12頭中8頭が前走の再戦も、注目は着順ではなく位置取り!?/佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部

佐賀県競馬組合
チーム・協会

大恵総合研究所 【佐賀支部】

今週も楽しみな週末がやってきました。
土日は佐賀競馬でナイター競馬が開催。特に今日は夜7時以降、競馬開催は佐賀のみとなり、最終レースは20時50分発走予定です。

その佐賀最終レースに特化したデータ分析を行うのが競馬リポーターの大恵陽子氏。
大恵総合研究所・佐賀支部を立ち上げ、小回りダートコースの佐賀に特化したデータ分析をしています。

上位人気、前での決着

スポーツナビをご覧のみなさん、こんにちは。
競馬リポーターの大恵陽子です。

朝から競馬を楽しんで、1日の終わりに待っている佐賀最終レース。ビシッと当てて気持ちよく締めくくりたいものです。
佐賀最終レースにはいくつか種類があるのですが、今夜は「夜のウーマんチャンス」。
牝馬限定戦で、賞金下位から順に編成されます。

まずは「夜のウーマんチャンス」で今夜と同じ900m戦だったレースについて、2024年以降の傾向を見てみましょう。
オレンジ色のマーカーは単勝3番人気以内の馬が複数頭、3着以内に入ったレース。
7回中6回で上位人気が2頭以上、馬券圏内に入っていました。そうなると3連単の配当も落ち着き気味で、万馬券は1回のみでした。

また、900m戦はワンターンの超短距離戦とあって、最初のコーナーを4番手以内で回った馬同士で基本的には決まっています。

夜のウーマんチャンス 【表1】

先々週の仮説が立証された

ワンターン900mで有利とされる逃げ・先行できる馬はどういった馬なのでしょうか。
仮説として、以前に立てたのが「4番~7番枠で、前走を真ん中より前の位置で運べた馬」でした。
なぜ「4番~7番」なのかと言うと、内枠すぎるとほんの少しの出遅れが900m戦では致命傷となるリスクがあること、外枠だと先行するには相当なダッシュ力が必要なことから、真ん中の枠が最もレースをしやすいのでは、と考えたからです。
すると、1月5日の佐賀最終レースでは仮説に当てはまる3頭で1~3着を独占。ビシッと当てはまったのでした。

よって、引き続きこの説は唱えたいと思います。

表2は仮説の該当馬が実際に4番手以内に先行できたかどうかという表。
表3は4番手以内に先行できた馬の着順別成績(下段は率)です。

4-7番枠の馬で、前走を真ん中より前で運んだ馬 【表2】

上記で4番手以内に先行できた馬 【表3】

着順よりも位置取りが成績に比例

今夜の佐賀最終レースは出走12頭中8頭の前走が同じレースでした。
ほぼ同じメンバーで、枠順や騎手が変わっての再戦。そうなると、前走の着順を素直に信頼すればいいのかな、とも思ったのですが、過去にも同様のケースがあった時の傾向を見てみると必ずしもそうではありませんでした。
それよりも、関連性が高そうなのは前走での位置取り。
前述のデータにも関係するのですが、前走からの再戦となる場合、前走で3番手以内を取れた馬の成績が下表の通り好調でした。

前走が同じ馬が4頭以上いる夜のウーマんチャンス(900m)の2024年以降のレースを対象として調べたもので、前走で3番手以内を取れたもののしんがり負けだった馬が3着に好走した例もありました。

着順よりも番手に注目です。

前走の位置取り別成績(4頭以上が同じ前走だった場合) 【表4】

900m戦は加茂飛翔騎手が得意

最後に、900m戦の騎手別成績を見てみましょう。
山口勲騎手や山田義貴騎手は2024年、佐賀リーディング1位と4位。900m戦でも上位に入るのは当然の流れではありますが、勝率や連対率は全成績と比べても高いです。
そして、特筆すべきは加茂飛翔騎手。
昨年の佐賀リーディング12位の彼が900m戦では非常に好成績で、勝率や連対率は全成績より10%以上高い値となりました。
短距離が得意な騎手、と言えるかもしれません。

なお、下表は今夜の最終レースに騎乗する騎手のみを抽出しました。

900m戦の騎手別成績(2024年) 【表5】

では、気になる予想と買い目は?

まず狙いたいのは④マリノボリー
普段のレースから逃げることができる馬で、前走は今夜と同じ「夜のウーマんチャンス」「900m戦」で逃げて3着。好ダッシュが光っていました。
4番枠というのもレースがしやすそうですし、さがけいば無料ネット新聞「うまかつ.net」で本命◎印が並び、信頼を置けます。

⑪チャーモニウムは900m戦の前走、3番手に先行して6着。2走前は1300mで2番手から8着。
先行はできるのですが、直線で脚が上がるレースが続いていること、またここ2走と同じく外枠に入ったことから着順が大きく改善するかどうか微妙なところですが、今回は先行力のあるメンバーが少ない構成。そこに付け入る隙があるかもしれませんし、900m好成績の加茂騎手が鞍上です。

難しいのは①レディボレロ
900m戦の前走は1~2歩目がやや遅く最後方に置かれてしまいました。そこから馬群をスルスルと縫って5着まで脚を伸ばしたのですが、外枠だったから進路を選べた可能性も。
最内枠に入った今回、万が一前走のように出遅れると砂の深い内を走らざるを得ないリスクがあります。
一方で、門別時代はダート1000mで五分のスタートを切れているため、前走がたまたま出遅れただけ、という見方もできます。
五分にスタートを切れれば、上位争いできるでしょう。

⑧バルサステソーロはそこまで外枠ではなく、近走から先行できそうな馬。あとはどこまで粘れるか。

上位人気で決まりやすいレースの一方、3着は何が来てもおかしくないため、買い目は馬連にして絞ります。
馬連④-①⑧⑪ 3点

YouTube生配信中! SAGAリベンジャーズ×夜のウーマんチャンスC2-28組 【出馬表】


文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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著者プロフィール

佐賀競馬は九州唯一の地方競馬場として主に土日に競馬を開催しています。注目の重賞情報やイベント情報など、佐賀競馬のニュースを日々お届けいたします。

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