久保はフル出場で高評価も、レアル・ソシエダは公式戦3連敗

レアル・ソシエダ
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【©︎RealSociedad】

試合巧者ヘタフェにホームで0−3の敗戦

 ラ・リーガ第21節、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)は公式戦3試合ぶりのホームでの試合でヘタフェと対戦した。現在ヘタフェに在籍するアレックス・ソラ、ディエゴ・リコは久保がラ・レアル加入時に在籍していた選手たちで、試合前には多くの選手が彼らを出迎え、にこやかに談笑する姿が見られた。年明けこそ3公式戦3連勝でスタートを切ったラ・レアルだが直近2試合ではバレンシア、ラツィオ相手に連敗を喫し、連戦の疲れが見られる中この日の戦いに臨んだ。

 久保は右サイドで先発したが、中盤と前線を分断するヘタフェの戦術にはまり、攻撃の機会を得られない。一方、独自のサッカーでラ・リーガで確固たる地位を築くボルダラス監督率いるヘタフェは序盤から激しいプレスとパワーを活かしたシンプルでよりダイレクトなサッカーで主導権を握る。ナイジェリア人FWウチェは190cmの恵まれた体格を武器に前線の起点となる。攻撃の糸口を探るラ・レアルは全線の選手が自陣に下がってしまうことでカウンター時に少ない選手での突破を強いられ、単発の攻撃に終始する。

 ファウルや遅延行為などで奇妙なサッカーにリズムを狂わせられるラ・レアルだが、前半の終盤にかけ、徐々に攻撃の機会を得ていく。38分、久保が細かいステップでドリブルを仕掛け右足のクロス。ファーサイドのオヤルサバルが頭で合わせるがGK正面。44分には久保が右サイドで3選手を惹きつけポケットに走り込んだトゥリエンテスにパスを出す。丁寧なクロスに逆サイドで待ち構えるスベルディアが力強いヘディングを放つがGKソリアが素晴らしいセーブで応戦。スコアレスで試合を折り返す。

【©︎RealSociedad】

 後半開始から久保と好連携を見せるブライス・メンデスが出場し密集遅滞でもパス好感から抜け出すシーンが見られるようになった。しかし64分、オラサガスティのディエゴ・リコへのファウルがあったとしてPKが与えられたが、長いVARチェック後取り消された。ヘタフェの猛攻は続き、72分ボルハ・マジョラルの放ったシュートをレミロがセーブするが、こぼれ球をウチェ
に押し込まれてついに失点。さらに2分後ディエゴ・リコの左サイドのクロスをカルレス・ペレスが決めさらにリードを広げる。

 ホームで勝ち点を得るため、久保がピッチを縦横無尽に走り攻撃の起点となり、ブライス・メンデスのミドルシュートやスピードに乗ったドリブルからオスカルソンへのクロスなどで見せ場を作るが、85分ダメ押しとなる3点目をヘタフェが決める。右サイドが崩されたラ・レアルはエリア内での混戦の中、ウチェの折り返しに再びカルレス・ペレスが豪快にネットを揺らし万事休す。与えられた9分という長いアディショナルタイムでなんとか得点を目指すが0−3で試合終了のホイッスルが吹かれた。

 リーグ戦2連敗となったラ・レアルは勝ち点28で9位に後退。欧州大会出場権内を目指す中位群に飲み込まれた。6位のマジョルカ(同30)から12位のセビージャ(同27)が勝ち点3差にひしめく。次戦は30日、ホームでELグルプステージ最終戦PAOKとの一戦に臨む。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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