜の17人目のキッカーを、北海道選抜GK・松家大知(北海道教育大学岩見沢校)がストップ。続く北海道選抜17人目のキッカーは成功し、15-16で北海道選抜がPK戦に勝利。東海選抜が最下位となり、来年度はプレーオフ大会からの出場となった。


 決勝戦後に行われた閉会式では、最終順位と大会優秀選手、宇野勝賞(最優秀選手)が発表された。宇野勝賞に輝いたのは、関東選抜Aのキャプテン・山市秀翔。2022年に日本高校選抜のメンバーとして本大会に初参加した山市は、翌2023年にU-20全日本選抜、2024年に関東選抜B、そして今年は関東選抜Aと、史上初となる4年間、4チーム出場の偉業を達成した(※大学生としての出場は3年間が上限のため)。また個人としても昨年の関東選抜Bに続く2年連続優勝となった。

(文・飯嶋玲子)

昨年は関東選抜Bでも優勝を経験し、個人としては2年連続の優勝となった関東選抜Aの梅津龍之介(法政大学・左)、松永颯汰(流通経済大学・中)、山市秀翔(早稲田大学・右)、島崎恭平コーチ(桐蔭横浜大学・前列) 【©JUFA】

試合結果

【7位決定戦】
[13] 東海選抜 1(1-1/0-0/15PK16)1 北海道選抜 @裾野E1
得点者)【東海】那須健一【北海道】村上皓星

【5位決定戦】
[14] U-20全日本選抜 5(3-1)1 日本高校選抜 @裾野A
得点者)【U-20全日本】内野航太郎×4、松岡響祈【日本高校】森田晃

【3位決定戦】
[15]プレーオフ選抜 0(0-1)2 関東選抜B @裾野C
得点者)【関東B】大久保帆人、薬師田澪

【決勝】
[16]関東選抜A 2(1-0)0 関西選抜 @裾野C
得点者)【関東A】肥田野蓮治、山市秀翔

【©JUFA】

最終順位

優勝:関東選抜A
準優勝:関西選抜
3位:関東選抜B
4位:プレーオフ選抜
5位:U-20全日本選抜
6位:日本高校選抜
7位:北海道選抜
8位:東海選抜

優勝:関東選抜A 【©JUFA】

準優勝:関西選抜 【©JUFA】

第3位:関東選抜B 【©JUFA】

宇野勝賞(最優秀選手)

山市秀翔 (関東選抜A/早稲田大学・3年)

【©JUFA】

優秀選手


■GK
藤井陽登 (関東選抜A/明治大学・3年)
山田和季 (関西選抜/関西大学・3年)
デューフエマニエル凛太朗 (U-20全日本選抜/流通経済大学・2年)
ギマラエスニコラス (日本高校選抜/市立船橋高校・高3年)

■DF
梅津龍之介 (関東選抜A/法政大学・2年)
宮﨑慎 (関東選抜A/立教大学・3年)
古田東也 (関西選抜/関西学院大学・2年)
薬師田澪 (関東選抜B/法政大学・3年)
細井響 (プレーオフ選抜/新潟医療福祉大学・3年)
坂井悠飛 (プレーオフ選抜/福岡大学・2年)
多久島良紀 (U-20全日本選抜/明治大学・2年)
池谷銀姿郎 (U-20全日本選抜/筑波大学・2年)
常藤奏 (U-20全日本選抜/中央大学・2年)
岡部タリクカナイ颯斗 (日本高校選抜/市立船橋高校・高3年)

■MF
林晴己 (関東選抜A/明治大学・3年)
島野怜 (関東選抜A/明治大学・3年)
山市秀翔 (関東選抜A/早稲田大学・3年)
松永颯汰 (関東選抜A/流通経済大学・3年)
松井匠 (関西選抜/阪南大学・3年)
真田蓮司 (関西選抜/関西大学・2年)
大畑凜生 (関東選抜B/法政大学・3年)
松橋啓太 (関東選抜B/東海大学・2年)
早河恭哉 (プレーオフ選抜/松本大学・3年)
髙橋輝 (U-20全日本選抜/東洋大学・2年)
武藤寛 (東海選抜/中京大学・3年)
香川太朗 (東海選抜/東海学園大学・2年)
樋口有斗 (東海選抜/中部大学・2年)
美濃又叶翔 (北海道選抜/北海道教育大学岩見沢校・3年)

■FW
肥田野蓮治 (関東選抜A/桐蔭横浜大学・3年)
佐藤遼 (関東選抜A/城西大学・3年)
鹿取勇斗 (関西選抜/同志社大学・3年)
平尾勇人 (関東選抜B/日本大学・2年)
本間凜 (関東選抜B/国士舘大学・2年)
吉田晃盛 (プレーオフ選抜/新潟医療福祉大学・3年)
内野航太郎 (U-20全日本選抜/筑波大学・2年)
小湊絆 (U-20全日本選抜/法政大学・2年)
山下景司 (日本高校選抜/熊本県立大津高校・高3年)
黒崎皓嗣 (北海道選抜/北海道教育大学岩見沢校・3年)

※学年はすべて2025年3月3日現在

大会優秀選手 【©JUFA】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

一般財団法人全日本大学サッカー連盟は、大学サッカー界全体の競技力向上を目指すとともに、フェアプレーの実践やスポーツ文化の振興などを目的として活動しています。全日本大学選抜の活動をはじめ、全国9地域の大学代表が競う『全日本大学サッカー選手権大会』(インカレ)、『総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント』といった全国大会、選抜チーム地域対抗戦『デンソーカップチャレンジサッカー』、日韓両国の大学選抜が対戦する『DENSO CUPSOCCER 大学日韓(韓日)定期戦』などを実施しています。

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント