キックを6本失敗しても「今回はやってやる」。注目は“10番”のパフォーマンス
【©ジャパンラグビーリーグワン】
そう語るのは、静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)の家村健太。昨年度のチャンピオンである東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)に対してのリーグワン初勝利をつかんだ前節を振り返り、ゲームメークの面では十分に貢献したものの自身のゴールキックを6本失敗。キックの不調で点差を広げられなかったことを悔しがった。
今季はここまで4勝1敗で3位と好調の静岡BRとしては、今節は昨季3位の東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)に対してもリーグワンでの初勝利を挙げて、チームの勢いと自信を本物にしたい大事な一戦だ。
「フォワード陣もバックス陣もみんなすごく良いパフォーマンスをしてくれていて、だからこそ10番(の自分)がもっと(パフォーマンスを)上げないといけない」と家村は責任感を口にする。ただ、その責任をプレッシャーに感じてしまうタイプではない。今節までの2週間で焦ることなく冷静にプレースキックの練習を重ねてきた。
藤井雄一郎監督も「タックルもできるし、ゲームメークも良くなっている。2トライ余分に取ってくれればキックが入らなくても何の問題もないと(家村に)言っています」と、イジリを入れつつ彼の成長を認める。家村のメンタルの強さも知っているからこそ、今季はバイスキャプテンを任せ、今節でも信頼してキッカーを任せている。
家村自身も「藤井さんが求めているアタックを遂行するところは、少しずつ成長できているかなと思います。ウチは外に強いランナーがたくさんいるので、そこを生かしてボールを持ちながら敵陣に入っていくこともできつつあると思いますし、BL東京戦ではアタックできないときでもスマートにキックを使って敵陣に入れた場合もありました。そのバランスは少しずつ良くなっていると思います」とチームとしての攻撃が良くなっていることを実感している。
もちろんスクラムを含めたフォワード陣の頼もしさも相変わらず。23人全員の力でBL東京戦のようなラグビーをヤマハスタジアムで披露できれば、東京SGに攻め勝てるという自信もある。
家村の1本目のキックが入るかどうかも大きな注目点だが、それ以上に“10番”のパフォーマンスが上がることによってチーム力がどれだけ上がるかという部分に注目してほしい一戦だ。
(前島芳雄)
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