今夜は珍しいパターンの最終レース。3番人気以内と3番手以内がポイント/佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部
大恵総合研究所 【佐賀支部】
JRAや、高知との交流重賞・花吹雪賞が終わっても、まだ佐賀競馬には最終レースが残っています。
佐賀競馬、さらには最終レースに特化したデータ分析を行うのが競馬リポーターの大恵陽子氏。
今夜も大恵総合研究所佐賀支部の独自のデータから的中を目指します。
二つの「3」に注目のレース
競馬リポーターの大恵陽子です。
昨夜の佐賀最終レースは6頭挙げた推奨馬が1着~5着まで独占。
それなのに、なぜか馬券はハズレ・・・。なぜ、なぜなのでしょう。買い方ひとつで結果が変わりますね。
SNSには的中報告もいただき、嬉しい限り。
「自分の馬券はハズれても、予想を参考にした方が的中する」ということから、「聖母」と呼ばれる所以がここにあります。
今夜こそは聖母とならぬよう、馬券もビシッと当てましょう。
さて、今夜は少し珍しい種類の最終レースです。
佐賀最終レースには何種類かタイプがあり、今夜は「C1クラス」という、下から2番目のクラスの一戦。
普段は最下級のC2クラスや世代限定戦となることが多いので、レアケースです。
直近1年では6レースが行われました(下表)。
6レース全てに共通するのは単勝3番人気以内の馬が複数頭、3着以内に入っているということ。
1番人気単独での3着内率は66.6%と飛び抜けて高いわけではありませんが、3番人気までの上位人気で決まりやすいレースと言えます。
脚質別では逃げの3着内率が66.6%。
こちらも逃げ単独よりも、1コーナーを3番手以内で運んだ馬の信頼度が高く、3番手以内につけたうちの2頭以上が3着以内に粘ったのは6レース中5レースに上ります。
昨夜のC2クラスの最終レースでは直近1年の過半数で6番手以下の馬が差してきていましたが、今夜のC1クラスでは基本的に前有利。6番手以下の馬が差したのは6レース中2レースしかありませんでした。
今夜の傾向として、「人気も番手も、“3以内”がいい」と覚えておきましょう。
C1クラスの佐賀最終レース 【表1】
逃げ馬なのに、内枠成績が良くない!?
④エクセレンアーサーや⑦トランジェントあたりが逃げ・先行しそうなのですが、もう1頭気になるのが①フウゲツムヘン。
さがけいば公式HPに掲載の無料ネット新聞「うまかつ.net」の出馬表では同馬の枠別連対成績が「内0、中4、外2」。
逃げ馬なのに、不思議なほど内枠成績が良くありません。
JRAから地方に移籍後、3番枠より内に入ったのは3回しかないのですが、笠松時代にはこれまでと変わらず逃げていても内枠の時は3~4コーナーで外から交わされるとそのままズルズル掲示板外に沈むレースが多く見られました。
しかし、佐賀に移籍してからで最も内枠となった4走前は4番枠から逃げて2着に粘るなど、4戦して全て掲示板。
テンのスピードも豊富です。
今回、最内枠からどんなレースを見せるかが一つのポイントとなりますが、参考までに最終レースにこだわらず「C1クラス」全体で逃げ馬の上がり3ハロン別成績をまとめたのが下表。
(佐賀ダート1300m~1400m、2024年)
1~2着に粘り込むなら40秒未満、3着以内なら40秒4以下の粘りを見せられると好成績の傾向にありました。
※リンク先は外部サイトの場合があります
C1クラス逃げ馬の上がり3ハロン別成績 【表2】
このクラスでの末脚の基準は?
下表は同じく2024年に行われたC1クラスのレース(1300m~1400m)についてまとめたもの。
差し馬は上がり3ハロン39秒未満の脚を使えることが望ましい結果となりました。
ところが、今夜の出走馬で近走それだけの末脚を使えた差し馬は0。
近いところでは⑥ジューンナックルが前走上がり3ハロン39秒0、⑩モルフォが3走前に39秒2の脚を使っていました。
C1クラス差し馬の上がり3ハロン別成績 【表3】
差し馬はどの枠が好成績?
佐賀競馬では6歳~8歳の馬は若い頃の賞金が1月に消えるという仕組みで、それにより降級が生じます。同馬もそのパターンで前走からC1に降級。
前走は後方から運んで11着と見せ場を作れませんでしたが、降級馬ということを考えると軽視はしづらいところ。
そこで、大外枠に入った同馬が好走できる確率はどのくらいありそうかを計るため、C1クラスでの差し馬の枠別成績を下表にまとめました。
すると、大外の8枠の差し馬は勝率は平均的なものの、3着内率は2番目に高い値となりました。
C1クラス差し馬の枠別成績 【表4】
では、気になる予想と買い目は?
近走、佐賀ダート1400mを1分30秒台で走れたのはこの2頭だけで、近走の安定した着順に加えて、時計のあと押しもあります。
④エクセレンアーサーは高知から移籍後、2勝、2着1回、3着1回とオール馬券圏内。
前走はスタートで滑るような形となり後方からとなりましたが、脚を伸ばして3着と、どこからでも競馬ができることを証明しました。
逃げて上がり3ハロン38秒9と、差し馬かと思うような末脚を繰り出したこともあり、ここでは中心となるでしょう。
⑦トランジェントは門別から移籍後の2戦で1勝、2着1回。逃げ・先行での安定した走りと、2走とも好タイムは厚い信頼を置けます。
(できれば内枠の方がより安心だったけど)
①フウゲツムヘンは最内枠がどう出るかですが、佐賀移籍後はいずれも上がり3ハロン39秒台でまとめていて、内枠の分を差し引いたとしても粘り込みが期待できます。
⑥ジューンナックルは39秒前後の末脚が使える差し馬。
⑩モルフォは8枠の差し馬の3着内率がいいことと、降級2戦目での好走を期待して。
買い目は3連単フォーメーションで
④⑦→④⑦→①⑥⑧⑩ 8通り
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文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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